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アドルフに告ぐ 新装版(文庫版)(1) の商品レビュー

4.6

29件のお客様レビュー

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2010/07/18

ヒットラーの秘密を記載した文書を巡って繰り広げられるドラマ。 自分だけが正しいと思っている人間ほど怖いものはない。 自分の意見しか受け入れられなくなっている人は 自分が理解できない人を排除するのかもしれない。 本作品で、何名ものドイツの軍人が理由もなくユダヤ人は劣等種だという発...

ヒットラーの秘密を記載した文書を巡って繰り広げられるドラマ。 自分だけが正しいと思っている人間ほど怖いものはない。 自分の意見しか受け入れられなくなっている人は 自分が理解できない人を排除するのかもしれない。 本作品で、何名ものドイツの軍人が理由もなくユダヤ人は劣等種だという発言をしているが、自分の考えに対して何も疑問を持っていない様は怖さを感じる。そのような単一の考えしか受け入れられないグループに属している自分もまた自分の考えに対して疑問を持っていない… 2010年の現在でも同じことが言える。マスコミに踊らされる国民。しっかり自分で考えて行動していくことが大事である。

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2010/04/22

この作品は、3人のアドルフの生涯が描かれているが、彼らは主役ではない。私が考える主役は、やはり峠ではないだろうか。 峠は亡き弟からヒットラーの生い立ちに関する秘密文章を入手するが、その文章が原因で国を越えたストーリー展開が起こる。時代は昭和初期から戦後で第2次世界大戦が背景にあ...

この作品は、3人のアドルフの生涯が描かれているが、彼らは主役ではない。私が考える主役は、やはり峠ではないだろうか。 峠は亡き弟からヒットラーの生い立ちに関する秘密文章を入手するが、その文章が原因で国を越えたストーリー展開が起こる。時代は昭和初期から戦後で第2次世界大戦が背景にある。その上、人間関係や人種問題が入り混じり、とても面白い内容に仕上がっている。 この作品は、手塚治虫の晩年の作品で、とても完成度が高い作品と言われているが、あとがきにも書いてある通り、手塚自身の環境悪化で、作品の後半はストーリーを省いて仕上げたようだ。 手塚作品は、「鉄腕アトム」や「リボンの騎士」のように子供が読んで楽しめる作品ばかりを思っていたが、社会・経済・政治・宗教など我々が抱える問題が織り込まれた作品が多くて感動している。これら問題を作品に織り込める作家は、それほど多く居ないのではないだろうか。まして、手塚の場合は”まんが”という形で大量の作品を世に誕生させている。こんな能力を持った人間は見たことがない。

Posted byブクログ

2010/03/29

第2次世界大戦における、アドルフ・ヒトラーと一般ドイツ人のアドルフ、ユダヤ人のアドルフの軌跡を辿った物語です(あくまでフィクションですが)。成長していく2人のアドルフの心の移り変わりについて鮮明に描かれ、それぞれの最期についてその差をわかりやすく表現しています。 手塚作品で一番の...

第2次世界大戦における、アドルフ・ヒトラーと一般ドイツ人のアドルフ、ユダヤ人のアドルフの軌跡を辿った物語です(あくまでフィクションですが)。成長していく2人のアドルフの心の移り変わりについて鮮明に描かれ、それぞれの最期についてその差をわかりやすく表現しています。 手塚作品で一番のおすすめです

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2010/02/14

まともな人間を狂人の群れにしてしまうのは、何なんでしょうか? http://life--design.com/book/2010/02/post-3.html

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2009/12/12

第二次世界大戦前後、ナチスの台頭から終焉までを背景として、日本とドイツで繰り広げられる人生劇場。アドルフ・カウフマン、アドルフ・カミル、アドルフ・ヒットラーの3人を主軸に添えた、ドイツ人、ユダヤ人、そして日本人の悲しい物語。手塚治虫作品の中でも最も頻繁に読み返す作品のひとつです。...

第二次世界大戦前後、ナチスの台頭から終焉までを背景として、日本とドイツで繰り広げられる人生劇場。アドルフ・カウフマン、アドルフ・カミル、アドルフ・ヒットラーの3人を主軸に添えた、ドイツ人、ユダヤ人、そして日本人の悲しい物語。手塚治虫作品の中でも最も頻繁に読み返す作品のひとつです。文庫本に収録されている、関川夏央による解説が秀逸。 今年2008年は手塚治虫生誕70周年。『アドルフに告ぐ』に限らず、改めて各作品が再評価されることでしょう。

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2009/10/07

言わずとしれた手塚先生の大傑作ですが、なにか?といっても、実際手にとって読んだことのない人も多いのではないでしょうか。 第二次大戦下、3人のアドルフを巡る物語。 なぜ日本の教育現場でこの漫画を取り扱わないのか不思議でなりません。 「アドルフ」 世界でもっとも多い名前なんだそうで...

言わずとしれた手塚先生の大傑作ですが、なにか?といっても、実際手にとって読んだことのない人も多いのではないでしょうか。 第二次大戦下、3人のアドルフを巡る物語。 なぜ日本の教育現場でこの漫画を取り扱わないのか不思議でなりません。 「アドルフ」 世界でもっとも多い名前なんだそうです。 「アドルフに告ぐ」=「世界に問う」 正義とは一体なんなのか。 答えの出ないこの難問、時には深く考えなければいけないことなのでしょう。

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2009/10/07

青年アドルフ・カウフマン。ドイツと日本という二つの血が流れる彼は、AHSでの教育によってナチズムに傾倒し、多くのユダヤ人を殺害、また収容所へと送り込みます。それを描写する一コマ一コマからは、ドイツの同盟国であった日本が間接的にそれを擁護する存在であり、無関係でなかったことを思い知...

青年アドルフ・カウフマン。ドイツと日本という二つの血が流れる彼は、AHSでの教育によってナチズムに傾倒し、多くのユダヤ人を殺害、また収容所へと送り込みます。それを描写する一コマ一コマからは、ドイツの同盟国であった日本が間接的にそれを擁護する存在であり、無関係でなかったことを思い知らされます。それは遠い記憶ではなく、まさに今、目の前で起こっている現実そのものなのだと思うと、自分の掌が血で染まっているように感じてしまいます。人種や宗教、思想、国家や権力の正義は、殺戮や破壊を生み出すだけで、それを越えたところ、人がありのままに生きる場所にこそ真の幸福があるとするならば、手塚さんのメッセージは幻想や神話にすぎないのでしょうか…。人間とはどういうものであるのかという真実が描かれていると思います。

Posted byブクログ

2009/10/04

手塚治虫の作品! 最初から最後まで一気よみしてしまった作品。 最後にハッピーエンドにならないのが残念だけど、メッセージ性の高いすごい作品だと思う。 深い。

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2009/10/07

手塚漫画の最高峰。 この作品がたった一つの言葉から生まれたいう手塚氏の言葉を聞いた時は驚きました。 氏が天才だったのだとあらためて実感。

Posted byブクログ