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どんとこい、貧困! の商品レビュー

4.2

50件のお客様レビュー

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2021/01/30

この世で最も嫌な言葉は「自己責任」です。 それを徹底的に否定して、対策を声を上げて提案しています。 10年近く前に出た本ですが、今の方が響くものがあるかもしれません。ここに書かれていることは貧困だけでなく、様々なマイノリティの問題に通じるでしょう。

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2019/06/29

ずっと残っている本 田舎から都内の有名私大に進学した、世間知らずの学生に、自己責任論の危うさを認識させた一冊。 自分が手にしたものが如何に周囲の助けによるものなのか、気付かされたと同時に、分け与えることの必然性を理解した(つもり)

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2019/12/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

派遣村の村長さん、だったのですね。 「自分をつくるテツガク」にもお名前が出てきていて、あら、たまたま続けて読んでるわと思いました。 「自己責任」。多く見かけますね、この言葉。 苦しい自分より、誰かがしあわせなのがゆるせなかったり 他人の不幸を喜んでいる自分自身に気付いてしまったり それにすら気が付かずに、呪うように言葉を吐いたり 自分もまわりも、余裕がないなと感じることはあると思います。 完全に心が「キレイ」な人なんているのかな? もしいたとしても、その人はそこまでの道で達観するなにかに出会っているのだと思います。 がんばりつづける、のはしんどいです。 弱いところをついて、己を良い状態に保つのも、しあわせではないと思います。 「だって、しょうがないじゃない」と諦めずに暮らしたい。 声をあげ続けることは、攻撃があったり色々大変だと思いますが みんなが「だいじょうぶ」である社会を願わずにはいられません。 関係ない、と思わないでほしい。だって、大半の人は関係なくない。 子どもも、大人も、ふと立ち止まって読んでみたらいいと思います、 自分は、思ったよりも「染まって」いる自分、心の影の部分に気が付くきっかけになりました。 ただ、湯浅さん本人もおっしゃっているように、「こういうことを言う人もいる」という視点は忘れずにいようと思います。盲目的になると、それも、ある種の思考停止になってしまいます。

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2016/06/25

貧困って他人事じゃない。ニュースで見る世界の貧困(絶対的貧困)と日本の(相対的貧困)とは少し意味合いが違うけど。予期せぬ病や事故で働けなくなり負のスパイラルに落ちたとき、すでにそこから抜け出せない人たち。弱者の弱みに付け込む低い労働条件。そこで向き合い活動し続けている湯浅さんはす...

貧困って他人事じゃない。ニュースで見る世界の貧困(絶対的貧困)と日本の(相対的貧困)とは少し意味合いが違うけど。予期せぬ病や事故で働けなくなり負のスパイラルに落ちたとき、すでにそこから抜け出せない人たち。弱者の弱みに付け込む低い労働条件。そこで向き合い活動し続けている湯浅さんはすごい人だと思った。日本の社会のセーフティネットをよく知り、社会のしくみを造る政治から目をそらさず、モノいう一市民を目指していきたい。 ・日本の社会は余裕のない“がんばり地獄” ・“承認欲求”が満たされないと心がすさむ →他人を否定し自分はまだマシと思うことで補う ・生活保護 ・貧困に陥ったときの選択肢 ①家族に頼る ②自分 ③罪を犯す ④ホームレスになる ⑤NOと言えない労働者になる ・人によって“溜め=条件”が違う ・説教からは何も生まれない ・弱っている相手を黙らせる=弱い者イジメ ・セーフティネット、社会保障 ・「話を聞いてほしい」自己責任⇄社会の問題 ・活動家=ある問題について真剣に考えいてその問題を、なんとかしようと思い悩み動く人 ・子どもはシラフで生きている

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2013/10/21

未来への警鐘 私達は経済大国に住んでいるはずなのに、豊かになるために毎日一生懸命働いているのに、社会が、そして私達自身も少しずつ貧困化していくのはなぜなんだろう。 それが資本主義の宿命だ。もっと努力し成長し勝ち残るのだ。 正論だ、だけど勝ち残ったとしても排除された人々が圧...

