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女たちは二度遊ぶ の商品レビュー

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159件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2018/08/20

吉田作品なら、こういうちょっとひどい男が出てくる純文学よりの短編集が好きかも。出会っては別れる印象的な女たち。男も女もどこか過剰で、逸脱していて、それなのに身近な私たちの話のように感じるのはどうしてだろう。

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2018/07/16

この世には、恐ろしほど男性がいると同時に、恐ろしいほど女性がいる。 それも、魅力的で、一筋縄ではいかない女性。ハマりはじめた時には、もう、遅いです。

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2018/04/25

吉田修一って女性を描くのがすごくうまい。 男性の描く女性って女から見ると いやいや、と思う部分が多かったりするけど この人はとても自然に女性を描く。 短編で、スッキリしない人も多そうだけど 私はけっこう好きだった。

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2017/10/14

要領の良い人間が羨ましい。24色のクレヨンの例えが心に刺さった。僕は首藤さん側の人間だろう。白色のクレヨンで、彼女は彼女にしか見えない絵を描いているのだろう。

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2017/02/21

様々な女性との出会いとわかれを描いた短編集。一つ一つがもう少し長くてもよいかなと思う。こんな人もいたなー的な書き方がさらっとしている。

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2016/12/06

定職に就かず借金でパチンコ打ったり、生活や女にだらしがない残念な男性像ばかり。そんな男に依存して甘えたり尽くしたり、自立できない女性像ばかり。…と書くと本当に下らない小説に見えてくるけれど、これが案外面白いのです。昭和感満載な懐かしい情景に、自由すぎる若い男女が妙に似合う不思議。...

定職に就かず借金でパチンコ打ったり、生活や女にだらしがない残念な男性像ばかり。そんな男に依存して甘えたり尽くしたり、自立できない女性像ばかり。…と書くと本当に下らない小説に見えてくるけれど、これが案外面白いのです。昭和感満載な懐かしい情景に、自由すぎる若い男女が妙に似合う不思議。こんな不安定な人間たちなのに悲壮感が漂わないのは、全体的に過去を振り返るような書き方だからでしょうか。確かにそんな怠惰な時代があったけど、今はまぁそこそこちゃんとやってますから大丈夫ですよ、的な。面白いです。

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2016/11/20

いろんな女が出てくるが、これだけ続けて作者の思い出と思われる女性との体験談を読んでいると、なんだか鼻についてきてしまう。この人モテすぎるし、簡単に女性と成り行きに任せて付き合ってしまうのかと。ひがみか・・。 (このことは他の作品にも共通して言える。)

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2016/10/18

なにかの拍子に、 一瞬でもいいから、 思い出したことも忘れてしまうようでいいから、 あのひとやあのひとにふと思い出されたいとおもった。誰かの人生をふと通り過ぎたい。

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2016/10/07

11人のオンナの デッサン。 そのオンナの断面を切り取る うまさがある。 それなりに、存在感がある。 そのオンナたちを見ているオトコの 不確かさ。不安定性が 目につく。 下流のオトコたち。 『どしゃぶりの女』 頼りないオトコなのに、オンナを試す。 何もしないオンナが、食事を待っ...

11人のオンナの デッサン。 そのオンナの断面を切り取る うまさがある。 それなりに、存在感がある。 そのオンナたちを見ているオトコの 不確かさ。不安定性が 目につく。 下流のオトコたち。 『どしゃぶりの女』 頼りないオトコなのに、オンナを試す。 何もしないオンナが、食事を待っている。 だから、待っているのを どれだけ待てるか 試す。 この こころ意地の悪さ。 それでいなくなった。 それは、オンナではなく ペットの猫の扱い。 『殺したい女』 あかねにつきあい、居着いてしまうあかねの工場。 母親が蒸発し、娘 あかねも蒸発してしまう。 お母さんのところにいったんだ。 それで納得する オトコたち。これも、ペットのたぐい。 ちゃんと、探せよ。 『自己破産の女』 まったく、金の管理ができないオトコ。 女のセイにするなよ。 『泣く女』 妊娠させて、堕胎を自分で言えないオトコ。 友人に言ってもらう。情けない。 『平日公休の女』 アパートに残された別れた彼女の荷物といっしょに 『手切れ金』と書いておくるオトコ。 『公衆電話の女』 公衆電話の話を盗み聞きしたと言って 身体の関係を迫る オトコ。 『11人めの女』 別れたいと言われて 首を絞めてしまうオトコ。 『夢の女』 きれいだなと思って ストーカーまがいのことをして、 彼女の家に 男の声がしたからと言って  石けんをぶつけるオトコ。 『CMの女』 マクラ営業で CMにでることができたのだろうな と 推測で 考えながら CMを見るオトコ。 『ゴシップ記事の女』 虚偽の履歴書を書いて、就職し、仕事もできずに、 女に教えてもらう オトコ。 『最初の妻』 初恋以前のあわい想い出にしたるオトコ。 掃いて捨てるような 下流のオトコたち。

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2016/10/03

登場人物に関しては、だれも友達になりたくはない人ばかり(笑)出来れば避けて通りたい人たち。 だけど、不思議ともっと知りたくなる。 大恋愛をしたわけではない、運命の人と思える相手でもない。それなのに、本当にふとした瞬間、どんな思い出があって、どんな言葉を交わして、どんな印象がある...

登場人物に関しては、だれも友達になりたくはない人ばかり(笑)出来れば避けて通りたい人たち。 だけど、不思議ともっと知りたくなる。 大恋愛をしたわけではない、運命の人と思える相手でもない。それなのに、本当にふとした瞬間、どんな思い出があって、どんな言葉を交わして、どんな印象があるのかを思いだす。 普段は思い出せないけど、ふと同じ匂いがしたときに当時のことが鮮明に思い出せる香りみたいな。 自分の人生に何か大きな影響を与えた訳ではない、未練があるわけでもない、それなのに綺麗に忘れられず、思い出せば一日中彼女で頭がいっぱいになるような。 私は、忘れられない人がいるだろうか。 誰かにとって忘れられない人になっているのだろうか。 人生で何人の忘れられない人に出会えるのだろう。 物語全体は淡々としていて、面白味にかけるように見える。だけど面白味がないからつまらないといつのはこの作品においては違う気がする。 彼女たちについて考えれば考えるほど、面白い作品だと私は思う。

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