ティファニーで朝食を の商品レビュー
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クリスマスの話ということでオススメしてもらった「クリスマスの思い出」を読もうと思い手に取った。 「ティファニーで朝食を」も読んだことがなかったのでよい機会だと思い。 この中では「クリスマスの思い出」が一番よかった。 なぜこの2人はこんなに虐げられているのか、という謎はあったが、ストーリーは全然違うものの、これはある意味「賢者の贈り物」の話だなぁと思った。なけなしのお金を使ってフルーツケーキを作って、贈る。お互いにたこを作って二人で上げる。そして、ラスト1ページは、とても胸に迫ってきた。 「ティファニーで朝食を」は、はじめ展開がよくわからず、これはどんな話なんだろう?と戸惑いながら読んでいたが、ホリーに振り回される主人公がだんだん面白くなってきて、ちょっと東京ラブストーリーを思い出したりしながら読んだ。大昔、映画を觀て、確か、ホリーの職業は…と思いながら読んでいたがよくわからず、ぼかしているのかなとも思ったが、解説を読む限りでは、映画とは結構設定や展開が違うらしい。じゃあホリーはどういう風に生活してるのだろう?また、これもあとがきにも書いてあったが、やはりオードリーヘップバーンの顔がはじめから最後まで浮かんでいた。 タイトルが最高だと思う。そこを切り取るんだ! 直訳だろうけど、邦題もいい。
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有名なのは知っているけど、未だに本作の映画を見たことがない 思い切って原作を読んでみた 文体は村上春樹 主人公の奔放さがすごく伝わるけど、なんでこんなに自由??時代なのかなぁ〜と、まだ良さを分かっていない… また月日が経って再読したい
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美しく悲しく、読んだ後余韻に浸りたくなる物語で、大好きです。 『ティファニーで朝食を』 ホリーは天真爛漫で、一緒にいたら振り回されるのに放っておけない魅力があり、多くの人から好かれていました。 同じマンションに住む僕も、そんなホリーと偶然話すことができ、一緒にあちこちに行って...
美しく悲しく、読んだ後余韻に浸りたくなる物語で、大好きです。 『ティファニーで朝食を』 ホリーは天真爛漫で、一緒にいたら振り回されるのに放っておけない魅力があり、多くの人から好かれていました。 同じマンションに住む僕も、そんなホリーと偶然話すことができ、一緒にあちこちに行っていろんなことをして、恋をします。僕は、ホリーと僕は、気持ちが深いところで通じ合い、理解し合えるようになったと感じていました。冴えない小説家の僕にとって、ホリーはとても魅力的な女性だったと思います。 しかし、ホリーは掴みどころがなく、本当はどう思っていたのか、理解しきれませんでした。彼女はきっと、自由にしているように見られるかもしれないけれど、彼女自身の力で強く生きていくしかないのだろうし、そこが周りからは魅力的に思われ、好かれるところなのだと思いました。世界のどこでも、きっと上手くやっていると思います。 『花盛りの家』 山地の農民一家に育てられたオティリーは、山奥を離れ街に出た後、一帯でも評判の娼婦となります。街で誰よりも幸福な娘であるはずのオティリーは、闘鶏大会を見に行った先で山育ちの男ロワイヤルと出会い、恋をして、大会の二日後には山地にあるロワイヤルの家へと向かいました。 ロワイヤルの行動は傍から見るとモラハラに感じ、私も親友だったらオティリーを連れ戻したくもなりますが、恋を信じたオティリーはとても幸福そうでした。 『ダイアモンドのギター』 林の中にある刑務施設で労務に服しているミスタ・シェーファーは、キューバから来たティコ・フェオと恋人のような関係になります。ティコ・フェオは脱獄する話を持ち掛けますが、彼にはミスタ・シェーファーと運命を共にするつもりはなく、ミスタ・シェーファーの孤独が強く感じられ、切なくなります。 『クリスマスの思い出』 遠縁のいとこである七歳の僕と六十を越している彼女のクリスマスの思い出です。フルーツケーキを焼いたり、ツリーを切りに行ったり、プレゼントとして手作りの凧を交換したり、心温まる思い出です。子どもの頃、こんな思い出があったら素敵だと思いました。
