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心にナイフをしのばせて の商品レビュー

3.4

95件のお客様レビュー

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2014/11/25

足を踏んだ方は忘れることはある しかし 足を踏まれた方は決して忘れられない ましてや ひとつしかない「命」である場合 その 苦しみ 痛み は 想像を絶するものがあるだろう 一度きりしかない「生命」 を 理不尽な「死」 それも「殺人」という形で 奪われてしまった遺族に ここまで ...

足を踏んだ方は忘れることはある しかし 足を踏まれた方は決して忘れられない ましてや ひとつしかない「命」である場合 その 苦しみ 痛み は 想像を絶するものがあるだろう 一度きりしかない「生命」 を 理不尽な「死」 それも「殺人」という形で 奪われてしまった遺族に ここまで 寄り添って 書き上げてくださった 奥野さんに頭が下がる 本当に尊い仕事をされたのだ と 思う 読み進めているだけで 重くて切なくて 途中で投げ出したくなるけれど 今 私たちが生きている この世の中に 実際に起きていること 読んだ私ができることは 次の読者に手渡すこと 決して忘れてはならないこと が ここにある

Posted byブクログ

2014/10/24

だいぶ前に単行本を本屋で立ち読み。『少年非行』(放送大学叢書)を読んでいて、同事件について書かれていたのを見て思い出した。もう一度ゆっくり読んでみたいので「読みたい本リスト」に追加。

Posted byブクログ

2014/07/24

神戸の「酒鬼薔薇」事件の28年前に起こっていた類似事件。 被害者と加害者の少年は同級生だった。 事件後の被害者家族の人生を取材した本書は、被害者側は何の保証もなく守られることもなく、ただ過去に苦しめられて生きてきたことが綴られている。 一方、加害者の少年は少年法に守られ、弁護士に...

神戸の「酒鬼薔薇」事件の28年前に起こっていた類似事件。 被害者と加害者の少年は同級生だった。 事件後の被害者家族の人生を取材した本書は、被害者側は何の保証もなく守られることもなく、ただ過去に苦しめられて生きてきたことが綴られている。 一方、加害者の少年は少年法に守られ、弁護士になっていたという。 これは法制度を考え直すきっかけになったという。 2014.7.23

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2014/07/16

被害者の家族に焦点を当てたノンフィクション。 加害者の更生とはなにか。 被害者の家族は、加害者を恨めるほど心に余裕がない。 大切な人を失ったこと、それだけでもう十分だ。

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2014/01/18

個人的には、人を殺したならば殺したのと同じ方法でそいつも死ねばいいと思っている。しかしやむを得ずということも世には存在するだろうし、更正のチャンスを永遠に奪ってもよいのかという問いにわたしは答えを出せない。というかそもそも「やむを得ず」とか「更正」とか、誰が、何をもってそう判断す...

個人的には、人を殺したならば殺したのと同じ方法でそいつも死ねばいいと思っている。しかしやむを得ずということも世には存在するだろうし、更正のチャンスを永遠に奪ってもよいのかという問いにわたしは答えを出せない。というかそもそも「やむを得ず」とか「更正」とか、誰が、何をもってそう判断するのだろう。結局、人間って怖いね、どうにもならないこともあるのさ、という薄っぺらい感想になる自分の馬鹿さが悲しい。

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2014/01/05

昭和44年に起こった少年による殺人事件とその被害者サイドからの一人称語り。時が心を癒すだなんてとんでもない!とゆー事例。 文庫版あとがきの"異常な心理を理解できるのは、その人が異常だからだ"とゆー箇所にはもやっとするが、この一冊が世に出たことで、被害者サイド...

昭和44年に起こった少年による殺人事件とその被害者サイドからの一人称語り。時が心を癒すだなんてとんでもない!とゆー事例。 文庫版あとがきの"異常な心理を理解できるのは、その人が異常だからだ"とゆー箇所にはもやっとするが、この一冊が世に出たことで、被害者サイドの状況も改善されたと知り、胸を撫で下ろすばかり。 Amazonの評によると、なんでも加害者は本書がきっかけでネットで本名晒され、弁護士廃業となったそうで。うわぁ、そこまで含めての一冊だなぁ。

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2013/10/26

1969年に起こった男子高校生による同級生殺人事件を取り上げたルポルタージュ。 事件の概要、殺人の動機についてではなく、 息子・兄を殺された家族が徐々に崩壊していく様子を描いている。 この手の本で面白い面白くないという表現は適切ではない気がするけれど、 文章として読むには分量が...

1969年に起こった男子高校生による同級生殺人事件を取り上げたルポルタージュ。 事件の概要、殺人の動機についてではなく、 息子・兄を殺された家族が徐々に崩壊していく様子を描いている。 この手の本で面白い面白くないという表現は適切ではない気がするけれど、 文章として読むには分量が多い気がした。 これが30分程度の映像に収まっていたらもっとすっきり入ってくるかもしれないけれど、全編通してなんとも後ろ向き。 加害者は保護されるのに被害者とその家族は置いてけぼりだ、という主張はよくわかるし、なんだかな、と思いはする。 ただ、殺人を犯しながら弁護士となった加害者への恨み事を連ねた感があり、ちょっと一方的なプロパガンダですね、という印象。 それこそ犯人の更生、被害者保護についてはこの事件の加害者・被害者の人生だけでは語り得ないのではないかと思った。 そしてタイトルと表紙がまったく合っていない、陳腐で下世話過ぎる。 http://www.horizon-t.net/?p=610

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2021/07/24

「心にナイフをしのばせて」とは、てっきり加害者の言葉だと思ってたけど、そうか、そういうことね。 思いがけず比較的近所で起こった事件だったのでびっくり。当時は大変な騒ぎだっただろうな。

Posted byブクログ

2013/07/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ノンフィクションであるが故に何がどう事実なのか、知りたい確認したいという思いで最後まで読みました。 読んだ後に、色々と考えざるを得な一冊でした。事実に対する恐怖や矛盾と、鑑定書の引用について、そして国家の手続きに従ったもののこの本の出版という存在があることで想像される加害者の人生について。

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2013/03/25

 酒鬼薔薇事件よりも遙か昔の28年前、関東地方の有名な進学高で同じような猟奇的で陰惨な事件が起きた。  犯人の保護者は民事で数千万の支払いを約束し和解が成立したたが、結局支払われることはなかった。  犯人の少年は、施設を出所後、親戚に引き取られ姓を母方の親戚のものに変え過去...

 酒鬼薔薇事件よりも遙か昔の28年前、関東地方の有名な進学高で同じような猟奇的で陰惨な事件が起きた。  犯人の保護者は民事で数千万の支払いを約束し和解が成立したたが、結局支払われることはなかった。  犯人の少年は、施設を出所後、親戚に引き取られ姓を母方の親戚のものに変え過去を抹消して人もうらやむ弁護士となった。  そのことを記者から聞き、連絡を取った被害者の母親の電話に 「少しくらいなら貸すよ。印鑑証明と実印を用意してくれ。50万くらいなら用意できる」 「なんで俺が謝るんだ」  このように、加害者は見事に更正し少年法の理念は生きた。  一方、被害者の家庭は、母は心が壊れ、家庭はバラバラになった。勿論死んだ被害者は永遠に帰ってこない。  社会防衛のためにも、加害者は更正しなければならない。その意味では大成功だ。しかし、何か釈然としないものが心の中に残るのはなぜだろうか。  文藝春秋1997年12月号に記載された記事を元に、大幅に加筆修正し単行本化したものだ。  更正した加害者を何とかしろと言うのではない。被害者を救済するもう少しまともなシステムはできないのだろうか。

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