殺人鬼フジコの衝動 の商品レビュー
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やっと読めたこの本。 最近少しバタバタとしていたので全て読みきるまでに4日かかってしまったが、読み終えて今 面白かったと閉じることが出来た。 真梨 幸子の作品は今までに何冊か読んでいて、 本作は少し今までと系統が違うように思う。 直接的な虐待描写やグロ描写、エロもあるので苦手な方はご注意を。そこまで酷くはないので耐性がある方はスラスラと読めると思う。 小説家、美也子が妹に託されたある小説を公開する。その名も《殺人鬼フジコの衝動》。 フジコが《殺人鬼》になってしまった経緯、そして最期まで綴られたこの小説のラストはとある《ニュース記事》で締め括られている。 一家殺人事件の生き残りであるフジコに、叔母は度々《お母さん》の話題を振るのが鬱陶しいがあれは確認だったんだろうな。フジコが覚えていたら、もしくは思い出したら直接殺すつもりだったんだろうか。 とはいえ、真犯人は割と分かりやすく 読み終えてからも「まぁそうでしょうね」という印象。どんでん返し感はあまりなかったかな。でもイヤミス。さすがはイヤミス三大女王の一人だ。
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はじまりは惨殺惨殺事件…犯人逮捕には至らず迷宮入り、生き残りの十歳の少女が、その後どう生きていくか…タイトル通り殺人鬼となってしまうのだが…虐待とか殺害のシーンがなんとも言えず読んでいてつらくなる…後味の悪いイヤミスでした。あとがきを読んで、こういうことだったのか…と驚愕しました...
はじまりは惨殺惨殺事件…犯人逮捕には至らず迷宮入り、生き残りの十歳の少女が、その後どう生きていくか…タイトル通り殺人鬼となってしまうのだが…虐待とか殺害のシーンがなんとも言えず読んでいてつらくなる…後味の悪いイヤミスでした。あとがきを読んで、こういうことだったのか…と驚愕しました!このあとどうなるの?が気になって一気読みできましたが、また読みたいかと言えば微妙な感じです…。
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怖すぎる… 大どんでん返しを期待して読み始めたが、前半のいじめの描写は本を閉じようと何度も思ったほど… あとがきまで読んで、一つの作品となるわけだが 「うわーそうだったのか!騙されたーー」という爽快感は全くなく ただただ後味が悪い…。 ただ、どんどん読みたくなる書き方はさすが。 親と同じになんてなりたくないと言い続けた主人公が、同じ運命を辿っていく様は「おぉ…なるほど」と声が出た。
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ただただ怖い。 読むのは2度目だが、タイトルのインパクトに惹かれて数年ぶりに再読。 タイトルの割に中身が微妙な作品が多い中、完全に甘くみていた。 読んだ後、終わった安堵で一気に力が抜ける感覚がした。 個人的に、人間関係特有の嫌な細かい描写やグロテスクな表現は、途中読むのを止めよう...
ただただ怖い。 読むのは2度目だが、タイトルのインパクトに惹かれて数年ぶりに再読。 タイトルの割に中身が微妙な作品が多い中、完全に甘くみていた。 読んだ後、終わった安堵で一気に力が抜ける感覚がした。 個人的に、人間関係特有の嫌な細かい描写やグロテスクな表現は、途中読むのを止めようかと思うほど辛かった。特にフジコの幼少期は、感情移入をしてしまうと、息が詰まって呼吸が苦しくなった。作り話でも、どこかで似たような経験をしている人がいると思うと、身震いがした。 それでも読み進めてしまうのは、イヤミス特有の魅力だと思う。 終盤にかけて、最初より描写が柔らかくなったのか慣れたのか読みやすかった。 女性特有のマウントやねちっこさの表現がリアルで、同性として共感できる部分が多々あって苦しい。 身体の内部に痛みが走る読書体験はなかなか無いと思う。 思わず一気に読み進めてしまった。 前回も暫くは読みたく無いと思ったが、忘れた頃にまた読みたくなると思う。
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評価は5. 内容(BOOKデーターベース) 一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生は、いつしか狂い始めた。人生は、薔薇色のお菓子のよう…。またひとり、彼女は人を殺す。何が少女を伝説の殺人鬼・フジコにしてしまったのか?あとがきに至るまで、精緻に組み立てられた謎のタペストリ。 なあるほど~。そういうことだったんだ。次々人が死んでしまうのだが最後の最後にどんでん返しがあるだろうと思うと読む手が止まらなかった。
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タイトルからみてもサスペンス。警察に追いつめられることはない。最初2段組みに気後れしたが、快調に読めた。作者の腕前ならではだ。辞書もそれなりにひいた。おばの「お母さんみたいに…」がくどいと感じるのは藤子だけではない。私もそうだ。犯行がエスカレートしてゆくのは正直言っていい気分には...
タイトルからみてもサスペンス。警察に追いつめられることはない。最初2段組みに気後れしたが、快調に読めた。作者の腕前ならではだ。辞書もそれなりにひいた。おばの「お母さんみたいに…」がくどいと感じるのは藤子だけではない。私もそうだ。犯行がエスカレートしてゆくのは正直言っていい気分にはならなかった。カルマが深く、おばの言う通りとなってしまうのが残念であった。
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いわゆる“イヤミス”というものが読みたくなり、リカ3部作の後に続けて読了。 これはね、これは、良い、とても良い作品だった。胸を打つ。 リカ3部作があまりにもありえない主人公だっただけに、フジコの人生に胸を打たれた。人の厭な部分を上手くついてくる。誰でも少しは共感できるフジコの闇の...
いわゆる“イヤミス”というものが読みたくなり、リカ3部作の後に続けて読了。 これはね、これは、良い、とても良い作品だった。胸を打つ。 リカ3部作があまりにもありえない主人公だっただけに、フジコの人生に胸を打たれた。人の厭な部分を上手くついてくる。誰でも少しは共感できるフジコの闇の部分、衝動。そしてフジコにまとわりつく蜘蛛の糸のような人間関係。 しかし、リカ・フジコそして光子(愚行録)ともに両親、特に母からの執拗な虐待がバックボーンにあるのは、そういうことなのか?それとも、そのプロットに作者は逃げているのか?。
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後半は情景描写がほぼなくなってやや駆け足になった印象 想像していた殺人鬼の狂気みたいなものは感じられず残念 仕掛けみたいなものにこだわっていたのか、もう少しエグさがあればまだマシだったかな くっくっくって笑う人、さすがにいないだろ
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読んでいる間 つねに お腹がシクシクと痛くなるような内容。 身体的にはもちろん、精神的な方面から 吐き気をもよおす感じで、なかなか辛かった。 に も 関わらず、一気に読んでしまった本。 最後の最後まで ノンフィクションにこだわったフィクション という事で あってるのかな
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カバー裏に 「最後の一行を読んで、あなたは著者が仕掛けたたくらみに、驚愕する!」 と書いてあった。 普通に読み進めたいからこういうことは絶対に書かないで欲しい。 こういう物語を「最後でひっくり返るのかー」と知りながら読むのは興ざめです。(このカバーの一文でハードルを上げすぎて想像以上のひっくり返りではなかった、という最悪の釣り文章でした) 悪い予感のするほうにしか転がっていけない人の話。 もどかしさや焦燥感が高め。 行き場の無い狂った感じや子どもに対して残酷な行為が心底苦手な人は読まない方が良いと思います。 こころの病気の人の「中身が無い」「自分が無い」人って(殺人こそしないけれど)本当にこんな感じ。行き当たりばったりで、結果ばかりを急ぐ様がよく書かれていたと思う。
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