夜をゆく飛行機 の商品レビュー
「夜をゆく飛行機」にのせて、作者が言いたかったことが、じわりじわりとわかる本だった。 日常は変わらないようでいて、しかし変わっていくこと。それを変わらずにいてほしいと願う人々。変わることが悪いことでも、悪くないことでもないけれど、変わらずに続いていくことを、望みがち。 でもやっぱ...
「夜をゆく飛行機」にのせて、作者が言いたかったことが、じわりじわりとわかる本だった。 日常は変わらないようでいて、しかし変わっていくこと。それを変わらずにいてほしいと願う人々。変わることが悪いことでも、悪くないことでもないけれど、変わらずに続いていくことを、望みがち。 でもやっぱり、日々は移ろいで行く。 それを、4人姉妹のいる家族を通して書いているお話かなぁと感じた。 角田さんの本は久しぶりに読んだ。 テーマが重め、暗めな本が多いけれど、これは比較的平和だったので選んだ。 タイトルが好きだなぁと思った。 角田さんの小説には、思わず納得するフレーズがたくさん出てきて、読んで良かったと思わせてくれる。深みのある文章を書く作家さんだと思う。
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4人姉妹の日常が小説としても暴露されてしまう、ささいな出来事が弾丸のように飛び交って飽きさせない。若き角田光代のエネルギー溢れる傑作。最後のまとめは不要だったかも!
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角田光代さんらしい、ゆるく切なく温かい話でした。 色で例えれば薄いブルーや薄いグレー。 ただ今回は綺麗な最後が見当たりませんでした。 でも読みやすくてよかったです。 実写化してほしい。 変わらない、変わりたくない、変わってほしくない。 自分は男3人妹1人の4人兄弟。 男が多いので...
角田光代さんらしい、ゆるく切なく温かい話でした。 色で例えれば薄いブルーや薄いグレー。 ただ今回は綺麗な最後が見当たりませんでした。 でも読みやすくてよかったです。 実写化してほしい。 変わらない、変わりたくない、変わってほしくない。 自分は男3人妹1人の4人兄弟。 男が多いので、この本と同じ年代だと、二十代でも反抗期の延長のような関係が続いているので、小説のような仲のいい兄弟ではありませんが、変わってほしくない、というのはわかります。
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ぴょん吉を亡くしてずーっと気にして生きていたんだ、4姉妹に昔ながらの酒屋に何故か賞をことごとく獲る次女、お姉さんお姉さんの有子、女子力高い素子に白黒はっきりつけたがると言われてイマイチピンとこない主人公、あっ子がみんなに付いてるね。狭い家もあるんだけどベンチが1番の居場所である。...
ぴょん吉を亡くしてずーっと気にして生きていたんだ、4姉妹に昔ながらの酒屋に何故か賞をことごとく獲る次女、お姉さんお姉さんの有子、女子力高い素子に白黒はっきりつけたがると言われてイマイチピンとこない主人公、あっ子がみんなに付いてるね。狭い家もあるんだけどベンチが1番の居場所である。と非常にそそられる設定でとても面白くて飽きない。自分達の小説を読み直して恥ずかしくない別の他人事のようだと言う所も面白い、4姉妹が全然違う生き物で、なんだか不思議なんだよ、後半は恋愛観が、予備校生の不安定さも影響してるのかと。
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角田光代さんの作品。 谷島家の家族の日常を末っ子りり子の目線から描いている。 すごい盛り上がりがあるわけではない、けれど日々の本人たちにとっては事件。そんな日常の描き方がいいなあと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この物語は、4人姉妹の末っ子・里々子の目線で話が進んでいきます。 谷島家の、そして4人姉妹のなんてことのない平凡だったはずの毎日が、少しずつ少しずつゆっくりとした速度で変化していく様子が描かれています。 6人家族の矢島家のドタバタ劇は、まるでサザエさんを見ているようなそんな感覚です。 だけど、カツオやワカメは永遠に小学生だけど、谷島家のみんなの毎日はちゃんと変化していて、毎日毎日同じことの繰り返しでも、昨日もより今日よりも明日のほうが、絶対に、人は成長しているんだ。 って思えるようなそんな作品です。
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家族小説、4姉妹というだけで期待した。角田さんの小説は私の中でハズレはないと思っていた。多分、目線である4女に近い年齢で読んでいたらまた違ったんだろう。読書というものは年齢に関係なく入り込めると思っていたけどやっぱり主人公に近い歳でないと響かない最近つくづく思う。だから選書の段階...
家族小説、4姉妹というだけで期待した。角田さんの小説は私の中でハズレはないと思っていた。多分、目線である4女に近い年齢で読んでいたらまた違ったんだろう。読書というものは年齢に関係なく入り込めると思っていたけどやっぱり主人公に近い歳でないと響かない最近つくづく思う。だから選書の段階で著者の年齢はチェックするようになったけど、それでもたまに現実逃避のためには世代を越える必要な気もする。
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どこかの六人家族。あわただしく朝を迎え、それぞれの場所に向かい、そうして夜になると帰ってきて食卓を囲むどこにでもいそうな、等しい意味でどこにもいなさそうな家族
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自己正当化と承認欲求が非常に高い主人公を取り巻く、家族とのドタバタ劇。主人公に共感できなくなっていれば、もう若くは無いという事だ。 後半に行くに連れて話が尻すぼみになった感は否めない。
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どうしようもなく、家族は家族−−うとましいけれど憎めない、変わらぬようで変わりゆく家族の日々。 谷島酒店の四女里々子には三人の姉がいる。長女の有子は嫁いで家を出たが、次女寿子と三女素子と両親の五人暮らし。しかし里々子には実はもう一人「ぴょん吉」と名付けた弟が存在して…。 人は...
どうしようもなく、家族は家族−−うとましいけれど憎めない、変わらぬようで変わりゆく家族の日々。 谷島酒店の四女里々子には三人の姉がいる。長女の有子は嫁いで家を出たが、次女寿子と三女素子と両親の五人暮らし。しかし里々子には実はもう一人「ぴょん吉」と名付けた弟が存在して…。 人は、ずっと成長し続ける生き物なのよねw
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