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ハチはなぜ大量死したのか の商品レビュー

4.2

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/06/23

3月に2人の養蜂家に登壇してもらったイベントで紹介されていて、興味を持って読んでみた1冊。ハチミツの魅力みたいな話も最後に出てくるけど、基本的にはハチが鳴らす現代社会への警鐘というか、対症療法で状況をより効率的に、人間の思うように変えていくことに巻き込まれている立場の虫や花がどう...

3月に2人の養蜂家に登壇してもらったイベントで紹介されていて、興味を持って読んでみた1冊。ハチミツの魅力みたいな話も最後に出てくるけど、基本的にはハチが鳴らす現代社会への警鐘というか、対症療法で状況をより効率的に、人間の思うように変えていくことに巻き込まれている立場の虫や花がどういう状況になっているかを考えさせるいい内容の本でした。これ養蜂の本ではない。社会をどう形成するかという本。そして、他の話にもとても応用の効く話。より効率的に、より売り上げを上げられる形にもわかるけれど、それが起こす反作用とか副作用についても認識しておく必要があるよなと自分のアプローチも考えていこうと思った1冊でした。

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2019/01/20

ミツバチの話に終始するかと思いきや、ポリネーターの話一般にまで広がっている。そこまでするなら林冠の生態系についてももうちょっと書かれているといいかなー、と思ったけど。 ラスト付近の「うれしいからだ」という展開はなかなか良いな、と感じた。 福岡伸一さんの「解説」がイマイチ解説に...

ミツバチの話に終始するかと思いきや、ポリネーターの話一般にまで広がっている。そこまでするなら林冠の生態系についてももうちょっと書かれているといいかなー、と思ったけど。 ラスト付近の「うれしいからだ」という展開はなかなか良いな、と感じた。 福岡伸一さんの「解説」がイマイチ解説になってない件はまぁ御愛嬌ってことで:-)

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2019/01/12

2010/6/25 予約 7/3  借りて読み始める。 9/3 途中で読むのをあきらめる。 ネットの知り合いが、ミツバチで受粉させて果物を栽培している話をブログに載せていたのを、思い出した。 蜂は宅配便で送られてきて、受粉が終われば使い捨てということで、ずい分びっくりした。 内...

2010/6/25 予約 7/3  借りて読み始める。 9/3 途中で読むのをあきらめる。 ネットの知り合いが、ミツバチで受粉させて果物を栽培している話をブログに載せていたのを、思い出した。 蜂は宅配便で送られてきて、受粉が終われば使い捨てということで、ずい分びっくりした。 内容と著者は 内容 : 2007年春までに北半球から4分の1のハチが消えた。なぜハチは大量死したのか。 携帯電話の電磁波? 謎のウイルス? 農薬?  科学者たちの必死の原因追及のはてにみえてきたのは…。 著者 : 食物、環境、そして両者のつながりについて 『アート・オブ・イーティング』誌、『ニューヨークタイムズ』紙、『NPR.org』ウエブサイトなどに記事を書いてきた。

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2018/10/28

"ハチが大量にいなくなった。その原因は何なのか?犯人を探していく。まるでミステリー小説のように読み進める。自然の営みを意図的に人間の都合で変えてしまうことで、とてつもない事態を引き起こした悪しき事例として、われわれは学ぶべきことが多い。 レイチェル・カールソンの沈黙の春...

"ハチが大量にいなくなった。その原因は何なのか?犯人を探していく。まるでミステリー小説のように読み進める。自然の営みを意図的に人間の都合で変えてしまうことで、とてつもない事態を引き起こした悪しき事例として、われわれは学ぶべきことが多い。 レイチェル・カールソンの沈黙の春と共に自然について考えさせられた本。"

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2018/10/31

今頃になって興味を持って読んだ。ハチのコロニーが突然失踪して崩壊する原因を、いくつもの可能性を探りながらひとつひとつ追及していく内容は、著者自身が書いている通りミステリーのようでおもしろい。本書では、結論として様々な要因が絡んだ複合汚染としてまとめている。世界のアーモンドの82%...