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ネタバレで隠したのではなくて、ギブアップで隠してます。 第二次世界大戦下のニューヨーク。新人女優ホリーは、社交界でセレブや軍人らをその魅力で惑わし、生活の糧とし、自由気まま、よく言えば天真爛漫。 彼女が語る、過去から未来。現実味がない、掴みどころがない。その浮遊感が彼女の魅力なのだろうと思うけれど。 皆さんのレビューや、村上春樹さんの後書を読んで、なるほどって、そう読むのか。 ギブアップ。文章を楽しめませんでした。読んでて、何について書いているのかわからなくなってしまって。翻訳は、柔らかい言葉を使って、新潮文庫曰く、清新な新訳。訳に酔ってしまったかも。 オードリーは思い浮かばないかな。 「痴人の愛」のナオミは思い浮かぶ。 ナオミは帰ってきたけど、ホリーは、浮遊を続けてる。 再読する元気がでないのです。
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2022/09/03〜9/9 【感想】 ・ティファニーで朝食を すごく読みやすかった ホリーは本当に魅力的(身近にいたらさておき) 芯のある考えを持っていたり、行動力がすごかったり、周りを悪気なく振り回す奔放さだったり、その中にあるまだまだ幼い面や孤独を感じる様子、、、絶妙なバランスだなあ、、、 そこそこの期間口をきかなかった友人に、明日にでも仲直りしよう、というようなこと言えちゃうのすごい笑 好みのホリーの発言がとても多かった ホリーが結局「僕」への連絡を結局しなかったのもホリーの自由気ままさが表れててすごくらしくて好き ・花盛りの家 オティリーが本当に逞しい、、、 恋に生きてる様は見てて清々しい ・ダイアモンドのギター そのギターはティコ・フェオを表してるみたいで面白い 軽薄な嘘つきだけど、ミスタの心の温もりを思い出させてしまったんだなあ切ない ・クリスマスの思い出 「映画を観て、わたしにその筋を教えておくれ。」で、目頭一気に熱くなった、、、 2人(と1匹)の関係性がとても微笑ましくてすき 優しいお話だったなあ、と思ったけれど、あとがきでそれだけではないことを理解した 【好きな言葉・表現】 いつの日か目覚めて、ティファニーで朝ごはんを食べるときにも、この自分のままでいたいの。(P63) 一回やるたびにぽんと手を打っていたら、今頃はすさまじい大拍手になっていたはずよ。(P128) 不正直な心を持つくらいなら、癌を抱え込んだ方がまだましよ。〜癌はあなたを殺すかもしれないけど、もう一方のやつはあなたを間違いなく殺すのよ。(P130) 女たるもの、口紅もつけずにその手の手紙を読むわけにはいかないもの(P152 私にとって、ホセという人はもう完璧に存在してないの。P157 その人がどんな風に私を扱ってくれたかで、私は人の価値を測るの。(P159
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奔放な美女を描いた作品は数あるけど、それを青春の思い出のままに美しく昇華させて終わるという展開は、割と好みです。この辺、フィッツジェラルドの冬の夢と対比的。
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ホリーはまさに私にとって理想の女性です。天真爛漫で、自分勝手で、自分の魅力を飛びっきり分かっていて、それを惜しげもなく振り撒く。そして、周りを振り回す。この小説を読んだのは三度目になります。 そして、最後に全てを失うような、それでいてある種の希望を残すような終わり方。主人公の...
ホリーはまさに私にとって理想の女性です。天真爛漫で、自分勝手で、自分の魅力を飛びっきり分かっていて、それを惜しげもなく振り撒く。そして、周りを振り回す。この小説を読んだのは三度目になります。 そして、最後に全てを失うような、それでいてある種の希望を残すような終わり方。主人公の儚い恋と消えてしまったホリーことを思う最後がなんともいい。多分、自分は喪失の物語が好きなんです。
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久々に読んだ海外作品。映画も観たことないから先入観無くホリー・ゴライトリーをイメージできた。 スタイリッシュな着こなし、様々な色に染めた髪、天真爛漫な社交界の華。色んな事件が起こるけど、主人公の「僕」によって淡々と回想されていく。当時のニューヨークを想像しながら読むのは楽しかった...
