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海の都の物語(4) の商品レビュー

4.2

31件のお客様レビュー

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2015/04/05
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カバーの写真が村上春樹に似てるような気がするよ 1480年といえば、 花の都と呼ばれるフィレンツェを中心に、ルネサンスの華麗な花をいっぱいに咲かせていた時代。 一方でヴェネツィアはトルコと戦争中。 こんな中で聖地巡礼に東地中海を船旅するとは・・・・・・ 同じイタリア半島でも、こう照らし合わせるとまた面白い。 やっぱり人の歴史は面白いと再認識

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2015/01/16
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ヴェネツィアの物語、第4巻。地中海を取り巻く環境は、トルコ帝国が進出してきたことにより一変。今まで安全に航海できた海が利用できなくなる中、いかにもヴェネツィアらしい方策で切り抜けていく。 聖地巡礼を観光業にまで昇華させる商売根性、脱帽です。ほかの国々とは違う、国のあり方・政治のあり方・商売のあり方。時代時代に合わせた巧みな舵捌きは、どんな事例でも感じることが出来ますね。

Posted byブクログ

2014/09/08
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前半は大陸型国家オスマン・トルコとヴェネチアのいきづまる攻防で、後半はヴェネチアがビジネスとした「聖地巡礼旅行」を旅行記風に再現している。とても面白い。

Posted byブクログ

2014/07/20
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トルコ、特にコンスタンティノープルを陥落させたスルタン・マホメッド2世との争いと、聖地巡礼がこの巻のテーマ。中世の聖地巡礼と言えば相当の労苦を伴う事が予想され、実際に危険も多かったわけですが、ヴェネツィア人は今で言うパックツアーを作り出し、適正な価格と安全、自国での観光でしっかりお金を落としてもらう仕組みを考えるなど、この面でも先駆的な存在であったと。読めば読むほど新発見多し。

Posted byブクログ

2014/04/20

塩野七生によるヴェネツィア史の第4巻。主にビザンチン帝国を滅ぼしたオスマン・トルコとの攻防を扱っている。スルタンの号令1つで数十万人の軍勢を集めてしまう巨大国家に対して、外交力で何とか食い止めようとする様子が生々しく描かれている。

Posted byブクログ

2014/03/16

前半は新興国オスマン・トルコとの攻防を描く。合理的でない国家を相手にするというのは、ヴェネツィアにとっては、もっとも苦手であったかも知れない。しかも、世の中の趨勢はしだいにより強大な軍隊を組織できる大国の時代へと変わりつつあった。後半は「聖地巡礼パック旅行」。1480年にこれを利...

前半は新興国オスマン・トルコとの攻防を描く。合理的でない国家を相手にするというのは、ヴェネツィアにとっては、もっとも苦手であったかも知れない。しかも、世の中の趨勢はしだいにより強大な軍隊を組織できる大国の時代へと変わりつつあった。後半は「聖地巡礼パック旅行」。1480年にこれを利用して聖地巡礼に出かけたミラノ人、サント・ブラスカの紀行が紹介される。ヴェネツィアの実になんとも見事なまでのシステム化。とりわけ、法王庁と現地のアラブ人からの通行許可証を代行手配するなど、もう至れり尽くせり。さすがはヴェネツィア。

Posted byブクログ

2013/03/15

どの話も面白いけど、この巻収録の第九話、「聖地巡礼パック旅行」が一番面白い。ある聖地巡礼者のヴェネツィアからイェルサレムまでの船旅が書かれていて、それを追体験できる。地中海の地図を片手に読むとさらに面白いと思う。

Posted byブクログ

2013/02/10
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 「はじめに、商売ありき」の合理的な考え方をもっている、ヴェネツィア共和国の1000年に及ぶ歴史について描かれた本。初めに描かれていた第4次十字軍の話はとっても面白かった。自分たちの利益を最大限になるように考えつつ、大国の力をうまく利用していくところがとても面白かった。  海洋都市であった4国家の比較も面白かった。これにより、ヴェネツィアの異質性がよくわかった。また、ジェノヴァとの戦いは熱いものをかんじた。ヴェネツィアの政治制度であるドージェや十人委員会および国会による権力分立制度はとっても素晴らしいものであり、日本も見習うべきだとは思ったが、この制度が維持できたのはヴェネツィア人の性格があってこそだろう。なぜならば、今の日本の政治家では、このヴェネツィアの方々のように国を想う気持ちはほとんどないだろうから。  さらに、ヴェネツィアの商魂には驚かされた。トルコとの戦いでの大損を取り返そうと和平条約を締結した際にすぐ大使をコンスタンティノープルに派遣し、そのつなぎに捕虜となっていたヴェネツィア人を使うところもさすがだと感じた。このようにチャンスを逃さない姿勢が1000年繁栄できた要因なんだろう。  この後、経済的発展に伴って、政治的・文化的に成熟していき、衰退していく。という人の一生だったら充実してやまないような一生だろう。奢れるものというより、平和でありすぎた故の外交感覚のマヒ。今の日本を見ているような気もした。

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2012/12/23

前半のオスマントルコとの戦いは壮絶できつかったですが、後半の巡礼はガラッと雰囲気が変わって気持ちよく読めました。

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2012/11/19

宿敵トルコ!は、ヴェネツィアの衰退の面影を見る事ができる点で、少しヴェネツィア好きとしては辛い…。 今まで好調期のヴェネツィアの姿ばかりだったから、少し寂しい気持ちになる。 聖地巡礼は、とっても面白。商人ベネツィアが、経済利益のためにとことんやった感じがわかる。

Posted byブクログ