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危機の宰相 の商品レビュー

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40件のお客様レビュー

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2011/10/14

池田勇人、田村敏雄、下村治の3人を中心に所得倍増計画がどのようなプロセスによって実現に至ったのかを綴った本。日本復興のためには経済の成長が不可欠だと考えた池田勇人の慧眼とそれを陰から支えた田村敏雄の辛抱強さ、所得倍増計画の立案者だったエコノミストの下村治の鋭さにはただただ感動。

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2011/08/27

そう、高校の受験のときに感じた違和感が わかる本だった。 池田勇人の内閣時代に所得倍増計画という 経済面がキューにくるんだよね。 ここでの設備投資という背景での経済大国化の 実現はすばらしい。これがなければ今の日本は ないかもね。だって隣の韓国をみれば日本が 世...

そう、高校の受験のときに感じた違和感が わかる本だった。 池田勇人の内閣時代に所得倍増計画という 経済面がキューにくるんだよね。 ここでの設備投資という背景での経済大国化の 実現はすばらしい。これがなければ今の日本は ないかもね。だって隣の韓国をみれば日本が 世界第2位の経済力なのは、違和感というか 不思議だもん。 最後のブレーンである下村治が言ったらしい 高度成長からゼロ成長へとオイルショックで転換 していく話は示唆がある。 そことは別に今の日本は別の意味でのひずみを 産業構造の変換ととらえ政策転換、実行できる 政治家がいれば更なる経済規模の拡大と この本で言う「静かなる世界の中心」= 王道をすすめるはず。

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2011/08/15

1963年生まれの私にとって、「所得倍増」と言うキーワードは何となく懐かしいイメージしかありませんでした。このビジョンがどういう過程を経て命を吹き込まれ、70年代に突入したかが、丁寧に、そして説得力のある文章で書かれていて、とても読み応えのあるノンフィクションでした。やはり沢木耕...

1963年生まれの私にとって、「所得倍増」と言うキーワードは何となく懐かしいイメージしかありませんでした。このビジョンがどういう過程を経て命を吹き込まれ、70年代に突入したかが、丁寧に、そして説得力のある文章で書かれていて、とても読み応えのあるノンフィクションでした。やはり沢木耕太郎は凄い!

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2010/10/31

所得倍増の夢、3人の敗者が挑む。 ノンフィクション、その時歴史が動いたの素材としてそのまま使えそう。 城山三郎とはまた違うのだろう。 しかし、読ませる内容ではある。

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2010/06/07

沢木耕太郎らしい叙情的な作品。なんにせよ高度成長期には夢があったが結局それも欧米のキャッチアップという目標が明らかであったためだ。

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2010/03/13

若いころ、沢木耕太郎氏のファンだった。「一瞬の夏」「敗れざるもの」「深夜特急」等々、それこそ貪るように読んだ記憶がある。 しかし、年齢を重ねるに従って、沢木氏の持つ優しさが少し鼻につくような感じがするようになって、いつの間にか氏の作品から遠ざかってしまっていた。 本書は久しぶ...

若いころ、沢木耕太郎氏のファンだった。「一瞬の夏」「敗れざるもの」「深夜特急」等々、それこそ貪るように読んだ記憶がある。 しかし、年齢を重ねるに従って、沢木氏の持つ優しさが少し鼻につくような感じがするようになって、いつの間にか氏の作品から遠ざかってしまっていた。 本書は久しぶり(10年ぶりくらいか)に読んだ沢木氏の作品である。 久しぶりに手に取ってみた理由だが、本書の舞台は1960年頃という高度成長期の日本であり、以前からこの時代についてもう少し知りたいと思っていたからである。 本書はその高度成長期の真っ只中のド真ん中にいた、首相の池田勇人(はやと)と、有名なコピー『所得倍増計画』の中心人物、下村治。そしてその二人の仲立ちをした田村敏雄の三人を描いたノンフィクションである。 読んでいて意外だったのは、とにかく『熱い!』のである。登場する3人も書き手である沢木氏も。ただ、その熱さの表現の仕方がそれぞれ異なっており、そのコントラストがまた素晴らしい。 この3人、頂点にたどり着くまでに文字通り、死と向き合わねばならないような苦難を経ており、キャリアのなかでもいわゆる「負け組」と目されていたのである。 その非常な苦難を乗り越えて来た彼らの取ったものが、『所得倍増』という究極の楽観論。ここにある意味での凄みを感じたのは沢木氏だけではないと思う。 久しぶりに「志」という言葉(僕なんかもう殆ど忘却の彼方だ)を思い浮かばせてくれる作品だった。 前編通じて興味深いのだが、最後のある部分で、恥ずかしながら大泣きしてしまった。きっと、いつの間にか失ってしまった大切な「志」というものに触れることで、心動かされたのだと思う。 テーマは非常に地味だが、これを読んで興味を少しでも持って下さった方なら、是非読んでみていただきたい作品である。

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2018/10/14

端整で磨きぬかれた文体で、池田勇人をめぐる人々が日本経済の成長に賭けた熱意が描かれる。特に下村が印象的。

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2009/10/04

☆未読了 ・グッドルーザーとしての体験 ・理想を語る人間、論理を突き詰める人間、理想と論理をつなぐ人間 ・理想と論理を繋ぐ人間にはなれるかも ・政治家の役割とは。ブレーンの必要性と重要性 ・人を惹きつける言葉の威力。「月給2倍」ではなく「所得倍増」の必然

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2009/10/07

池田内閣が、現在の日本の政治構造を構築したのでしょう。本書を読む限り、池田首相の志は高かったと思う。その後に続いた政治家は果たしてどうだったか。同じタイミングで「深夜特急」を読みましたが、沢木耕太郎は、こんな本も著していたのですね。

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2009/10/04

1).目次 省略 2).筆者の主張 省略 3).個人的感想 ・池田勇人が所得倍増計画に基づき、日本が高度成長を成し遂げた経緯がノンフィクションとして書かれている。 ・池田のブレーンとして活躍した田村、下村はいずれも、大蔵省出身で、大蔵省では全く活躍出来ない不遇の時代...

1).目次 省略 2).筆者の主張 省略 3).個人的感想 ・池田勇人が所得倍増計画に基づき、日本が高度成長を成し遂げた経緯がノンフィクションとして書かれている。 ・池田のブレーンとして活躍した田村、下村はいずれも、大蔵省出身で、大蔵省では全く活躍出来ない不遇の時代を過ごしていた。 ・首相になった池田は、30前後の数年を大きな皮膚病で休んでいたが、大蔵省に復帰し、太平洋戦争の結果、大蔵省の上司が排除された玉突き的に次官や出世街道を歩んで総理になった。最後は喉頭癌で死んだが、30歳前後では人生どうなるかわからないことの証明であり、いろいろな人に目を向けて、人生頑張っていく必要があると感じた

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