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心にナイフをしのばせて の商品レビュー

3.4

95件のお客様レビュー

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2020/04/04

1969年に起きた高校生首切り殺人事件を長年の追跡調査によって明らかにしたルポ。一部、著者への批判があるものの、犯罪被害者等の心情を赤裸々にする。いじめ、更生、レジリエンス...。言い切れない事の重大さ。少年Aはその後、弁護士として活躍するもこの著書によって消息不明に...。自身...

1969年に起きた高校生首切り殺人事件を長年の追跡調査によって明らかにしたルポ。一部、著者への批判があるものの、犯罪被害者等の心情を赤裸々にする。いじめ、更生、レジリエンス...。言い切れない事の重大さ。少年Aはその後、弁護士として活躍するもこの著書によって消息不明に...。自身が当事者となった時に迫られる決断。そう簡単に答えなど出せないが、考え、行動し続けるしかない...。

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2019/05/31

中山七里の『贖罪の奏鳴曲』読了後に本書の存在を知りました。少年時代に猟奇殺人を犯して弁護士になった人が実在するとは。被害者の母親が記憶障害を起こしたり、名前の似た登場人物が居たり、この事件をモチーフにしていることが明白ゆえ、御子柴弁護士シリーズを娯楽作として楽しむことを申し訳なく...

中山七里の『贖罪の奏鳴曲』読了後に本書の存在を知りました。少年時代に猟奇殺人を犯して弁護士になった人が実在するとは。被害者の母親が記憶障害を起こしたり、名前の似た登場人物が居たり、この事件をモチーフにしていることが明白ゆえ、御子柴弁護士シリーズを娯楽作として楽しむことを申し訳なく思ったりも。 第11章の「少年Aの行方」と文庫版あとがきを読むと頭に血がのぼる。御子柴があんなふうであるのは、償いの意識が皆無だった実在の元弁護士への戒めが込められているのかもしれないと思えます。更生するのはフィクションの中だけか。

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2019/05/04

books A to Z http://www.fmyokohama.co.jp/onair/program/steps/books/2006b.html にて知って借りました。 昭和44年に起きた実話。 これ。読むべき本かも。すごい。。。 息子を殺害された家庭のその後の生活。...

books A to Z http://www.fmyokohama.co.jp/onair/program/steps/books/2006b.html にて知って借りました。 昭和44年に起きた実話。 これ。読むべき本かも。すごい。。。 息子を殺害された家庭のその後の生活。 犯人少年Aのその後。 被害者家族も守られるべきだと思う。 --- 気になったトピック --- ・犯罪を犯した少年が少年院を出たあと「更正」したかどうかの長期追跡調査は、されていない。

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2018/01/06

2018年初読み。 現実はお話よりも奇なりとはまさにこれ。 残された家族、妹さんとお父さんがすい臓がんに侵されたところは涙涙。 お母さんのもろさと、お父さんも妹さんも怒りやその他の感情のぶつけどころがないために、もし、日本にも被害者家族の心のケアが国から手当されていれば全然心と体...

2018年初読み。 現実はお話よりも奇なりとはまさにこれ。 残された家族、妹さんとお父さんがすい臓がんに侵されたところは涙涙。 お母さんのもろさと、お父さんも妹さんも怒りやその他の感情のぶつけどころがないために、もし、日本にも被害者家族の心のケアが国から手当されていれば全然心と体の在りようが違ったのになと2018年に思う。 もし今、こういう事件があったなら被害者家族の心のケアはどうなるのかな…と気になるところです。

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2018/01/04

本書でも酒鬼薔薇聖斗と比較してますが、同級生同士の殺しなのでもう少し両者の言い分と、学校自体に焦点を当ててもよかったのでは?と思いますが、とりあえず随分前とは言えど痛ましい内容ですね。。

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2017/12/03

殺人事件の被害者家族のその後を追ったヒストリー。いかに事件の衝撃が10年後、20年後、半世紀たっても事件に翻弄されるのか、深い衝撃を感じた。心の傷をフォローに対応できる体制が社会にはなく、傷を抱えたまま暮らしていくことの残酷さを顕わにしていると思う。被害者の妹さんの「常識的な対応...