未来への警鐘 私達は経済大国に住んでいるはずなのに、豊かになるために毎日一生懸命働いているのに、社会が、そして私達自身も少しずつ貧困化していくのはなぜなんだろう。 それが資本主義の宿命だ。もっと努力し成長し勝ち残るのだ。 正論だ、だけど勝ち残ったとしても排除された人々が圧倒的に多い社会は、勝者にとっても重くのしかかる。勝者もふとしたことがきっかけであっという間に転落する、弱者も強者も不安な世界。 そんな未来、誰が望むのだろうか すさまじい速さで二極化が進んでいく社会で、もう一度自分が望む社会を考えるための一冊

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2013/01/25

「貧困」というものが、思ったより身近に存在することに気づく。 いないと思っていたら、実はすぐ近くにいたという感じ。 そして、気づいたからには、それに対してどんな反応をすればいいのか。 中学生に語る言葉で書かれている分、わかりやすく、 ぐっと心に入ってくる。

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2013/01/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「どんとこい、自己責任論」では、貧困者の人生背景や現在の社会状況を顧みない自己責任論をわかりやすく批判している。貧困といえば自堕落な生活や反社会的行動の結果と考えがちだが、そのように一緒くたにはできないということを伝えている。 自分は、グローバル社会の競争下において、貧困問題は避けがたく生じるどうしようもないことだろうという投げやりなスタンスだ。この本を読んで、そのスタンスが大きく変わったわけではない。しかし、他者との関わり合いにおいて、相手の立場をまず理解しようと努める著者の姿勢をまずはよく見習いたいと思った。

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2013/01/05

【付箋メモ】 貧困状態に放置された人の選択肢 ①家族に頼る ②自殺する ③罪を犯す ④ホームレス状態になる ⑤NOと言えない労働者になる(p116) 自己責任論の一番の目的、最大の効果は、相手を黙らせることだ。 弱っている相手を黙らせること。これは弱い者イジメだ。(p156)...

【付箋メモ】 貧困状態に放置された人の選択肢 ①家族に頼る ②自殺する ③罪を犯す ④ホームレス状態になる ⑤NOと言えない労働者になる(p116) 自己責任論の一番の目的、最大の効果は、相手を黙らせることだ。 弱っている相手を黙らせること。これは弱い者イジメだ。(p156) 人はひとりで生きているわけじゃない、という言葉は、周囲の人たちに感謝しましょうという道徳じゃない。まぎれもない現実だ。(p181) 排除された人たちを社会が包み込むという場合、そのやり方は二通りある。 ひとつは、排除された人たちがいろいろと至らない点を直して、もういちど社会でやっていけるように自分を鍛え直す、というやり方。この場合、変わらなきゃいけないのは排除された人たちだ。イスとりゲームでいえば、座れなかった人に注目する考え方だ。 もうひとつは、社会が排除する体質を変えて、もっと排除しにくい社会にする、というやり方。この場合、変わるのは社会の方だ。イスの数に注目する見方と言ってもいい。 私はずっと後者だと言いつづけてきた。どんどんはじき出すいまの社会のあり方が問題なんで、本当に変わらなきゃいけないのは社会のほうだ、と。でも、多くの人たちは前者だと言っていた。はじき出されちゃう本人がだらしないんで、本人がもうちょっとしっかりすればいい。社会の側には基本的に問題はない、と。自己責任論だ。(p190-191) 食べられる、死なない⇔絶対的貧困 人間らしい暮らしができる⇔相対的貧困(p229)

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2013/01/09

12075. 「ビンボーなんかこわくない、どんとこい!」と胸張って言えるのは、 最低限の生活の保証とか、人間関係や自分に対する自身とかがあって初めてできることだよね。 ティーンエイジャー向けにやさしく書かれてるけど大人が読んでも勉強になる一冊だ。 重松清も文章を寄せている。

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2012/10/12

貧困とは何か、人間らしく生きることの大切さ、頑張りすぎて社会に疲れてしまうこと、全部自分と照らし合わせながら読みました。 読んでよかった。 この次の段階を自分で模索することが、今の私には必要なことなのかな、と。 (2012.10.12読了)

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