温室デイズ の商品レビュー
心にしみる青春小説
温室デイズ、というタイトルが意味するのは何だろう。学校、その閉じた空間で起きていること。負のスパイラルがふくらみ、荒れてゆく学校を何とかしたい。その想いは、どこに行き着くのだろう……。沁みる青春小説。
はるみ
瀬尾まいこさんの作品は多く読んだつもりだが1番重い内容。でもやはり最後には希望は残す終わり方をしている。 学級崩壊(学校崩壊)した中学校での凄まじいいじめを耐え抜こうとする主人公は読んでいて苦しい。 保健室、相談室、フリースクールなどの居場所の話も出てくる。しかし、なぜ被害者が教...
瀬尾まいこさんの作品は多く読んだつもりだが1番重い内容。でもやはり最後には希望は残す終わり方をしている。 学級崩壊(学校崩壊)した中学校での凄まじいいじめを耐え抜こうとする主人公は読んでいて苦しい。 保健室、相談室、フリースクールなどの居場所の話も出てくる。しかし、なぜ被害者が教室からでなければならないのかという理不尽さもいじめの構造の複雑さを感じる。 小5で担任の恐怖政治から解放され小6で控えめな担任となり学級崩壊するという回想もあり、「あ〜、小学校の先生の闇だ。」としみじみ。 中学の不良校で先生たちも病んでいく描写も悲しくなった。 悲観的な感想ばっかだが、それでも主人公の奮闘や、唯一の友達が不良にカウンセリングを試みること、サポートスタッフがなんとなくがんばる姿など、ところどころ応援したくなる内容もあった。
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いじめっ子はほんとは弱い存在なんだと感じられた。自分であればあんなにいじめにあったらみちるみたいに気丈に振る舞えない。
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中学校時代って,ホント難しいけど,今苦しんでいる人も,時が来るのをじっと待っていてほしい。必ず笑えるようになりますよ!
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中学生なりに学校を変えたい、このままではいけないという思いから立ち上がる子たちの存在は大きい。教師ですら大きな問題を避けたいと思うし、現状を変えなければと思いながらも行動に移せずにいる。そんな中、中学生が自分のできることは何かを自分で考え行動に移す姿は胸を打つものがあった。 少し...
中学生なりに学校を変えたい、このままではいけないという思いから立ち上がる子たちの存在は大きい。教師ですら大きな問題を避けたいと思うし、現状を変えなければと思いながらも行動に移せずにいる。そんな中、中学生が自分のできることは何かを自分で考え行動に移す姿は胸を打つものがあった。 少しでもいいから良くなってほしい、そんな希望を抱き続けることが素晴らしい。 文中の中学生を見習わなければいけないと思った。
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逃げた人には その助けとなる空間や新たな場所は用意されるけど、いま苦しい中で戦っている人・辛い想いをしながらも それに堪える人には何の助けもない 大人と子供との中間の多感な時期に、同級生からの無視や暴力、あてにならない大人(教師)の存在が今後どのように影響していくんだろう 高校で...
逃げた人には その助けとなる空間や新たな場所は用意されるけど、いま苦しい中で戦っている人・辛い想いをしながらも それに堪える人には何の助けもない 大人と子供との中間の多感な時期に、同級生からの無視や暴力、あてにならない大人(教師)の存在が今後どのように影響していくんだろう 高校では幸せに過ごしていてほしいな
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衝撃の一冊でした。 こんなことが現実に起こって欲しくなんてないけど、きっと起こっているのだろう。大事なのは、私たちが目を背けないことだな、と思った。少しでも、この本のみちるや優子、瞬の助けになれるよう、頑張りたい。 本書を読むことを、強くお勧めします。
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優しい世界だった。(話自体は崩れゆく中学校とかいじめとか、けんか不登校スクールサポーターとか、決して穏やかでないものだったけども...) 自分は教師に向いてないだめだめ人間だって言う吉川を、それでも私はあの一言に救われたんだよって思うみちるとか。 学校は行くものだっていう考えの枠...
優しい世界だった。(話自体は崩れゆく中学校とかいじめとか、けんか不登校スクールサポーターとか、決して穏やかでないものだったけども...) 自分は教師に向いてないだめだめ人間だって言う吉川を、それでも私はあの一言に救われたんだよって思うみちるとか。 学校は行くものだっていう考えの枠から出られないだけで、皆んな自分を買い被りすぎだって否定するみちるに、いじめられる毎日を逃げ出さずにいるのがすごいことだし、そういう枠から出られないところがみちるらしくて好きだよって伝える吉川とか。 自分の中のだめだ〜〜って思う部分を肯定してくれる人がこの物語にはたくさんいて。読んでいて自分も救われた。 私は誰かの美しい人なんだ、私が誰かを美しいと思える限りっていう言葉を思い出した。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
凄惨ないじめに遭う女子中学生が主人公。 学級崩壊と置かれた状況から安全地帯を望む生徒、敢えてその場にとどまる生徒。それぞれの立場から物語が進むのが面白かった。 保健室登校やフリースクールが温室。どんないじめがあっても義務教育機関は温室かもしれないと主人公は言う。社会はもっと厳しいと。 大人が頼りにならない絶望的な状況で自分で自分を守ろうとする逞しい子供たちであった。 先生は子供たちをまもってほしい。
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学級崩壊したクラス(というより、崩壊した学校のひとクラス)を立て直そうとする主人公みちる。中学3年の卒業までの時間。みちるはクラスのみんなに「なんとかしよう」と投げかけるが、それがきっかけでいじめられるようになる。 みちるの小学校の同級生(いじめが原因で転校した)優子。優子はだん...
学級崩壊したクラス(というより、崩壊した学校のひとクラス)を立て直そうとする主人公みちる。中学3年の卒業までの時間。みちるはクラスのみんなに「なんとかしよう」と投げかけるが、それがきっかけでいじめられるようになる。 みちるの小学校の同級生(いじめが原因で転校した)優子。優子はだんだん教室に入りづらくなる。 みちるの小学校の崩壊を立て直した斎藤君。 みちるの小学校の同級生で親がヤクザで自身も不良の瞬。 みんなそれぞれいいキャラだし、読みやすいんだけど、あえてだろうけどスッキリしない結末にうーーんて感じ。中学生を主人公にして(ティーン向けの作品なら)もう少し前向きなラストでもよいのでは、、?いや、逆にこれがリアルのでよいのか、、、?
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