プシュケの涙 の商品レビュー
2020年10月23日読了。学校の3階から転落死した少女を巡る2つの物語。小説の構成って大事だよね…この2話を時系列順に読まされたら読後感最悪の小説になりかねない。3話構成にして、最後に「由良」が主人公になって超独白をキメまくる、という構成を普通の人だったら選択しそうだが、そうし...
2020年10月23日読了。学校の3階から転落死した少女を巡る2つの物語。小説の構成って大事だよね…この2話を時系列順に読まされたら読後感最悪の小説になりかねない。3話構成にして、最後に「由良」が主人公になって超独白をキメまくる、という構成を普通の人だったら選択しそうだが、そうしなかったことでお話に奇妙な「浮遊感」投げっぱなし感が漂うこと、第1話の語り手(彼は友人を選んだほうがいいと思う)の「凡人さ」が強調されて伝わることに著者のセンスを感じた。
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http://mediamarker.net/u/sto-2/?asin=4048674676 メディアマーカー・読了コメントRSSで興味。
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最後に本を閉じて、ハッとし、読み返したくなる作品。何度読んでも同じところで止まり、読み返してしまう。
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2015年8月5日読了。 キレイな悲しみ、というべきか、ああやるせないなあと思うんだけど素直に悲しめなくてごめんなさい。
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カバーに惹かれた。手にしてから電撃だったことに軽く衝撃。 後半の話が優しくて、前半を思い出すと残酷だと思う。でも読後感は悪くない。不思議な作品。 前半では「自殺した少女」だった吉野彼方が後半「自殺なんか、しない」と称される少女になる。事件のきっかけとなったカノジョは進学し、2人は自主退学。 知らないってことは縛られないことで、それでも由良は知ることを選んだのかなと解釈。続編も読もう。
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表紙絵が綺麗で思わず買った。 絵が綺麗な上に、文体で描かれる様子が綺麗だと感じた。ミステリっぽさのある入りなので、ミステリ好きとしては「がっかりした」と言わざるを得ない終わりだった。 だが、青春モノ好きとしては、「これはこれでいい」と言える作品とも思う。由良の後半の生前の話を見れ...
表紙絵が綺麗で思わず買った。 絵が綺麗な上に、文体で描かれる様子が綺麗だと感じた。ミステリっぽさのある入りなので、ミステリ好きとしては「がっかりした」と言わざるを得ない終わりだった。 だが、青春モノ好きとしては、「これはこれでいい」と言える作品とも思う。由良の後半の生前の話を見れば、なぜそう振舞うのかが理解できると思う。前半は語り手が主人公だと思っていたが、後半に傾いていくと由良に移る。由良が主人公なのだと私は考えている。 重たいものをサラッと語るような話であった。そこがこの作品のいいところ。強いて言うなら、もっと軽くもっと深みがあると面白いのではないかと思う。 不思議なことに惹かれはするので、機会があれば続刊も手にとってみようと思う。
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恋愛小説が読みたい読みたいとわめく私に文通相手がそっと紹介してくれた本。 ミステリちっく。ラノベ?なのかな。 青春期のそこはかとない恋の匂い。悲しい話。
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ジャケ読み。 北村薫「秋の花」を思い出した。滅多に読まないので知らないが、校舎から…というのは意外と学園ミステリーの王道なのか。 後半はほのぼの系前日談。キャラの詳細は補完されるがミステリーでもなくやや間延びした感。
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ストーリー: 夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。彼女はなぜそんなことをしたのか?その謎を探るため、二人の少年が動き始めた。一人は、飛び降りるまさにその瞬間を目撃した榎戸川。うまくいかないことばかりで鬱々としている受験生。もう一人は“変人”由良。何を考えているかよく分からない…。そんな二人が導き出した真実は、残酷なまでに切なく、身を滅ぼすほどに愛しい。 感想: 最初のイメージでは、前半部の主人公である榎戸川は良くも悪くも極々普通の高校生。由良は切れ者の変人。吉野彼方も若干変人でクールな動じない子。ってイメージだった。前半部におけるクライマックスでは、榎戸川のイメージは一点、ある意味彼も切れ者だったことがわかった。そして後半部でわかることだけれども、吉野彼方も普通の女の子だった。だからこそそんな普通の女の子があんな理由で死に至ったことが残酷に感じた。ある意味一番普通の人間だったのは、旭だったんだと思った。あの自分勝手なところ、真実を突き止められそうになった時の動揺等、悪い意味で人間臭かったのは旭だった。あと、日高織枝絡みのストーリーはなんだかやりきれない気持ちになった。余談ではあるけれども、スワロウテイルバラフライ(映画)をふと思い出した。この作品は、なんともいえないモヤがかかったような印象が強くてあまり目を行き届かすところではないのかもしれないけど、ちょっと納得いかなかった点が一点。なんで由良は真相(完全に理解していたとは思わないけど)に気付いたのかということ。教室で目撃したあの二人に着眼点を置くに至る理由のところが語られていなくて非常に不明確だと思った。まぁここはこの作品において重点すべきところではないのだと思うけれども。後半部に関しては、なんてことのないちょっと淡い、少し残酷で、きれいな話っていう言い方ができる内容だった。でもこの後半部は、前半部の前の話であって、後半部を読んで感じる淡い気持ち、感想は全部前半部の冒頭でその未来が断ち切られると思うと、絶望的な、残酷な順番だと思った。感動!とかそういう端的な言葉で割り切れない、そんな「良い」作品だった。
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やっぱり前半があっての後半って感じで自分の中では後半がメインだった。前半では彼女の人格については本当に上辺を掬っただけしか綴られていないため、後半彼女のことを知れば知るほど切なくなる。由良のことも知る。好きになる。切なくなる。
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