久々に読んだ海外作品。映画も観たことないから先入観無くホリー・ゴライトリーをイメージできた。 スタイリッシュな着こなし、様々な色に染めた髪、天真爛漫な社交界の華。色んな事件が起こるけど、主人公の「僕」によって淡々と回想されていく。当時のニューヨークを想像しながら読むのは楽しかった。
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「トルーマン・カポーティ」の著書を「村上春樹」が翻訳した『ティファニーで朝食を(原題: Breakfast at Tiffany's)』を読みました。 『雨天炎天 ―ギリシャ・トルコ辺境紀行―』に続き「村上春樹」関連作品です。 -----story--------...
「トルーマン・カポーティ」の著書を「村上春樹」が翻訳した『ティファニーで朝食を(原題: Breakfast at Tiffany's)』を読みました。 『雨天炎天 ―ギリシャ・トルコ辺境紀行―』に続き「村上春樹」関連作品です。 -----story------------- 第二次大戦下のニューヨークで、居並ぶセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優「ホリー・ゴライトリー」。 気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬ「ホリー」だった……。 表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。 ----------------------- 表題作の他に短篇3作品収録されています。 ■ティファニーで朝食を(原題: Breakfast ai Tiffany's) ■花盛りの家(原題: Home of Flowers) ■ダイアモンドのギター(原題: A Diamond Guitar) ■クリスマスの思い出(原題: A Christmas Memory) 『ティファニーで朝食を』については、小説よりも映画の方が有名ですよね、、、 映画は観たことがないのですが、「オードリー・ヘプバーン」が主演ってことを知っているので、「ホリー・ゴライトリー」をイメージする際に、どうしても「オードリー・ヘプバーン」の顔が浮かんできてしまい、自由な想像が妨げらて制約されちゃいました… 映画の影響力って、強いもんですね。 「トルーマン・カポーティ」は、映画のキャスティングには不満だったようですが、映画は評価が高いので、一度、観てみたいです。 小説の方は、「ホリー・ゴライトリー」に振り回される物語の語り役の「僕」の気持ちにシンクロしながら読めましたね。 「僕」については、「トルーマン・カポーティ」自身の体験が色濃く投影されているらしいですが、、、 読んでいる途中よりも、読後にぐっ とくる作品で、青春時代の瑞々しさというのかな… なんだか甘酸っぱい記憶が蘇るような、不思議な気持ちになる作品でした。 「J.D.サリンジャー」の『ライ麦畑でつかまえて』を読んだあとの感覚に近いかな。 『ティファニーで朝食を』の印象が強いので、あとの短篇3作品は、少し印象が薄い感じでしたね。 『花盛りの家』はハイチを舞台にした「オティリー」という女性の物語、、、 不幸な生い立ちから娼館で働くことになり、その後、農家に嫁ぐが姑との関係がうまくいかず、姑の死後は旦那ともトラブルがあるが、それでも明るく前向きに生きようとする姿に元気付けられました。 『ダイアモンドのギター』は囚人農場で厳しい懲役に従事する「ミスタ・シェーファー」という男性の物語、、、 刑期が17年を数え、50歳を過ぎた「ミスタ・シェーファー」が、模造ダイアモンドをちりばめたギターを持ち込んできた新入りの「ティコ・フェオ」と懇意となり、そして裏切られちゃう… ちょっと寂しく、哀しいエンディングでしたね。 『クリスマスの思い出』は、7歳の「僕」の物語、、、 従姉弟で60歳を過ぎているけど少女のような心を持っている愛らしいおばあちゃん「バディー」との心温まる交流は、『ティファニーで朝食を』に近い読後の感覚がありました。 子どもの頃の愉しい思い出って、人生の宝物なのかもしれませんね。 金銭的に豊かなだけが幸せじゃないよなぁ… 心が充実していることって大切だなぁ… って、感じた短篇たちでした。
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元々自己陶酔的な内容の上に、村上春樹の甘ったるい翻訳で、あまり好みでは無い。でも、読みやすくストーリーも良く出来ていた。
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