極北クレイマー の商品レビュー

海堂尊【著】

2010/08/03

序盤がくどくて途中で読むのやめようかと思った。
途中からそれなりになったけど、読み返そうとは思わないかなぁ
今後の伏線用の作品なんだろうけど、ちょっとやっつけ感があったのが残念

2011/09/03

面白かった。ドキドキもした。都市機能さえ低下した北の地の市民病院の話し。寝食を忘れるほど市民のために働く産婦人科医・三枝先生が妊婦死亡により逮捕される。それによりなお、病院機能は低下するのだが…。とてもこの本だけで完結ではないだろう。何もかもが中途半端、というか登場人物それぞれの物語の続きがあるだろう。それでも私はこの物語が好きだ。すごくいい。三枝医師のように、いつも誰かのために頑張っているお医者様がいることを信じたいから。

2010/07/30

知識の浅いメディア、病院格付けの実態、医療訴訟問題、赤字病院の医療、現代に起こっている医療の問題を小説にした作品。
登場人物は個性的だが、まとまりがないこと、言いたいテーマが複数あるので、これだ！という目玉のシーンが作り切れていないこと、「クレイマー」という言葉を発する世羅が最後に登場するが、それだけで終わってしまっていること（続編を書くつもりなのか？）など、不十分さが残念。内容は面白いのだが…。
場面設定は、「ジェネラル・ルージュの凱旋」のあと「ジーン・ワルツ」の前。最後の方に登場する速水が、相変わらず自分の信念を貫いた医療をしているのがうれしかった。また、清川が友を救うために、TV出演するなど、「彼はやっぱりできる医者なのね」と思う一面も。
手を尽くしても訴えられる、メディアの中途半端な報道でやり玉に挙げられる。見覚えがあるなぁ…。私たちにも責任があることなのだと思った。

2010/07/24

うーん、今まで読んできた海堂尊の「チーム・バチスタ」シリーズからはちょっと毛色が違う作品。
「チーム・バチスタ」が軽快に読める医療エンターテイメントだとしたら、こっちはもっと重くて、華やかさなんかどこにもない医療行政の問題提起入門書って感じでしょうか…。

これまでのようにやっぱりキャラクターの個性を強調することで物語にとっつきやすくはしているんだけど、根柢のテーマが「地方医療の崩壊」だったり「医療行為に対する社会のかかわり方」だったりと重いので、作品全体にどこかやりきれない感じ、諦念のようなものが漂っていてちょっと読むのが億劫です…。

ですが内容的にはすごく考えさせられる部分も多かったので今回は星4つ。著者が小説を通じて読者に訴えている部分について、もっと勉強しないといけないなあ…。

2010/06/22

何処まで行っても救いがない状況の中で
何と人間はしぶといことかと思う。
反面、このやるせない状況はいったい何なんだろう？と思ってしまう。

こういうお話が本になることで、何かが提議されて。
『それからどうするの？』って所が一番気になる。

対処ではなく根治を目指す方向に行くと良いなぁと思う。

2010/06/12

この後が読みたい。現代の矛盾や問題をうまく取り入れている。おもしろいけど、日本の将来の医療が大丈夫か？不安になる。

2010/05/16

「チーム・バチスタ」シリーズのスピンオフ。
クールビューティー姫宮が登場。
地方都市の市立病院経営悪化は物語の中の話ではない。
何処の町にも起こりうる問題である。
後半には別作品では主人公の名前もちらほら・・・

2010/05/15

とてもおもしろくいっきに読めましたが、
バチスタシリーズを読んでなかったので、
姫宮等他の海堂キャラが登場してもあまりぴんと来なかった。
執筆順に読んでいかないと、全てのリンクを楽しめないのがちょっとめんどくさい。
また、たくさんの事件、布石を散りばめて、
あの終わり方は少し残念でもあり、理解もできる。
全体としてはとても面白かったです。

2010/05/14

身近にあるリアルに怖いお話でしょうか。
医療に全く関係なく生きられない時代の中で、どう自分として関わっていけるかな？
大げさでもなく当事者として考えてしまいました。

2018/10/14

戯画化された地方医療の実態が単純に面白い。が、本当なのか、と考え出すと慄然とする。今は一地方の問題かもしれないが、２０年後には、全国の問題かもしれない。