宇宙創成(下) の商品レビュー
読後に高揚がのこる。 インフレーション理論がエピローグなのは実証がまだだだから。 王道中の王道といったテーマだがさすがにサイモン・シン。説明の見事さは言うまでもないも
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暗号解読、フェルマーの最終定理、代替医療と、これまで私の知的好奇心をくすぐりつづけてきた筆者による、宇宙創成に関する物語。 数々の専門家が、遥かなる宇宙に挑んできたその姿は、少々専門用語が理解できなくても、充分に堪能できる。 著者•サイモンシン、訳者•青木薫両氏も、遥かなる宇...
暗号解読、フェルマーの最終定理、代替医療と、これまで私の知的好奇心をくすぐりつづけてきた筆者による、宇宙創成に関する物語。 数々の専門家が、遥かなる宇宙に挑んできたその姿は、少々専門用語が理解できなくても、充分に堪能できる。 著者•サイモンシン、訳者•青木薫両氏も、遥かなる宇宙を巡る壮大な物語の登場人物として必須であると思えるほど、濃密な記載と丁寧な翻訳も、この本の魅力。
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最後まで読みきって良かったと思える作品。あとがきも読むといい。この作品の主人公は科学的方法であるというコメントは非常にしっくりきた。人は間違いを犯すということと、それを正すということがよくわかる。過去の天才でも間違いを犯していることがよくわかる。しかし、間違いを非難することは間違...
最後まで読みきって良かったと思える作品。あとがきも読むといい。この作品の主人公は科学的方法であるというコメントは非常にしっくりきた。人は間違いを犯すということと、それを正すということがよくわかる。過去の天才でも間違いを犯していることがよくわかる。しかし、間違いを非難することは間違っていて、その間違いはその人なりの答えであるということである。非難すべきは答えを正すことができない、もしくは、答えを議論できない状況であるということがよく理解できた。
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読了。 宇宙創成(下) / サイモン・シン やっぱサイモン・シンの作品は面白かった。 下巻はもっぱらビッグバン宇宙論にまつわる提唱者と反論者たちの戦い。観測と理論と検証の戦い。 ビッグバンモデルがおおよそ正しいとされたのは1992年とはつい最近なんすね。平成4年ですね。びっくりです。 最終的には人工衛星での観測ということのようなので、それを考えると最近って感じがしますね。 観測と検証には当時では時代が追いついてなかったわけですね。理論はあるがどうしてそうなるか検証ができない。 第四章は原子の話へ 宇宙は元からあった説の定常宇宙モデル VS 宇宙はビッグバンから始まった説のビッグバン宇宙モデル 戦いです。罵り合いです。批判合戦です。 第五章 電波天文学誕生。戦争による軍事用の電波受信装置からはじまったのは新しい技術は兵器開発からはじまるみたいな感じを地で行ってますね 人工衛星で宇宙から発せられる電波のゆらぎをキャッチして検証した結果、宇宙はビッグバンから始まったとする説で間違いないだろうということになったようです。 ということで 『この物語はビッグバンにまつわる宇宙天文学に携わった科学者達の話である。』 であるので宇宙の話を永遠と語るわけではなく”宇宙にとりつかれた人たち”のお話なので、そこまで難解ではなく読者を歴史の流れに導いてくれてますのでおすすめです。 たいへん面白かった。
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古代、人類が太陽や月の大きさ、そこまでの距離を計算で明らかにするところから、やがて現代のビッグバン理論につながるまでの知の歴史を綴った物語。 そこには理論の積み重ねだけでなく、偶然の生んだドラマ、科学者達の人間臭さ(ここが一番面白かったです)が詰まっていました。 “科学にとって言...
古代、人類が太陽や月の大きさ、そこまでの距離を計算で明らかにするところから、やがて現代のビッグバン理論につながるまでの知の歴史を綴った物語。 そこには理論の積み重ねだけでなく、偶然の生んだドラマ、科学者達の人間臭さ(ここが一番面白かったです)が詰まっていました。 “科学にとって言語”であるところの数式が全く無く、文系脳の私にも内容が頭に入ってくるのは驚きです。 夜、頭上に光る星を眺めながら、つらつらと思いを馳せたくなりました。
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文庫版訳者あとがきにある通り、この本の主人公は「科学的方法」なのだと思います。「宇宙はどうやって出来たのか」という問いに対する、何世紀もの間にわたる科学者の挑戦が描かれていてとても感銘を受けました。
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上下巻二冊を集約している下巻のエピローグには「宇宙の構造を詳しく調べていけばいくほど、宇宙は我々の登場をあらかじめ知っていたに違いないという証拠がみつかる」らしい、やはりこの世界はバーチャルリアリティー、仮想現実だった、なんてことが真実味を帯びてくる。これを恐怖ととらえるか、だ...
上下巻二冊を集約している下巻のエピローグには「宇宙の構造を詳しく調べていけばいくほど、宇宙は我々の登場をあらかじめ知っていたに違いないという証拠がみつかる」らしい、やはりこの世界はバーチャルリアリティー、仮想現実だった、なんてことが真実味を帯びてくる。これを恐怖ととらえるか、だからどうしたってとらえるかはあなた次第である。知識が増えると悩みが多くなるっていう理由はそこにある(笑
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※このレビューにはネタバレを含みます
平成21年刊行。下巻は、宇宙の発展につきビッグバン理論と定常宇宙理論の論争、ビッグバン理論への収斂過程を描写。上巻ほどのインパクトを感じないのは、重力概念や時空相対化等のパラダイム変換がこの時期には少なかったから、つまり、新発見や新解釈が観測の精密・精緻化によるからだろう。が、内容がスリリングであるのは間違いない。将来課題として、宇宙の膨張・収縮モデルの妥当性や多次元宇宙論等があるだろうが、観測困難な素粒子物理学との関係から、パラダイム変換が大切となる可能性がある。その意味でも爾後の研究進展は興味が湧く。
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難解だったが、その分読みごたえはあった。最新の宇宙論(ビッグバン以前など)は書かれていなかったのが残念と思っていたら、訳者あとがきで、サイモン・シンはビッグバン宇宙論を通じて科学的方法を述べたかったとうことらしい。意図はどうであれ、宇宙論は常に興味をそそられるテーマだ。
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物心ついた頃、宇宙はビッグバンて始まり年齢は150億年、地球は50億年(精度は問題ではない)ということについて何ら疑うことなく受け入れていたので、ここに行き着くまでに物理学、天文学、また宗教までも巻き込んだ論争に発展していたことに不思議な感じがする。 時代が変わっても真理を追求し...
物心ついた頃、宇宙はビッグバンて始まり年齢は150億年、地球は50億年(精度は問題ではない)ということについて何ら疑うことなく受け入れていたので、ここに行き着くまでに物理学、天文学、また宗教までも巻き込んだ論争に発展していたことに不思議な感じがする。 時代が変わっても真理を追求し続ける科学者の姿勢は感動ものである。それ故に、戦争で研究が途絶えたり、遅れたりすることは残念であり人類にとって大きな損失である。また、科学に限らずパラダイムシフトに必要なのは世代交代であるということを改めて認識した。 カールセーガンの「コスモス」と同様、不思議さに対する好奇心を呼び起こしてくれる良書である。 次は「フェルマーの最終定理」を読んでみたい。 宇宙とは関係ないがバイアグラのくだりは面白かった。
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