私立探偵・麻生龍太郎 の商品レビュー

柴田よしき【著】

2010/07/06

麻生さ～ん……
どうにもこうにも、こういう男が一番残酷なのよねっっ。
純粋で真っ直ぐ過ぎる頑固者。結局自分を曲げることはしないのヨ。
こんな男に、こんな形で関わって魂を奪われてしまった練がちょっと気の毒だわ＾＾；

ガッと奪って外国にでもどこにでも行けっつーの。まったく（なぜ怒る）。

それはさておき。
最初の三編はそれなりに面白かったのですが、最後の中編？がどうかな～？
この長さであんな入り組んだ設定にする必要ないんじゃないかな。
なんか話そのものを味わう前に、説明が多過ぎてこんがらがって、お話として楽しめない。
だからせっかくの宝石云々という設定が胸に響かんぞな。

個人的にはタイムカプセルものが面白かった。
こんな動機怖すぎる……と思ったけど＾＾；
あまりに身勝手な、ある意味遠い過去からやってくるストーカー。怖っ。

麻生さんさあ、練にヤクザやめろやめろ言うだけで、その先俺はお前とこうしたいああしたいって言わないんだもの！！
お前となら俺はどうなってもいいくらいに食い込めば、練君は指落とされようがなんだろうが付いてくると思うのに……
まったく……（ぶつくさ）

2010/05/25

春日組大幹部の殺害事件が解決した後、警察を辞めた麻生龍太郎。彼は私立探偵として新たな道を歩み始めた。麻生は、裏社会で生きようとする美貌の男・山内練に対して引き起こした罪を背負い、全てを捧げることを誓う。その麻生の想いに呼応するかのように、今日も人々の切実な依頼と事件が次々と舞い込んでくる...。傑作の呼び声高い『聖なる黒夜』の“その後”を描いた麻生と山内の物語がついに明らかに。そして警察小説の金字塔「RIKO」シリーズ『聖母の深き淵』『月神の浅き夢』へとつながる心揺さぶる連作ミステリ。

2012/08/29

RIKOより少し過去にあたる短編。練との決別も知っていたけど、想像してたよりずっと悲しかった。麻生が「聖母」で自分の手を汚して練を守ったから、たとえ一時嫌になって別れても大丈夫だと思っていたけど、そうじゃな
ったんだね。麻生が冷めて別れるなら「聖母」で、ああよかったと救われたのに。
しかし練を幸せにできるのは麻生しかいないんだよとしみじみ。あと練の見方も少し変わったなあ。可哀そうだと終始思っていた「聖なる」、堕落しながら龍が龍がというのが可愛いRIKOシリーズ、それで今作。練ももっと素直になればいいと思うよ。なんだかんだで麻生も練の気持ち分かってるし、ちょっとほろっとすれば麻生なんていちころだ！

2010/04/08

面白かったけど、うっかりRIKOシリーズな気持ちで読んでしまったので、なんか物足らなさを感じてしまいました。でも麻生さんは刑事でも探偵でも素敵。練ももうちょっと見たかった～（笑）あと煮え切らない麻生さんの態度がちょっと・・・田村の方がよっぽどごもっともなこと言ってると思った女子は多いはず（笑）もちょっとハードな内容でまた出ないかなぁ、麻生さんのお話♪そんな期待を込めて星三つ★

2010/03/26

そうか、探偵だもの、殺人事件は早々出てくるわけなくて。
でも人の心の奥は、殺人事件よりもぞっとするような。
なかなか面白い短編・・・という程短くはない気もするけど、短編集面白かった。
練との関係は・・・後ろに時系列が書いてあって助かった・・・うーん、なかなか切ない終わりです。
RICOシリーズまた読みたい～！

2010/02/12

続編とかその後の話って、好きな小説ならなおさら、めったにないサプライズプレゼントみたいなもの。練の息遣いをまた感じられれただけで幸せでした。ただ男心（麻生さん）ヨクワカラナイ。

2010/01/27

「所轄刑事・麻生龍太郎」を読んだのをきっかけに
RIKOシリーズを続けて読み直した。
そして（当然の流れとして笑）麻生と練の原点たる「聖なる黒夜」へ。

そしたらもう・・・行くしかないでしょうっ。

麻生と練、そして2人を取り巻く人達・・・
それだけでもうお腹いっぱいなくらいのヴォリュームなのに、
“麻生探偵事務所”には
さらに複雑で、個性的な人間たちと事件が現れる。

麻生も練も大好きなキャラだけど、
どう逆立ちしても頭の中で映像化できない。
顔が見たい、と本気で思う。

2010/01/14

探偵物語と同時に、密かな恋愛物語も読まされます。BL？というかそういう方面はあまり興味がないけれど。このシリーズはかなり切なくって良いですね。
「所轄刑事」の方のストーリーとも若干絡んでいるし、当然RIKOシリーズや「聖なる黒夜」とも繋がっているので、シリーズファンにはかなりの読み応え。かといって、これを初読でも充分に楽しめると思いますよ。むしろここからどんどんシリーズを読みたくなること請け合いです。
お気に入りは「OUR　HOUSE」。事件としては一番些細な物語。「些細なこと」と思えたことが、他の誰かにとっては全然些細じゃなかった。それってよくありそうなことなんだけど。だからこそ、この事件が将来に引き起こす影響を想像すると恐ろしいです……。

2009/12/02

シリーズ物、掲示退職後の私立探偵になった頃のお話。他シリーズの出演者も絡んだ進行があり、その時間軸で読みこんで行かないと面白みが薄くなってしまう。天才と言わしめた掲示がある男との関わりから流転していく様も見がいがあろう。

2009/10/16

09/10/14
『聖なる黒夜』とｒｉｋｏシリーズの間のお話。短編集。
麻生の事件に対するキレはいいのですが錬への対応にイラッとしました。
男って本当に肝心なところで踏み切れんのぅ。と思った（苦笑）
いつのまにやら文庫落ちしてました。