帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。 の商品レビュー
そうか、私はここ何年も夜をひきずって生きてきたのだ。文中の他愛もない言葉に打ちのめされる。はっとした。じゅくじゅくした。ずとんともした。目を見開いた。音が聞こえなくなった。かと思えばあの時の音が聞こえてきたりもした。そして、お腹が減った。人はやっぱりなまもので、その時があるから楽...
そうか、私はここ何年も夜をひきずって生きてきたのだ。文中の他愛もない言葉に打ちのめされる。はっとした。じゅくじゅくした。ずとんともした。目を見開いた。音が聞こえなくなった。かと思えばあの時の音が聞こえてきたりもした。そして、お腹が減った。人はやっぱりなまもので、その時があるから楽しくもあり苦しくもあるのだけれど、その時が私にとってちょうど今であったりして、今この本を読めてよかったなって思った。
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『ヒトという服を着る前の、骨でも筋肉でも内蔵でもない、何かふぬふぬとした原始的な粒みたいなもの』 を集めた料理家のエッセイ。 私は料理が嫌いなくせに 料理をする人にとても惹かれるのだ。 彼女は結婚を2回している。 現・夫の娘が実の母親のところから家出してきて 一緒...
『ヒトという服を着る前の、骨でも筋肉でも内蔵でもない、何かふぬふぬとした原始的な粒みたいなもの』 を集めた料理家のエッセイ。 私は料理が嫌いなくせに 料理をする人にとても惹かれるのだ。 彼女は結婚を2回している。 現・夫の娘が実の母親のところから家出してきて 一緒に暮らした話は 何やらすこし心がほっこりした。 もっと簡単で質素で だけどおいしい、みたいな料理が好きなのだけど 気が向いたら このひとのシャレオツなレシピも試してみます。
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料理本は見たことあったけど、 文章の方は読んだこと無くてついにデビュー 「夫とけんかした時は野菜を大きめに切る」 という彼女の文章を読んだホノカアボーイのプロデューサーが 「この映画の料理担当は絶対に高山なおみで!」といい、 何度も断られたけど3度目でやっと...
料理本は見たことあったけど、 文章の方は読んだこと無くてついにデビュー 「夫とけんかした時は野菜を大きめに切る」 という彼女の文章を読んだホノカアボーイのプロデューサーが 「この映画の料理担当は絶対に高山なおみで!」といい、 何度も断られたけど3度目でやっと引き受けてもらった という話をどこかで読んでから、ずっと興味があったので 世間一般でいう「料理研究家」のイメージとは ずいぶんかけ離れているなぁというのが最初の印象 だって、中華鍋だけ持って家飛び出して離婚したとか、 微妙な味の違いを気にするはずの職業なのに煙草吸ってたとかね とりあえず自分に正直に生きてる感じがする 文章の形式はつれづれ日記で、 読めばわかると思うけどかなり独特の感覚を持った人 自分の気持ちや考えていることを文章と料理という 2つの方法で体現できるって素敵だと思う そういう人柄だからか、あとがきもアーティストっていう異色さ (私あんまり詳しくないけどクラムボンの原田郁子って書いてた)
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現実なのか、夢の話なのかわからない狭間を漂うような文章にしだいとやみつきになる。が、書かれている内容は意外と重いものばかり。今成功している人でもその安定した状態に行き着くまではいろいろあったんだよねということを考えさせられて私もまだまだと思う。巻末の料理写真がとてもおいしそうかつ...
現実なのか、夢の話なのかわからない狭間を漂うような文章にしだいとやみつきになる。が、書かれている内容は意外と重いものばかり。今成功している人でもその安定した状態に行き着くまではいろいろあったんだよねということを考えさせられて私もまだまだと思う。巻末の料理写真がとてもおいしそうかつオシャレでステキ。眠れない夜のカクテル、とろとろハーブゼリーをつくってみたい。
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背筋がピンとのびて、空気が澄むよう。自分にどこまでも正直で、そして深く潜っていくところ、郁ちゃん似てるなぁと思った。そうなりたいわけではないけど、近くに置いておきたい本だ。
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生きることは食べること 食べることは生きること きっとあなたはFISHMANSを聴きながら読むでしょう お腹がすいてもいいように、ご飯の支度を済ませてから。
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本当に偶然に、本屋の軒先のワゴンの中に積んであったのだ。著者については全く知らなかったし、それでなぜこの本を手に取ったかと言うと、それは同じような名前が付いたハナレグミのアルバムのせいだった。家に帰ってから少し調べてみたら、彼女は料理家ということだった。そのあとまた本を手に取って...
本当に偶然に、本屋の軒先のワゴンの中に積んであったのだ。著者については全く知らなかったし、それでなぜこの本を手に取ったかと言うと、それは同じような名前が付いたハナレグミのアルバムのせいだった。家に帰ってから少し調べてみたら、彼女は料理家ということだった。そのあとまた本を手に取って目次を眺めていたら、解説はクラムボンの原田郁子が書いていることを見つけて、なんだか本と戯れ合っている気分になった。もしくはネコジャラシを目の前に垂らされた猫になったような気分。『帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。』と、『帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ。』との関係について知りたい。音楽と料理の幸福な関係。いまは分からないから、また分かったらここに書きたい。(2010/12/5) なんとコメントを頂いた。日常の中でこんな驚きに出会うなんて、なんというか、ありがとうございます。その人に依ればこちらの本が先ということで。いやはや僕のブクログ今後ともよろしくお願い致します。ちなみにその人のブクログはレビュー率100%であり且つとてもいい本ばかり紹介されていたので、全部読みました。これからもどんどんいい本紹介して下さい。(2011/1/11)1がたくさん並んだ。
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時々読み返したい本です。 高山さんの料理が好きなのですが、 お人柄が料理にあらわれているなぁと つくづく思いました。
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高山さんが悲しそうでなんだか涙がでました 私は会ったことないけど高山さんが大好きなんだなと思いました 不思議と今悩んでることの相談事を聞いてくれてるみたいに、教えてくれたよ。 かなしくて、しあわせでかなしかった。
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食べ物が出てくるエッセイが好きです。食べる話でも作る話でも。 これもそういう話だと思って手に取りましたが、ちと趣向が違いました。ここで描かれているのは著者30代の生活、いや生きる痕跡。生々しいまでに「生」が感じられます。一編一編の話のラストには料理名が記され、巻末にはそのレシピも...
食べ物が出てくるエッセイが好きです。食べる話でも作る話でも。 これもそういう話だと思って手に取りましたが、ちと趣向が違いました。ここで描かれているのは著者30代の生活、いや生きる痕跡。生々しいまでに「生」が感じられます。一編一編の話のラストには料理名が記され、巻末にはそのレシピも載っています。話の中にその料理が出てくるという訳でなく、象徴としての料理という感じ。しかし生きることは食べること、食べることは生きること。だから趣向は違うものの僕の望んだ読後感を味わいました。
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