図書館の神様 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
清の立場と今の私は似ている気がする。人を死に追いやった経験は流石にないが、浅見さんという不倫相手に翻弄され、国語教師なのに最初は文学や本に興味がなかった清が文学部の顧問をし、本から色んなことを学ぶ。何だか今の私と類似している点が多くて、共感できた。不倫相手になるということは悲しいもので、自分がしんどい時励ましてほしい時は会えないし声も聞けない。でも向こうは都合のいい時にやってくる。私もそんな日常が嫌で本を通して、登場人物の価値観や考え方に触れ救われてきた。私もいつかはこの間柄を終わらせなければならない。清のようにすぐに行動できないが、色んな本と出会い価値観に触れて、自分から手放すことができるようになるたい。
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何かに夢中になり周りが見えなくなることってありますよね。一生懸命やって当たり前。それを周囲にも求めてしまうと周囲の人との関係がギスギスしてしまう。自分が出来ないことを誰かに押し付けてキツい言葉をかけてしまうことって、相手を傷つけてしまいます。社会の中、家族の中、思いやりのある言葉...
何かに夢中になり周りが見えなくなることってありますよね。一生懸命やって当たり前。それを周囲にも求めてしまうと周囲の人との関係がギスギスしてしまう。自分が出来ないことを誰かに押し付けてキツい言葉をかけてしまうことって、相手を傷つけてしまいます。社会の中、家族の中、思いやりのある言葉をかけて穏やかに暮らしたいと思いました。本を読むことに癒しを求めている今の私と文芸部の垣内君には共通点があると思いました。学生の頃文芸書随分読みました。特に山本周五郎大好きです。
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「黙るべき時を知る人は言うべき時を知る」 文芸部顧問とたった一人の部員、垣内くん。 二人の図書室の物語です。 色々な文学が出てきます。
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タイトルはめっちゃ聞いてた。 まさかこんなローテンションな世界観だったとは…。 不倫女教師が主人公とは思わなかっなよね。
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2024/07/26 学生時代にバレーボール部で熱心に取り組むあまりに友人と衝突し、その友人がのちに亡くなってしまった過去をもつ高校の国語の先生が、専門のバレーボールではなく、ただ1人の部員が所属する文芸部の顧問になってしまい、最初は不服に思いつつも、文学触れ合うことを余儀なくさ...
2024/07/26 学生時代にバレーボール部で熱心に取り組むあまりに友人と衝突し、その友人がのちに亡くなってしまった過去をもつ高校の国語の先生が、専門のバレーボールではなく、ただ1人の部員が所属する文芸部の顧問になってしまい、最初は不服に思いつつも、文学触れ合うことを余儀なくされて改めて文学の良さについて考えてみるというお話。 先生のあるあるも沢山入っているし、どちらかというと先生の仕事内容の方に共感してしまうこともあったが、彼らの文芸部での言葉のやり取りはとても面白いと思います。 非常に読みやすくて、本の全体的な内容として本当に正しいことをちゃんと真っ直ぐに伝えることが必ずしも本当にいいとは限らないという教訓めいたメッセージも込められているのではないかと感じました。
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瀬尾まいこ『図書館の神様』 2009年 ちくま文庫(筑摩書房) 初出は2003年マガジンハウス刊。 とても劇的でドラマティックなことが起こるわけではない。 でも高校の図書室での先生と一人の生徒との文学を通してのやりとり。そして先生の恋人や弟との関わりのお話。 淡々としているけ...
瀬尾まいこ『図書館の神様』 2009年 ちくま文庫(筑摩書房) 初出は2003年マガジンハウス刊。 とても劇的でドラマティックなことが起こるわけではない。 でも高校の図書室での先生と一人の生徒との文学を通してのやりとり。そして先生の恋人や弟との関わりのお話。 淡々としているけど、それが逆にリアルな日常、学校生活にも感じられます。 自分のはるか昔の高校生活とも重ねたりして。 また作中に出てくる川端康成、山本周五郎、夏目漱石の著書もとても興味深い。大半は読んだことなかったり、もうすっかり忘れていたりして。 でも文学は本当に個人の自由。垣内くんの台詞や最後の発表会の内容もまさにそうだなと思います。 それぞれが口にはしない過去を持つけど、優しさとつながりが心地よい信頼に基づいていることに心が熱くなる作品でした。 #瀬尾まいこ #図書館の神様 #ちくま文庫 #筑摩書房 #読了
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野暮ったくない優しさとか、最低な大人の振る舞いとかが淡々と描かれていて軽やかにおもしろいな、と読み進め、終盤の手紙でぐっと持っていかれました。
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や〜好きだな〜。ホッコリするけど苦しくもなる。幸福な食卓とかで、なんか主人公の周りはサクサクしてあんまり細かいこと気にしない人が多いイメージがあったから、これはみんなどこかしら弱くてみんなそれでも明日を生きてていいなと思いました
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主人公の早川に同族嫌悪を感じた・・ 自分の正論を飛ばして、同じクラブ(バレー)の先輩である山本を自殺に追い込んでしまった?!とことか。本当は色々他にも原因があったかもだけど、やっぱり、きつい言葉を浴びせるのはどうかと。 やや自分勝手で、自分の思い通りにしようとつっぱしるとことか、...
主人公の早川に同族嫌悪を感じた・・ 自分の正論を飛ばして、同じクラブ(バレー)の先輩である山本を自殺に追い込んでしまった?!とことか。本当は色々他にも原因があったかもだけど、やっぱり、きつい言葉を浴びせるのはどうかと。 やや自分勝手で、自分の思い通りにしようとつっぱしるとことか、、。
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瀬尾さんの描く登場人物は、どれも、ああこういう人いるいる!と頭に次々と浮かぶ。 人との関わり方が不器用だったり、気丈に振る舞ってはいるものの、実際は気温や気圧、天気の変化に敏感で、毎日生きるのに苦労していたり、素直な気持ちを言葉にするのが得意ではなかったり。。一歩踏み込んだ心理描...
瀬尾さんの描く登場人物は、どれも、ああこういう人いるいる!と頭に次々と浮かぶ。 人との関わり方が不器用だったり、気丈に振る舞ってはいるものの、実際は気温や気圧、天気の変化に敏感で、毎日生きるのに苦労していたり、素直な気持ちを言葉にするのが得意ではなかったり。。一歩踏み込んだ心理描写が凄いと思う。 心が強い人なんていない。皆んなもがいているし、真に理解してくれる誰かを必要としている。 短い作品ではあったが、「雲行き」が想像以上に面白かった!
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