殺人事件の被害者家族のその後を追ったヒストリー。いかに事件の衝撃が10年後、20年後、半世紀たっても事件に翻弄されるのか、深い衝撃を感じた。心の傷をフォローに対応できる体制が社会にはなく、傷を抱えたまま暮らしていくことの残酷さを顕わにしていると思う。被害者の妹さんの「常識的な対応が、必ずしも心でこもったものとは限らないし、むしろそうではないことが多い」という言葉は、厳しい現実とともに歩んできたからこそ絞り出される見解だと感じた。

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2017/04/02

加害者の現在については、なかなか衝撃的だった。ただ、犯罪被害者の現状、今後については「犯罪被害者の声が聞こえますか」のほうが詳しくわかる。

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2015/12/07

うーん 読むのがツライ 題名の意味 やっとわかった そういう方向とは思わなかった 結局は当事者にしか わからないことがたくさんあって 想像力なんか たいしたことないってことか。

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2015/09/06

大切な家族を、ある日突然誰かに殺されてしまったら。 こういう想像を、軽くでなく真剣に我が事として考えてみるひとはいないだろうと思う。 ひとは、殺人事件になど巻き込まれないと根拠もなく思い込んでいる。わたしを含めて。 本書は、高校生になった少年が同級生に無残に殺された事件の被害者...

大切な家族を、ある日突然誰かに殺されてしまったら。 こういう想像を、軽くでなく真剣に我が事として考えてみるひとはいないだろうと思う。 ひとは、殺人事件になど巻き込まれないと根拠もなく思い込んでいる。わたしを含めて。 本書は、高校生になった少年が同級生に無残に殺された事件の被害者を丁寧に取材して書かれた一冊だ。 こういった事件が起きると、わたしたちの関心は加害者の心情や背景にばかり行きがちだ。 そういったものを知ることにより、自分や自分の関係者が加害者にならない術を見つけたい。わたしはそう思うことと、単純な好奇心から事件を扱うルポルタージュをよく読む。 でも結局いつも、加害者の心情を知っても理解が出来たことなどまず無い。 例えば誰かに絡まれて、振りほどいた手が強すぎたためか相手が転倒して頭を打って死んだ。 こういった偶発的な殺人事件なら、どっちが被害者だかわからないということなどから加害者の気持ちも理解しやすい。 しかし、はなから殺すつもり、それも恨みとかいったものでなく単に殺したいからという理由で殺人を犯せる人間の気持ちなど理解出来るわけがない。理解出来たときは、きっと自分も同じことをしているだろうから。 本書で扱うのは加害者側でなく、被害者遺族だ。 ここに本書を読んでおいたほうがいいと言える価値がある。 殺された少年はとてもいい子で、といった被害者賛美で終わるのでなく、遺された家族の終わることのない苦しみが描かれていることが大切だ。 事件を報道によって知った人間が、事件のことを忘れてしまっても被害者の苦しみは形を変えながらつづく。 本書で扱うように、加害者が少年なら尚更悲惨なことだろう。 僅か数年で加害者は何も無かった顔で社会に戻ってしまう。更生したということにされて。 更生は、目に見えるものではないし、数値で表されるものでもない、試験もないのに何を基準に判断するのだろう。 被害者遺族に、更生を認めますと決める権利もない。 制度ありきの日本のやり方は、被害者遺族に皺がより過ぎている。 本書は、司法にも一石を投じた一冊だ。 ルポルタージュなら中立であることが前提だとは思うが、亡くなったひとは言い訳も出来ないのだから、どちらかに比重を置くなら被害者側だろうと思う。 加害者の更生や社会復帰といった過剰な人権保護ばかりで、被害者遺族は置き去りという我が国の状況を僅かながらでも改善させるきっかけを作った。 ひとを殺した人間には手厚く保護をするのに、殺された側の人間は勝手に乗り越えろということには憤りしかない。 わたしは最近になって本書の存在を知ったのだが、ひとりでも多くのひとに読んでもらい、被害者遺族の気持ちを忖度することから始めてもらえたらと思う。

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2015/09/02

ノンフィクションと知らずに読み始め。 一気に読了。 愛する家族を惨殺された被害者家族が何十年も苦しみながらも必死で支え合って生きている様がひしひしと伝わってきて読み進めるのが辛かった。この国は被害者家族へのケアが殆どなされていないことと、猟奇的な殺人犯の更生など所詮無理なのだとい...

ノンフィクションと知らずに読み始め。 一気に読了。 愛する家族を惨殺された被害者家族が何十年も苦しみながらも必死で支え合って生きている様がひしひしと伝わってきて読み進めるのが辛かった。この国は被害者家族へのケアが殆どなされていないことと、猟奇的な殺人犯の更生など所詮無理なのだということを思い知った。 最後の加害者(少年Aは謝罪することも無く、弁護士として悠々自適に生きていた)の、その後 を読んで怒りが増した。 もう、少年法なんかいらないだろ!!

Posted byブクログ