ブラック・スワン(上) の商品レビュー
私たちは、後ろを振り返る時には優れた性能を発揮する機会だ。人間は自分を騙すのがとてもうまい。 現代の技術が出現するまで、戦争は月並の国のものだった、いちどに1人しかおろせないなら、大勢の人を殺すのは大変だ。今は大量破壊兵器がある、 月並の国、果ての国、社会的公平や物事のダイナミク...
私たちは、後ろを振り返る時には優れた性能を発揮する機会だ。人間は自分を騙すのがとてもうまい。 現代の技術が出現するまで、戦争は月並の国のものだった、いちどに1人しかおろせないなら、大勢の人を殺すのは大変だ。今は大量破壊兵器がある、 月並の国、果ての国、社会的公平や物事のダイナミクスの考え方が大きく変わる、はての国では格差が起き、データ1つが集計量や全体に、圧倒的に大きな影響を及ぼす、ビルゲイツの例、
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思いつきで買ったけど結構面白そう。 事後的な解釈しかできないくせに全てを見透かしたように喋る経済学者。自分が社会を動かしてると勘違いしてる金融マン。 今の疑問に直結してる。不確実性を検証したい。ダメなら新たな可能性を模索!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2010年6月 統計学に喧嘩を売るような、まさにサブプライム!リーマン・ショック!のような特異点(黒い白鳥)について書かれた一冊。 【内容】 これまでの観測で白鳥は白い!とわかっていても、一匹の黒い白鳥(日本語としては誤りのようだが)が発見されることで、過去の経験はすべて無駄になる。ということで表されるシステムを描いている。 これを「月並みの国」と「果ての国」という名前で表現している。 月並みな国:統計が支配する平穏で退屈な世界 果ての国:少し勝る1人がすべてを独占する社会 という対比でふんだんな例を用いて進めていく。 これまでの学問は月並みな国を基準にフォーカスされているため、果ての国の指針(傾向)を示そうと模索している様子。 例)予測誤差 ブラックスワンはより過小評価される。 戦争は計画よりも長く続き、より多くの人を殺す。 【感想】 一言でまとめると文章が読みにくい! 英語独特の言い回しに、基本的な文法を無視するような独特の進め方が、良書なのに非常にもったいない印象。 ただし内容は驚きに溢れており、新しい可能性や発想が詰まっている。経済指南書という扱いなので、学術的な理論に基づく再現性のないものは認められない。という常識が足かせとなって、発想を受け入れるのは非常に苦労しましたが・・ なんとなく、読み手のバックグラウンドが試されているようで評価は保留の意味を込めて。 【思いつき】 未来が予測できないことを前提とすると、会社組織はどうあるべきだろうか? 月並みな世界であり続ける不動産などのライフタイムの長い産業については、従来どおりの会社形態でよいのだろう。 一方で、IT化によりライフタイムが短くなる産業では、事業ごとに分社化した体制をとった上で、労働力は派遣労働者または完全アウトソースによる最小の固定費で事業を回すことを目指すべきではないだろうか。 数少ない社員は、ポジティブに常に革新しつづけることが仕事となり、新しい月並みな世界を作り、稼げるモデルを作り続けることがミッションとなる。 まぁ、資本主義的に若いスワンを買うことで時流に乗り続けるという道もあるが・・
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言い切り調で勢いがいい語り口だが繰り返しの内容が多く読むのに疲れる。ブラックスワンにどう対応するか下巻に期待。
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「100年に一度の〜」といわれるような予期せぬ事態は、 それが起こってしまうまでは誰も気づかないか、 せいぜいあやしい筋の「予測」があるくらいで、 人々は何も知らず、いたって「普通に」暮らしている。 しかしひとたび事が起これば、 大変な悲劇に見舞われる人がいる一方で、 したり顔...
