宇宙創成(下) の商品レビュー
物理の世界をわかりやすく、又科学者たちの人間模様も交えて興味深く読ませる筆致のスペシャリスト。宇宙の切り口は筆者によって様々だが、入門者にもグイグイ読ませる構成がさすが。科学の進歩に純然にスポットを当てた美談ばかりでなく、地位や名声に執着した人間らしい嫉妬や欲に翻弄された、科学者...
物理の世界をわかりやすく、又科学者たちの人間模様も交えて興味深く読ませる筆致のスペシャリスト。宇宙の切り口は筆者によって様々だが、入門者にもグイグイ読ませる構成がさすが。科学の進歩に純然にスポットを当てた美談ばかりでなく、地位や名声に執着した人間らしい嫉妬や欲に翻弄された、科学者や科学界の裏側も描いていたのが面白かった。 現在の科学は数多のサイエンティストやそれに関わる人たちの奮闘の末に発展していった。人間の好奇心は歩みを止めることはない。好奇心は過去と現在を繋ぐ遺伝子のようなものだ。 サイモンシンの別の作品もぜひ読みたい! どんな科学分野でも、人が初心者であることをやめてその分野の達人となるのは、自分は一生初心者のままだと知ったときである。 ロビン・G・コリングウッド 科学者とは、正しい答えを与える者ではなく、正しい問いを発する者である。 クロード・レヴィ・ストロース
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1950年当時は宇宙論の世界は「定常宇宙モデル」と「ビックバン・モデル」に二分されていた。 1992年になって、ようやく「ビックバン・モデル」に軍配が上がる。 本書の下巻は、「ビックバン・モデル」が正しいだろうという結論に至るまでの各種の観測事実が示される。 「ビックバン以前は...
1950年当時は宇宙論の世界は「定常宇宙モデル」と「ビックバン・モデル」に二分されていた。 1992年になって、ようやく「ビックバン・モデル」に軍配が上がる。 本書の下巻は、「ビックバン・モデル」が正しいだろうという結論に至るまでの各種の観測事実が示される。 「ビックバン以前はどうなっていたのか?」という問いがあるが、ビックバン・モデルではこの問いに意味はない。 ビックバンでは空間と同時に時間も生じたので、ビックバン以前には時間は存在しなかったからだ。 北極点で「北はどっちだ?」と問うようなもんだ。 本書は「地球は丸い」「地球は太陽の周りっを回っている」と気づいてから「宇宙はどのようにして生まれ、いかにして今日に至ったのか?人間はその宇宙の中でどんな存在なのか?」を知ってもらうために書かれた本。 地球が属する宇宙の姿は分かってきたが、暗黒物質と暗黒エネルギーについては何も分かっていないに等しい。 本書は20年ほど前に書かれたものだが、その当時最新の宇宙論には触れていない。 現在パラレル宇宙とかいろんな宇宙論はあるが、実証されていないので書いていないのでしょう。 量子論も分からないが、宇宙論も分からないですね。
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再読。 やはり、サイエンス系の本は面白い。サイモンシンはその点でめちゃくちゃ言語化が上手いと思う。 この本を読んだ後、「天地明察/冲方丁」が読みたくなりますよ。
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下巻も非常に面白かったです。 研究の世界では先取権、誰よりも早く発表することを意識することが多いみたいですが、意外と埋もれてしまうこともしばしば、というのがショックでもあり驚きでもありました。 またガモフのおふざけのせい?で過小評価されてしまったアルファーの無念は心に来ました...
下巻も非常に面白かったです。 研究の世界では先取権、誰よりも早く発表することを意識することが多いみたいですが、意外と埋もれてしまうこともしばしば、というのがショックでもあり驚きでもありました。 またガモフのおふざけのせい?で過小評価されてしまったアルファーの無念は心に来ました。 それとハッブルがノーベル賞を取ることができなかった話も、とても印象的です。物理的な解釈を避けるその態度が個人的に好きだったのですが、そういった立場故にノーベル物理学賞から遠のいてしまう、という話は悲しいですね、仕方ないと言えばそうですが。 物理では有名なフェルミとチャンドラセカールが、規約を違反して奥さんのグレースに選考が進んでいたことを伝えた話は、素敵すぎました。
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我々が当たり前のように理解しているビッグバン・モデルがどのように証明されてきたのか、事細かく知ることができた。 138億年も前にこの広大な宇宙がどのように始まったのか、知恵を絞って少しずつ事実を明らかにして、仮説を組み立てていく流れは非常に面白かった。 上巻の内容も含めると、宇宙...
