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シラノ・ド・ベルジュラック の商品レビュー

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25件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2020/12/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 前から気になっていた本。  初めてのフランス劇。シェイクスピアに慣れているので、最初の群衆劇に「一体どう始まるのか??」と不安になりながらも、言葉の選び方・翻訳の仕方はシェイクスピアに負けず劣らず。  若干のネタバレをしていたので、シラノの態度(あるいはツンデレにも見えるような?!)に悲しみを持ってしまった。報われないのにそばにいるって言わないけど素敵だな。  

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2020/12/13

舞台観劇後改めて戯曲読む。シラノがタイトルロールだが、クリスチャンの苦悩も実はしっかり描かれている。現代アレンジでも見てみたい名作。

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2019/01/17

舞台も映画も見た事があったけど、スクリプトを本で読んだのは初めて。まったく違う経験。 そして、文字だとより深く染み入る。素晴らしい。 1897年の作品なのに、その台詞の息吹はいまもなお瑞々しい。後の全ての舞台、映画脚本のモデルになっているのだろう。特に思い起こすのは寅さんで、映画...

舞台も映画も見た事があったけど、スクリプトを本で読んだのは初めて。まったく違う経験。 そして、文字だとより深く染み入る。素晴らしい。 1897年の作品なのに、その台詞の息吹はいまもなお瑞々しい。後の全ての舞台、映画脚本のモデルになっているのだろう。特に思い起こすのは寅さんで、映画の中の筋書きは完全にシラノだ。

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2018/02/20

即興で素晴らしい詩を詠み、音楽家として美しい歌を披露、熱血漢な剣客でもある知的で多才なシラノ・ド・ベルジュラック。しかし唯一特徴的な鼻が災いして恋には後ろ向きな男性でもある。シラノは従妹ロクサーヌに想いを寄せているが、ロクサーヌが容姿端麗なクリスチャンに心奪われていることを知り、...

即興で素晴らしい詩を詠み、音楽家として美しい歌を披露、熱血漢な剣客でもある知的で多才なシラノ・ド・ベルジュラック。しかし唯一特徴的な鼻が災いして恋には後ろ向きな男性でもある。シラノは従妹ロクサーヌに想いを寄せているが、ロクサーヌが容姿端麗なクリスチャンに心奪われていることを知り、ロクサーヌとクリスチャンの恋がうまくいくようとことん脇役に徹する――。 シラノというキャラクターに惹かれる理由は、日本の古き良き武士道のような気風を感じるせいかもしれません。表向きは豪気に振舞いながらも、心のなかでは不器用なほど素直でまっすぐな想いを抱えている。自分の心を偽り、男女の恋の成就に尽力する。彼女の喜ぶ顔が見たいから。彼女に幸せを掴んでほしいから。すべては愛するロクサーヌのために。 個人的に「かっこいい男」の代名詞と言えば映画『紅の豚』のポルコ(マルコ)がぶっちぎりの首位なのですが、シラノもまた、ポルコに迫るほどの良い男ぶりを発揮しています。よくよく考えると飛行機を乗り回しパイロットとして他を寄せ付けない腕を持ちながらも、親友への遠慮からジーナとの関係に踏み込めずにいるポルコと本作主人公のシラノは、どこからしら近い気質を感じるのは私だけでしょうか。 戯曲ならではの印象的なフレーズも多く飛び交います。冒頭は注の多さのとっつきにくさも感じましたが、次第に一つの舞台で、客席から出演陣の熱のこもった演技を追っているかのようにストーリーに没頭できました。 今回は光文社版を読みましたが、いつか岩波版も読んで訳の違いを楽しんでみたいです。

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2016/11/04

内容は現代の感覚に通じるモノが多く文句なしに面白い。訳文も十分に実演に耐えられるものだ。光文社の「新訳」の中でも成功例に入ると思う。ただ注が不必要なぐらいに饒舌で「これは~への複線」とネタばらしまでするのはどうか?という疑問だけが残る。

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2015/11/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

少し文体が独特なため 初めて戯曲を読む人には お勧めはできないかな、という感じです。 中身は面白いですよ。 たといシラノのように 腕が立ち、立派な人間にすら 弱さがあるのです。 それは「醜いほどの鼻」だったのです。 シラノは従妹のロクサーヌに恋心を 抱いていたのです。 ですがそのコンプレックスゆえに… それは、彼の言葉を借りた青年によって 見事成就はするものの その青年も死んでしまうのです。 なんと言うか、悲しいです。 少しの本当の勇気がシラノにあれば よかったのに…

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2014/05/12

シラノは詩人で軍人、敵をわんさか作ってしまうけど、心優しい剣士。 しかし、彼の鼻は大きく醜い。それを気にして、秘かな想い人・ロクサーヌにも想いを告げられずにいた。そこに、ロクサーヌに恋した美青年・クリスチャンが現れ、彼の恋が成就するよう尽くすのだが… 台本のような本で、読んでて...

シラノは詩人で軍人、敵をわんさか作ってしまうけど、心優しい剣士。 しかし、彼の鼻は大きく醜い。それを気にして、秘かな想い人・ロクサーヌにも想いを告げられずにいた。そこに、ロクサーヌに恋した美青年・クリスチャンが現れ、彼の恋が成就するよう尽くすのだが… 台本のような本で、読んでて楽しい。舞台を観ている感覚! 内容もかなり好き。シラノが決闘しながら、バラードを作るとこ、後は何と言っても最後のシーン‼︎ 空元気でロクサーヌを訪れるシラノ。そこで、最後の手紙を読む。 「そのお声は…」 「そのお声は!」 洒落てる。 1世紀前の人にも人気があった『シラノ』。今でも通じる面白さって、凄い。

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2014/04/10

注釈の多さにビックリ。(○○の伏線、って必要?) 最初は渡り台詞が読みにくかったけど、慣れたらサクサク読めた。 才能溢れるシラノ。唯一「大鼻」というコンプレックスのせいで好きな人に自分の気持ちを伝えられない。そんなシラノの恋が切ない。

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2013/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

恋を語るなら、美しい詩人のように。 物語のヒーローが美形だなんて、誰が決めたんだろう。顔は醜いけど、恋心を語るなら誰にも負けないシラノ。宝塚で見たときは、そりゃ全員美形なのでなんとも思わなかったけど、切ない。クリスチャンが途中で気付いてしまうことすら切ない。ロクサーヌが恋しているのは、愛しているのは、その愛のために戦場まで来てしまったのは、クリスチャンにじゃない、クリスチャンの名を借りたシラノの恋心に応えて、だから。ロクサーヌも気付く暇なかっただろうし、それもまた切ない。喜劇って、切ない。

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2013/08/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戯曲・脚本形式はあまり慣れなくて最初はとても読みづらかったのだけど、読み進める内に詩の形を取った言葉の応酬が小気味良く感じられる。 シラノはもちろんのことクリスチャンも高潔な魂の持ち主であることは疑いようがなく、彼らの三角関係は悲劇となるのだけれども、その最後は粋な男の生き様を示すもので胸がスカっとするのだった。 シラノがべらんめぇな江戸っ子口調であるのは訳の結果そうなったのだろうが、実に上手くハマっていたように感じた。

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