「100年に一度の〜」といわれるような予期せぬ事態は、 それが起こってしまうまでは誰も気づかないか、 せいぜいあやしい筋の「予測」があるくらいで、 人々は何も知らず、いたって「普通に」暮らしている。 しかしひとたび事が起これば、 大変な悲劇に見舞われる人がいる一方で、 したり顔で分析・評論する人も山ほど現れ、 (最初からわかってましたと言わんばかりに!) その事象が起こった「理由」が明らかにされる。 (もっと正確にいうと、明らかに「なったことに」されている。) 本書「ブラック・スワン」は、 そんな世界を取り巻く「偶然の要素」に注目するとともに、 翻って人々がいかに不完全な「理論」に頼り、 致命的なリスクや不確実性から目を背けているのかを 明らかにしている。 日本語では「黒鳥(コクチョウ)」という言葉があるので あまりピンとこないのだけれど、 「スワン」といえば白鳥=白いものであるという“常識”は、 実はオーストラリアで「黒い白鳥」が見つかるまで まったく疑われることはなかった。 つまり「ブラック・スワン」とは「予期せぬ事態」の象徴である。 いうなれば僕たちは、 よく「街灯の下で落し物を探す」といわれるように、 暗闇の中に一箇所だけ光に照らされた部分だけをみて、 それが世界のすべてだと思い込んでいるようなものだ。 その周りにある暗闇については、その存在自体を知らないか、 またはその存在を認めていない。 あるいは、仮に暗闇の存在を認めていたとしても、 それがどれくらい広いのか、どんな形状なのかについては、 文字どおり「闇の中」なのだ。 その暗闇に光を当てようと必死になる「専門家」たちは、 いろんな知識を総動員して、 定理や公式やフレームワークをひねり出し、 あたかも暗闇の正体を解明したかのような顔をする。 そしてそれらの「専門家」の言うことを真に受けて 僕たちはリスクに対処したつもりになる。 著者はそんな世の中にアンチテーゼを投げかける。 「ブラック・ショールズ・モデル」も槍玉に上げ、 当のショールズ氏と論争した様子も触れられている。 金融工学だけでは定量化し、ヘッジし切れない「リスク」、 あるいは定量化し切れない「価値」の存在が 今後ますます重要になっていくように思う。 前者は今回の金融危機をもたらした「黒い白鳥」であり、 後者は非経済的価値、すなわちソーシャルビジネスのような 「利益至上主義」ではない価値観を指す。 これらをどのようにして評価すればいいのか、 まさに今、金融業界や企業自身が模索しているところであり、 これこそが、ポスト金融資本主義の始まりとなるのかもしれない。 さて、本書の最後には、 「ブラック・スワンとは何か」という命題に対して、 とても素敵な「答え」が用意されている。 そのことについて直接は書かない。 ただ、僕たちが一番忘れがちであり、 実はとても大切なことに気づかせてくれるとだけ、書いておく。
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世の中はみんなが思っている以上にランダムで予測不可能ということ ”人は物事を単純化するために外れ値を無視する”うーん、俺よくやるわ。。
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未来のことなんかわかるわけない、というのはわかった。このあと、どういう展開になるのか、下巻を読んでみるとする。
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不確実性とリスクの議論において、これほどまでにエキサイティングな本はなかなかないと思う。これも久しぶりの再読。 例えば我々の頭脳は、「Aが存在するということを示す証拠はない」という命題と「Aが存在しないということを示す証拠がある」という、本来全く異なる命題を類似のものとして扱っ...
不確実性とリスクの議論において、これほどまでにエキサイティングな本はなかなかないと思う。これも久しぶりの再読。 例えば我々の頭脳は、「Aが存在するということを示す証拠はない」という命題と「Aが存在しないということを示す証拠がある」という、本来全く異なる命題を類似のものとして扱ってしまう傾向がある。例えばその例はSTAP騒動を巡る議論にも表れていると思う。これまでの追試から検証されたのは、「STAP細胞があるということを示す証拠はない」という命題だが、これを「STAP細胞が存在しないということを示す証拠がある」と解釈する人は一定数いるだろう。そしてこの問題がやっかいなのは、存在を検証することよりも、不在を検証することの方が往々にして遥かに困難な点にある。 具体的な話はこの程度にして、本書では、9.11や東日本大震災のように「予測できない」、「非常に強い衝撃を与える」、「いったん発生すると、事後にもっともらしい説明がでっち上げられる」という3つの特徴を持つ事象を「ブラック・スワン」と定義し、我々がなぜそうしたブラックスワンの危険に気づかないのかが、歴史学や哲学、経済学、金融工学、認知心理学など様々な学問からの見地とブラックユーモアに満ちた語り口で示される。ちょうど今、ヒューリスティクスやバイアスに係る行動経済学の本を同時で読んでいることもあり、極めて近い問題系を扱うシンクロ感が個人的にはまた面白い。続いて下巻を。
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予測不可能な事態(黒い白鳥)の話。 過去の統計からは黒い白鳥を予測することはできない。 感想は下巻を読んでから。
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グローバル化した現代では人間の直感では想像がつかないくらい大きな数字が動くようになった。本の売上とか企業の売上とか大量破壊兵器による死者数とかは、一昔前とは桁違い。これがブラックスワン。 一方で、人は自分が思うほど合理的でなく、ものごとを客観的に見られず、自分に都合よく物事を解...
グローバル化した現代では人間の直感では想像がつかないくらい大きな数字が動くようになった。本の売上とか企業の売上とか大量破壊兵器による死者数とかは、一昔前とは桁違い。これがブラックスワン。 一方で、人は自分が思うほど合理的でなく、ものごとを客観的に見られず、自分に都合よく物事を解釈する。 この本は、現代の大きな数字 ブラックスワンを理解できると思い込んでしまう人間に対する戒めと思う。 人は、りんごがみかんよりも好きで、みかんが桃よりも好きなら、当然りんごが桃よりも好き、、ではない。
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