ぼくと1ルピーの神様 の商品レビュー

ヴィカススワラップ【著】,子安亜弥【訳】

2009/10/04

話題の「スラムドッグ・ミリオネア」原作

　映画、気になってるけど中々見に行けなさそうだから
原作だけでも、と

　処女作っぽいなって思いながら読んでたら、やっぱり
デビュー作だった。

　それは、主人公の少年・ラムの半生が壮絶すぎてあり得ない
とか思ったからそう感じたのではなくて(むしろ彼の生きる世界の
濃密な描写に、私は現在のインドの状況については詳しくはない
けれど、実際こういうことは起きているんだろうと思えた)、
そのクイズへの絡み方がちょっと直結しすぎというか、もう一ひね
り欲しかった様に思ったから。

　もちろん、クイズに絡んでない部分にも彼の人生は背景として
存在しているということを想像し考慮しても。

　彼の半生の大きな分岐点それぞれがクイズに直結してしまって
いることに、運だ奇跡だと頑張って自分に言い聞かせようとして
も不自然さがぬぐえなかった。

　情景は素直に伝わってくるし、べたべたした哀れみを誘っては
来ない、内容に合った良い文章。

　そして海外小説を読むと大抵毎回そうなんだけど、
登場人物の名前覚えられなくて右手の指はずっと
登場人物紹介のページに挟んでたｗ

　これ、映像化された物観たくなっちゃったな・・・
　やっぱり映画館行こうかな

2011/08/19

　ん〜、読後感は複雑…。　もうちょっと、愉快・痛快かと思っていたのですが。　何となく、中途半端な感じがした次第。　主人公の振るまいは、まぁ、それはそれとして、快感は呼び起こさないような。　伏線も、何となく今ひとつような。　そこが良さなのかも知れませんが。　面白かったのですが・・・。

2011/07/15

今年度アカデミー賞受賞作「スラムドッグ＄ミリオネア」の原作本。インドのスラム街で育った貧しいウェイターが難問続きのクイズに正解し、巨額の賞金を得る。不正を疑われたウェイターは、なぜ正解を知っていたか、それまでの人生を語る。殺人、盗み、売春が渦巻くインド底辺の暮らしを生き抜く中で、なぜ彼がクイズの答えを知るに至ったのか。著者は外交官でこれが処女作。まず何より構成がうまい。ぐいぐいと読ませる。最後が、えーそんなウマい話があるかいな！？と思わせる大どんでん返しなハッピーエンドなんだけど、それもまぁ、カタルシスと言えなくもない。物語を読む楽しさを味わわせてくれる佳作。＊映画は換骨奪胎のもののよう。基本は押さえつつ、かなり違うストーリーになっているようだ（映画は見ていないのであらすじを読んだ限りでは、だけど）。

2011/07/15

たなぞうでの紹介が無ければ手にしなかった題名、作者、映画原作本。第１１問（章）まで息もつかせずぐいぐい引っ張られます。本当に、作者にとってこれが暇つぶしに書いた処女作？って感じです。涙も、笑いも、程よくて心地よいです。あえてしかし、最終章及びエピローグは、納得いたしかねます。ネタばれするので詳細はいえませんが、強引な決着というべきでしょうか！あまりに単純な＊＊エンドなので★−１です。

2009/10/07

インドの貧困状態やそんな中で様々なことを吸収していラム・ムハンマド・トーマス。
この名前もイスラム・キリスト・ヒンドゥー教を代表する名前で、まさにインドの多様性を表しているもの。
この名前のお陰で彼はいろんな場面で宗教的トラブルに巻き込まれずに生きながらえることができたのだ。
とてもスリル満点で面白くて、インドに行ってみたくなった！！

2009/10/04

学校にも通わなかった　本も読まなかった
でも、確かに　ぼくは「答え」を知っていた。

クイズ番組でみごと全問正解した少年ラム。
警察は、孤児で教養のない少年が難問に答えられるはずがないと、
インチキの容疑で逮捕する。しかし、奇蹟には理由があった。――

殺人、強奪、幼児虐待……ずっと孤独に生きてきた少年が、
インドの貧しい生活の中で死と隣り合わせになって目にしてきたもの。
それは、偶然にもクイズの答えでもあり、他に選びようのなかった
たった一つの人生の答え。

幸運を呼ぶたった一枚のコインだけを頼りに生きてきた孤児の、残酷だけれど優しさに満ちた物語。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（同書　カバー袖より）

2009/10/04

ほとんどのエピソードで涙を禁じえない！

インドの情勢を人々や風景の描写を通じて事細かに書き出しながら、
少年が生き抜いていく姿を克明にした作品。

物乞いの効率を上げるために、わざと健常な子供に怪我をさせる孤児院の
エピソードが一番憤りを感じました。
そうでなくても、まともな仕事もなく、子供たちが物乞いをしなければ
いけないというのがやるせなかったです。
日本はこんなに豊かなのに。
まるでファンタジーを読むかのような、想像もつかないような世界でした。

そんな世界の中でも燦然と輝く
タージマハルに行ってみたくなりました♪

2011/07/19

映画「スラムドッグ・ミリオネア」の原作と聞いて読みました。いやぁ〜〜〜！！実に面白い！！！今年のベスト１０に入ることは間違いなし、だと思います。(#^.^#)インドの教養も学歴もない貧しい少年がクイズに次々答えて巨額の賞金を。こんなことがあるわけがない、と捜査、というか、拷問にかける警察。でも、やはりわけはあったのでした・・。となるのですが、インドの国情をあぶり出しながら、主人公の波乱に富んだ生い立ちを語る手法は、これが作者の処女作とは思えないほど巧みです。弁護士になぜクイズに答えられたか、を、クイズに順番に従って語っていくために、主人公の年齢に沿った話になっていないところがポイントだと思います。つまり、読者は、彼の生い立ちをパズルのピーｽをはめ込むように知らされるわけで、その過程がとても面白いんですよ。（映画は残念ながらそこがなかった・・。わかりやすく、っていうことなんだろうけど、原作の方がずっとよかったと思います。）また、話にちょっとだけ出てきてそのままだった人物たちが、それぞれ、後になるときっちりどんな人だったのか、主人公とどんな関わりがあったのか、そして、その後どうなったのか、が気持ちよく説明されていて、そこも好きでした。一回読んで、またすぐ二回目を読んだのですが、そんな読み方をしたくなる本です。

2009/10/04

就活の移動中に読んでた本。

暗い話が続くので、途中で「ちょっとなぁ…」と思うこともあったけど、

最後は光が見え、イイ終わり方をしているので、

買ってよかったと思います。

2009/10/04

一話いちわ、読み進んでも良いけど、
一気に読んでしまえる本。

知らない世界の扉がまた一つ開きました。