ぼくと1ルピーの神様 の商品レビュー
時間軸がバラバラでありながら、読み辛いどころか面白味が増しており、展開が気になる構成になっている。 物語は主人公が逮捕されたところから始まる。逮捕された理由は主人公が、クイズ番組に全問正解したからだった。孤児で教養が無い少年が、難問に正解し高額な賞金を獲得するのは不正が行われたに...
時間軸がバラバラでありながら、読み辛いどころか面白味が増しており、展開が気になる構成になっている。 物語は主人公が逮捕されたところから始まる。逮捕された理由は主人公が、クイズ番組に全問正解したからだった。孤児で教養が無い少年が、難問に正解し高額な賞金を獲得するのは不正が行われたに違いない、と考えられた。しかし不正ではなく彼の過去に答えがあった。 暴行・強奪・自殺・物乞い・虐待・逃亡・殺人…彼は壮絶且つ悲惨な現場を目の当たりにし、或いは当事者になり、社会の負を凝縮したような波に流されながら、尚も決して投げやりにならず生きてきた。 物語の中で起こる出来事の強烈さ以上に、主人公の懸命さ・強さ・行動力に心を打たれる。全篇を通し主人公は体と頭と… 時には幸運の1ルピーを使い、理不尽な社会に翻弄されながらも行動し続け、考え、走り、実行し続けている。 どんな状況でも諦めなければ道はあると、胸が熱くなる話であるとともに、汚職・戦争・宗教やインドという社会と未だ根強いカースト制度についても詳細に描かれており 考えさせられる一冊。 驚きの展開も多く、ラストも秀逸。
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初めての出版社、初めてのインド人の小説。 手持ちの本を読む予定だったけど、立ち寄った本屋でついつい買ってしまった。 映画は、お父さんが観てたのを見た、程度。こんなストーリーだったのだとやっと知る。 赤貧の身から、境遇に負けることなく成功者になっていく、というのは『おしん』を思い出...
初めての出版社、初めてのインド人の小説。 手持ちの本を読む予定だったけど、立ち寄った本屋でついつい買ってしまった。 映画は、お父さんが観てたのを見た、程度。こんなストーリーだったのだとやっと知る。 赤貧の身から、境遇に負けることなく成功者になっていく、というのは『おしん』を思い出す。世界共通に受け入れられるテーマなんだろうなぁ。 高額懸賞のクイズ番組の正解不正疑惑は、主人公の波瀾万丈の過去を辿ればその潔白が明らかになる、という設定も楽しかった。 インド社会も垣間見られて、興味深く一気読み。ただし、斜め読み部分もちょこちょこあった。
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呼んだ後、清々しい気持ちになる1冊だった。 ラムムハンマドトーマスの人生は波乱に富んだものだけど、変に歪むことなく、自らの人生を歩む姿に応援を送りながら読めました。
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スラムドックミリオネアの原作。岩波ジュニア新書で勧められていて読んでみた作品。映画は観てないけど。でもこれ読むと、どんな感じで映像化されてるのか、ちょっと気になってきた。どうやってクイズの答えを知るようになったのか、それぞれの問題に絡めた過去の経験が順番に語られる、って内容。時系...
スラムドックミリオネアの原作。岩波ジュニア新書で勧められていて読んでみた作品。映画は観てないけど。でもこれ読むと、どんな感じで映像化されてるのか、ちょっと気になってきた。どうやってクイズの答えを知るようになったのか、それぞれの問題に絡めた過去の経験が順番に語られる、って内容。時系列とか場所も、それに応じて行ったり来たりするけど、その分先の展開に対する期待が高まって良い感じ。最終的に、それまでの話が上手いこと絡み合って、ハッピーエンドに向かっていく流れ。最後にもうひとひねり、って感じもするけど、これが処女作ってことだし、十分に楽しめるストーリーでした。
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ちょっとご都合主義なところもあるけれど、それはそれとしても泣けたなぁ。花嫁さんと幸せに暮らして欲しい。
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【2012年_8冊目】 インド人の知り合いが,これがインドだと思わないで!と言っていたらしい一冊.でも,これを読んでから行ったらもっと色んな見方ができたんだろうな.いろいろ大変だけど,もう一回行きたい.海外に行くなら,楽しいだけのHolidayでは満足できない.もっとそこに存在...
【2012年_8冊目】 インド人の知り合いが,これがインドだと思わないで!と言っていたらしい一冊.でも,これを読んでから行ったらもっと色んな見方ができたんだろうな.いろいろ大変だけど,もう一回行きたい.海外に行くなら,楽しいだけのHolidayでは満足できない.もっとそこに存在するものに目を向けていきたいな.
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映画を観ようと思い続けていたお話の原作 タランティーノの映画みたいな作りだった 時間が行ったり来たりする作りは 割りと好き 中盤からあまりに繰り返しすぎてちょっと飽きてくるけど 寝る前の読書にはちょうどよかったかな 運は自分で作るんだよっていう ラストの一文のためのお話だろう ...
映画を観ようと思い続けていたお話の原作 タランティーノの映画みたいな作りだった 時間が行ったり来たりする作りは 割りと好き 中盤からあまりに繰り返しすぎてちょっと飽きてくるけど 寝る前の読書にはちょうどよかったかな 運は自分で作るんだよっていう ラストの一文のためのお話だろう 訳がよかったのか 海外の小説にしては読みやすかった でもトータルしてフツーなので 星は3つ
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絶望的な環境からめげずに、はいあがっていく主人公の姿に 勇気をもらいました(*^^)v 前向きな気持ちになれる本☆
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主人公がどうやって問題に答えられたかを暴いていくと言うよりかは、 インドが今抱えている問題を暴いていく。 と言ったほうが合っているのかも。
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この本を読んだのは3回目だけれどいつもワクワクドキドキする。ムンバイの熱気とインドのダイナミックさを感じる小説。この作者の次回作が読みたいなあ。
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