今頃になって興味を持って読んだ。ハチのコロニーが突然失踪して崩壊する原因を、いくつもの可能性を探りながらひとつひとつ追及していく内容は、著者自身が書いている通りミステリーのようでおもしろい。本書では、結論として様々な要因が絡んだ複合汚染としてまとめている。世界のアーモンドの82%がカリフォルニアで生産しており、その受粉のためにアメリカ中のミツバチが駆り出され、過密な仕事場で過酷な労働を強いられているという。トウモロコシや畜産業に見られるようなアメリカ式の効率主義が、こんなところでも同じような問題を引き起こしていると知って、唖然としてしまった。長年にわたって生態系に合わせて生きてきたハチを効率主義の産業に巻き込んでいることが根本的な原因であるとの著者の指摘には十分に説得力がある。 人間が目先の利益を拡大させるために気づかぬうちに損失をまねいてきた事例は数多い。効率化を進めることは余裕を放棄することであり、突如の災害や異常事態の際に対応できなくなる状況に自ら追い込むことになる。求められているのは多様性なのだ、という著者の主張にも大いに共感する。ハチは農業生産に大きな役割を果たしているが、この問題は文明論にもつながる大きなテーマだった。 風媒花のトウモロコシとオートムギ(エンバク)などを除いて、食用植物のほとんどが昆虫に花粉を運ばせる虫媒花。ミツバチの利用は古くから行われてきた。古代エジプトではナイル川沿いに咲く花を追ってミツバチを乗せた船を南北に移動させていた。イスラエルのレホブ遺跡では、BC900年の人口のハチの巣が発掘された(聖書では、イスラエルを密と乳の流れる土地と呼んだ)。ヨーロッパでも、ドナウ川、ラバ、人間の背中を使って花の季節を追いかけていた。ミツバチに花粉交配を頼っている作物は100種類近くになり、人間の食物の80%を占める。 セイヨウミツバチの祖先はアフリカが起源で、200万年前に木の洞や岩の割れ目で生活するようになったため、熱帯以外の地域でも住めるようになった。ミツバチは花蜜だけでなく花粉も集める。花蜜は採餌蜂のエネルギー源になるが、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルが含まれる花粉は蜂児に与えられる。採餌蜂の4分の1が花粉の採集を専門に行うが、花蜜を集める蜂との割合は状況によって変化する。 2006年秋から蜂群崩壊症候群(CCD)が起こり始めた。ダニ、ウイルス、ノゼマ病微胞子虫などが疑われたが、決定的な原因が見つからない。農薬のネオネコチノイドは、アセチルコリン受容体と結合して神経を麻痺させる。ミツバチの死因の10%は農薬によるものとの推定もある。ネオネコチノイド系農薬のイミダクロプリドを製造するバイエル社によると、ヒマワリの花密と花粉の残留濃度は1.5ppb未満、トウモロコシとキャノーラでは5ppb未満だが、亜致死濃度は6〜8ppbとの研究結果もある。しかし、イミダクロプリドの使用を禁止しているフランスのミツバチが他のヨーロッパの国より良い状態にはない。 研究者たちは、CCDに単一の原因があるという見方を捨てている。ミツバチが多くの種類のウイルスに侵されていることは、慢性ストレスによって免疫系が崩壊したことを示している。2月のアーモンド受粉期に備えて蜂の数を増やすために、養蜂家は冬の間に大量のコーンシロップを与える。しかし、花粉からのタンパク質の供給がないため、ミツバチの体からは善玉菌が消え、腐蛆病菌が蔓延する。今や、養蜂家はミツバチにプロテインジュースを与えるようになった。 中国四川省のナシ農園では、殺虫剤が大量に撒かれてから昆虫が見られなくなったため、体重の軽い女性や子供が受粉を行っている。バニラ蘭の花の蓋を開けることができるハリナシミツバチは森林伐採のために消滅したため、今や世界中のバニラ蘭の受粉は人間が行っている。

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2014/08/16

ハチが忽然と消えた。この現象は世界のあらゆる地域で表れている。様々な原因が考えられ、その対策がなされてきた。 ハチは我々の食生活を支えている大切な生き物であり、これからハチとともに人はどのように共存すればいいのか。著者のジェイコブセン氏は自分でもハチを飼育している。

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2014/05/12

表紙に惹かれて手に取ったら大当たり! 普段は小説しか読まないけれどわかりやすく興味深く、この分厚い本でも抵抗なく読み進められます。 ミステリちっくなので生物学に興味のある方だけでなく、文系が最近の環境変化とその弊害について知るさわりとして読むのにも適していると思います。 知ること...

表紙に惹かれて手に取ったら大当たり! 普段は小説しか読まないけれどわかりやすく興味深く、この分厚い本でも抵抗なく読み進められます。 ミステリちっくなので生物学に興味のある方だけでなく、文系が最近の環境変化とその弊害について知るさわりとして読むのにも適していると思います。 知ることの大切さを教えてくれた1冊です。

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2013/11/04

数年前に買って積ん読…でも非常に興味深い。ハチに限らず昆虫が消えていく…自然界の多様性が失われていく。その先にあるのは…いや全てが失われてしまうのかもね。

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2013/10/26

そういえば数年前、ミツバチが消えてるってニュースあったなぁって今更気になって読んでみました。おもしろい!いまだに原因は不明の消える蜂たちらしいんですが、働かされ過ぎてストライキちゃう?と思ってしまう。あと蜂カワイい私もミツバチかいたい。内容はショックだけど蜂が愛しくなる本だったと...

そういえば数年前、ミツバチが消えてるってニュースあったなぁって今更気になって読んでみました。おもしろい!いまだに原因は不明の消える蜂たちらしいんですが、働かされ過ぎてストライキちゃう?と思ってしまう。あと蜂カワイい私もミツバチかいたい。内容はショックだけど蜂が愛しくなる本だったとは。

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2013/06/09

セイヨウミツバチのコロニーの突然の崩壊とそれに伴う米国農業の危機。植物と昆虫の共生、そして農薬や都市化、グローバル化による種の減少。取り敢えず、中国産の蜂蜜を食べるのはやめよっと。

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