我々が当たり前のように理解しているビッグバン・モデルがどのように証明されてきたのか、事細かく知ることができた。 138億年も前にこの広大な宇宙がどのように始まったのか、知恵を絞って少しずつ事実を明らかにして、仮説を組み立てていく流れは非常に面白かった。 上巻の内容も含めると、宇宙に関する謎を解き明かすためのバトンを、紀元前6世紀からずっと受け継いできて今に至っていることがよく分かった。 そしてこれから先、どんなことが新しく明らかになるのか、楽しみになった。
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サイモン・シン「宇宙創成(下)」読了。宇宙の始まり、特に、原子が作られていく過程が大変面白かった。水素やヘリウムが大半を占める宇宙でいかに炭素などの原子が核融合により形成されてきたか。フレッド・ホイルの人柄も大変魅力的だった。ビッグバンの理論が成立するまでにこんな歴史があったとは...
サイモン・シン「宇宙創成(下)」読了。宇宙の始まり、特に、原子が作られていく過程が大変面白かった。水素やヘリウムが大半を占める宇宙でいかに炭素などの原子が核融合により形成されてきたか。フレッド・ホイルの人柄も大変魅力的だった。ビッグバンの理論が成立するまでにこんな歴史があったとは。
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サイモン・シンのフェルマーが面白く、同時に宇宙論にも興味を持っていたので手に取った。期待通り、宇宙論自体についても、その解明の過程についても、そして科学の面白さまで、期待を超えて楽しむことができた。
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ハフスの4歳の時の推理が天才すぎる。この年で時間という概念を導き出すあたりが、頭脳の明晰さを感じる。自力で学ぶって最近すごい楽しいことだなと実感してる。 セレンディピティの一例としてバイアグラがあがっているのが面白い。心臓病薬の副作用だったらしい 読了。一貫して人の歴史について...
ハフスの4歳の時の推理が天才すぎる。この年で時間という概念を導き出すあたりが、頭脳の明晰さを感じる。自力で学ぶって最近すごい楽しいことだなと実感してる。 セレンディピティの一例としてバイアグラがあがっているのが面白い。心臓病薬の副作用だったらしい 読了。一貫して人の歴史について思いを馳せた時間が続く。この筆力は圧巻。事実というよりも、むしろその背景を知ることで深い学びが得られる。次作の代替医療も早く読みたい。
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歴史小説であり、科学小説。 歴史的な部分で読者を引き込むので、毎日読み続けてしまう。 難解な部分は上巻だけで、下巻はドンドン読み進めて行ける。 アインシュタインからビックバン確定まで、物理学者の活躍が眼前に現れるかのような。 面白かったです
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下巻はビッグ・バン宇宙モデルと定常宇宙モデルのどちらが正しいのかを巡り、多くの個性的な人達が究明に乗り出す。 ビッグ・バン宇宙モデルは、今日の我々の中では一般的となっている理論であるが、ビッグ・バンが発生して現在の宇宙が形作られるにあたり、多数の評価基準に対して裏付けとなる証拠...
下巻はビッグ・バン宇宙モデルと定常宇宙モデルのどちらが正しいのかを巡り、多くの個性的な人達が究明に乗り出す。 ビッグ・バン宇宙モデルは、今日の我々の中では一般的となっている理論であるが、ビッグ・バンが発生して現在の宇宙が形作られるにあたり、多数の評価基準に対して裏付けとなる証拠が見つからず、つい最近まで定常宇宙モデルとしのぎを削る争いが行われていた。 観測機器の精度が上がっていくにつれて、徐々にビッグ・バン宇宙モデルが予測していたことが明らかになっていくが、ここまで予測の的中率が高いのにも驚かされる。今後の検証によってどのように理論が発展するのか、また、別のモデルに取って代わられるのかも気になるところである。 残された謎として、ビッグ・バン以前はどうなっていたのか、また、宇宙の膨張は最終的に重力により収束して、最初の状態に戻るビッグ・クランチは起こりうるのか、ロマンはつきない。
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