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故郷/阿Q正伝 の商品レビュー

3.6

43件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    18

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2015/03/29

小説として読んでも、現代を生きる我々にはツマラナイ。文献、研究用として読むのが正しいか。私は狂人日記が読みたかった。カニバリズムについての作品だった。

Posted byブクログ

2015/01/29

阿Q正伝」と「藤野先生」だけ。阿Qは,いままで思っていたよりずっと滑稽に感じた。これを社会批判として読むか,人間の愚かさとして笑い飛ばすか,時期とか状況とかで変わってくるのだな,というのがいまの実感。学生のころにはなんとなく偏狭な社会を描いたものかなと思っていたが,今回はその辺は...

阿Q正伝」と「藤野先生」だけ。阿Qは,いままで思っていたよりずっと滑稽に感じた。これを社会批判として読むか,人間の愚かさとして笑い飛ばすか,時期とか状況とかで変わってくるのだな,というのがいまの実感。学生のころにはなんとなく偏狭な社会を描いたものかなと思っていたが,今回はその辺は感じなかった。頭でっかちだったのかな。学生だしね。今回はとにかくもう阿Qが滑稽で。「藤野先生」はいいなぁ。藤野先生はきっと便りがなくても忘れていなかったろうなぁ。

Posted byブクログ

2013/09/03

新訳がよいのか、昔読んだより、ずっと頭に入ってきやすかった。 「故郷」は中学三年で読んだ。 没落した家なのに、潤土に「だんなさま」と言われてショックを受ける主人公に強烈な違和感を持った。 あの時代に、その年まで身分の差を感じずにいられたというのはおかしいのではないかと。 新訳...

新訳がよいのか、昔読んだより、ずっと頭に入ってきやすかった。 「故郷」は中学三年で読んだ。 没落した家なのに、潤土に「だんなさま」と言われてショックを受ける主人公に強烈な違和感を持った。 あの時代に、その年まで身分の差を感じずにいられたというのはおかしいのではないかと。 新訳での「故郷」を読んで、少年時代から身分差はちゃんと表現されていたことが分かった。 最後の希望の話も、以前は唐突だと思っていたが、今回は話の流れの中にちゃんとあることが分かった。 「孔乙己」「阿Q正伝」も、高校生の頃に読んだ。 その頃は陰惨な小説としか思えなかったけれど・・・ 今は、醜くておろかな彼らの生き方にこめられた寓意が何となくわかってきたし、蹂躙される彼らに自分自身を重ねて考えるようにもなった。 今回初めて読んだもので印象的だったのは「薬」。 人間の生き血が肺病の妙薬と信じて子どもを失った母、革命運動に身を投じた娘を失った母が邂逅するラストシーンは悲痛。

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2013/09/02

吶喊に収録されている作品は、救いようのない登場人物が多いが、 なぜが自分を投影させつつ考えさせられる物語が多い。 いろいろなとらえ方のできる作品が多く、読後も深く考えさせられる。

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2013/08/16

古本で購入。 魯迅の作品で読んだことのあるものと言えば、中学の教科書に載っていた『故郷』と高校の教科書に載っていた『藤野先生』くらい。 最も有名な『阿Q正伝』を読んだことがないので、いい機会だと思い読んでみた。 『阿Q正伝』について言うと、まぁおもしろくはない。 徹底して描か...

古本で購入。 魯迅の作品で読んだことのあるものと言えば、中学の教科書に載っていた『故郷』と高校の教科書に載っていた『藤野先生』くらい。 最も有名な『阿Q正伝』を読んだことがないので、いい機会だと思い読んでみた。 『阿Q正伝』について言うと、まぁおもしろくはない。 徹底して描かれるのは、革命前後の中国の民衆の愚かさだ。 阿Qという容姿・教養・財産すべてを持たない男を象徴として、彼自身、また彼を愚弄し嘲笑する街の人々を、魯迅は猛烈に批判している。 物語の最後、略奪行為に加担したと濡れ衣を着せられ阿Qは銃殺される。 しかしそれを見た民衆は言う。 「銃殺はどうもいかん。斬首のようなおもしろみがない」 この精神性こそ、日本留学中の魯迅が見て衝撃を受けた、「スパイとして日本軍に処刑される中国人とその様子を見て喝采を挙げる中国人」のニュース映画そのままである。 魯迅にとっての「革命」は、こうした中国の民衆を「文学」によってあらためることだった。 魯迅の文学性を見るという点では興味深い作品なのかもしれないが、物語としてはイマイチ。 映像で表現すれば、また一味違ってくるかも。 個人的におもしろかったのは『狂人日記』。 「周りの人間が自分を喰おうとしている」という被害妄想に取り憑かれた男の日記という体裁の作品。 最後が全くまとまりもなく終わっているのも、妙にリアル。

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2013/02/05

中学の国語の教科書にあった「故郷」を再読。主人公魯迅の気持ちが手に取るように分かるほど風景描写がしっかりしている。「故郷への落胆」を描く名作。

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2012/11/04

狂人日記を含む16篇。 この訳は読みやすく、すっと入ってきました。 革命は人々の精神が変わらないと意味がないと、旧態依然とした人々、どうしようもない人々を描いている小説は読んでいて少し悲しくもなったし、疲れもした。 けれど自伝的要素が含まれたものは、当時激動期にあった中国の空...

狂人日記を含む16篇。 この訳は読みやすく、すっと入ってきました。 革命は人々の精神が変わらないと意味がないと、旧態依然とした人々、どうしようもない人々を描いている小説は読んでいて少し悲しくもなったし、疲れもした。 けれど自伝的要素が含まれたものは、当時激動期にあった中国の空気感や、魯迅の心象風景に触れられ、興味深かった。

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2012/08/15

上海旅行の予習にと読んだ。「阿Q正伝」以外は未読だったが、その漱石や芥川からの影響の大きさに驚いた。自然、動物への目線や登場人物の苦悩は漱石のそれを思わせた。個人的には「藤野先生」がベスト。

Posted byブクログ

2012/04/25

故郷/阿Q正伝/藤野先生/狂人日記 教科書でお馴染みの魯迅。故郷と藤野先生は別の訳で読んだことがあったが、改めてきちんと読んでみると、また違った印象。前はこの物語に潜む悲しさというものを、解説されても分からなかったけれど、今は違う。

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2012/01/26

中学(高校かも?)の国語の授業で登場した魯迅の「故郷」。 まさかこうしてここでめぐり合うなんて・・・。 新訳とあって、こうも変化するとは思わなかった。イイ意味で。 読んだことのない小説を読む如く、みずみずしさが残る。 本書はその「故郷」を含んだ魯迅の短篇集。 有名ところの阿Q...

中学(高校かも?)の国語の授業で登場した魯迅の「故郷」。 まさかこうしてここでめぐり合うなんて・・・。 新訳とあって、こうも変化するとは思わなかった。イイ意味で。 読んだことのない小説を読む如く、みずみずしさが残る。 本書はその「故郷」を含んだ魯迅の短篇集。 有名ところの阿Q正伝、狂人日記なども収録されており、当時の中国の背景、日本との関係も踏まえて、小説を通して垣間見ることができる。 革命だのなんのと時代が揺れうごめく中に、筆者が感じた痛烈な批判的な要素も含んでおり、救いがないような作品の中にも、今後の「良い未来」として変えていかなければいけないといった思いも託された作品が多い気がした。 作品の中でも、僕が学生時代の時に授業で取り上げられた「「藤野先生」が思い出深い。 筆者が日本に留学していた時の自伝的な小説であり、先生と留学生との交流を描いている。

Posted byブクログ