小さい“つ"が消えた日 の商品レビュー
2011/07/01読了 この発想は面白い。文字の特徴を見事に捉えているのもいい 小さい「っ」の重要性が小さい子でもわかるね。 夜空を見て、沈黙は無益なんかじゃないと悟るシーンがあるんだけれど すごい切ない感じがする。実は、沈黙こそがとても大切なことなのに それには気付かずに沈...
2011/07/01読了 この発想は面白い。文字の特徴を見事に捉えているのもいい 小さい「っ」の重要性が小さい子でもわかるね。 夜空を見て、沈黙は無益なんかじゃないと悟るシーンがあるんだけれど すごい切ない感じがする。実は、沈黙こそがとても大切なことなのに それには気付かずに沈黙を無視してしまうんだよなあ 作中にいくつかの皮肉が出てくるけど、印象的なのはやっぱり 「言葉を使わなくてもいい「政治家」」なんとも無能っぷりが現れているってどうなのかしらね。あと、日本に住む外国人への対応も。日本人には優しさがないのかしら。 作者はドイツ人で、日本語を使ってこの作品を書いてくれたけれど、こうも皮肉が効くとなると、色々考えざるを得ない。 「っ」って実は結構大切、というか、文字は一つでもかけてしまうと、もう何が何やらとなってしまう。文字に限らず全てのものや人に意味があるのを、忘れてはいけないと思うんだ。 良作でした。大人向けの本だわね。
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よく考えられていて、納得いく面白さでした。外国人だからこそ気がつく視点(ひらがなの形や音の印象)も盛り込まれていたので、私たちが普段意識しないところまで描かれていて◎。
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日本語を勉強した外国人だからこそ感じる、日本語のイメージに日本人の自分が共感している。 あらすじを読めば、だいたいストーリーは分かるけど、「っ」の旅を思い描きながら読むのが楽しかった。 児童文学だけど、小学高学年くらいが一番いいんじゃないかなと思う。 ぜひ、自分の子供に...
日本語を勉強した外国人だからこそ感じる、日本語のイメージに日本人の自分が共感している。 あらすじを読めば、だいたいストーリーは分かるけど、「っ」の旅を思い描きながら読むのが楽しかった。 児童文学だけど、小学高学年くらいが一番いいんじゃないかなと思う。 ぜひ、自分の子供に読み聞かせたい一冊。
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図書館から借りました 絵本みたいなもの。 外国の人が日本で日本語を学び、書いた本。(だから、訳者がいない。 日本の風景が本のなかにいっぱいあり、テーマはそのものずばり「あいうえお」。 小さな「つ」は音がないので、ほかの「あいうえお~」バカにされ、家出してしまったことから「日本語」に大混乱が起きる。 絵が可愛い。 ページの端っこに、小さい「つ」が見え隠れてしているのです。本の端をめくって悪戯していたり。 小さい「つ」は旅に出て楽しんで、いろんなものをみつけて帰ってくる。 なんとも可愛らしい物語。 こういう文字の擬人化も、おもしろい。 小学生低学年ぐらいの子にプレゼントするのに、いい本ではないでしょうかね。
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この物語は、五十音村に住む文字たちが登場人物。 たとえば… “あ”さんは、威張りんぼうのおじさん。いつも「ひらがなでもローマ字でも、“あ”がいつも一番最初に来る。だから俺が一番偉いんだ!」 “か”さんは、優柔不断。「そうなのか?違うのか?」 “は”“ひ”“ふ”“へ”“ほ”さん達は、みんな笑うのが大好きな5人組。いつも「ははは」「ふふふ」と笑ってる。 “を”さんは、文字と文字の間に立って、いつも中立の立場にいる。お気に入りのセリフは「みんな仲良くしよう」 そして、この物語の主人公は、小さい“っ”。 ユーモアがあって観察力が鋭く、優しくてかわいい男の子。 でも、発音されない為、言葉を喋る事が出来ない。 そんなある日、五十音村に住む住人達が、「誰が一番偉いんだ」という話になり、みんなが「私が一番!」「俺が一番!」と言い張る中… 「誰が一番偉いかはわからないけど、一番偉くないのは小さい“っ”だ!だって、音がないし、そんなの文字じゃない」と言われる。 傷付いた小さい“っ”は、悲しい気持ちになりその場を去る。 そして、「僕は大切ではないので、消える事にします」と家を出る。 そこから小さい“っ”の冒険が始まる。 小さい“っ”は、旅をしながら色々な発見をする。 例えば、自分の他にも口のきけない存在があるということ。 自分の真上に輝く星や月や太陽、雲や虹は喋らない。 また、声は持っているケド言葉を持たない存在もある。 滝のゴウゴウという音や波が押したり引いたりする音、風は気分次第でヒューヒューとうなったりそよそよとささやいたり。 それらは、喋らないケド、それでもこの世界で必要な存在だという事は変わらない。 小さい“っ”が旅をしている最中、人間界では大変な事になっていた。 小さい“っ”が無い為、言葉がおかしくなってしまった。 「はっきりと断った」という言葉は「はきりとことわた」になる。 「訴えますか?」という言葉は「歌えますか?」に変わる。 人間は、言葉が変化し伝わらないので、イライラしたり、ケンカしたり、ついには喋らなくなる人まで出てきた。 そこで困った五十音村の文字たちは、小さい“っ”の必要性を感じ反省し、みんなで探しに行く。 温かく迎え入れられた小さい“っ”は、自分の存在価値を見付ける。 誰だって必要な存在で、必要無い人なんていないんだよ…というメッセージが作中に強く出ていると思った。 五十音村の文字たちが、小さい“っ”へ向けて出したメッセージが素晴らしい。 「沈黙と言う瞬間を作り出す君がいるから、音が聞こえる。影があるから光が見えるように。谷があるから山がある。黒があるから、白が見える。」 どんな存在にも、価値があり意味がある。 そうゆうメッセージが強く感じられる本。 児童文学なので、読みやすくさらっと読めた。 子どもたちにも薦めたい一冊。
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“っ”がいなくなちゃうのです。 テーマとしては真新しい内容はないけど わかりやすいので子どもにもおすすめ。
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何か一つの基準がその人の価値を決めることではない。 ちいさいっがいなくなったらという童話に似た話。価値を一方的に決めてはいけない。私の持つ価値はあなたの価値ではない。いなくなって大切なことに気づいて対処する話。高田社長おすすめの本。人との違いは個性だと思う。私も自分の考えで人を判...
何か一つの基準がその人の価値を決めることではない。 ちいさいっがいなくなったらという童話に似た話。価値を一方的に決めてはいけない。私の持つ価値はあなたの価値ではない。いなくなって大切なことに気づいて対処する話。高田社長おすすめの本。人との違いは個性だと思う。私も自分の考えで人を判断することは多い。色々な価値を認められたら人を羨んだり蔑んだり比較したりすることは減るんだろうとおもう。
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小さい”っ”がかわいい! 小さい”っ”の大切さだけじゃなくて、いろんなことが伝わります。 日本語の話なのに、外国人が書いたっていうのがすごいな。
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【夢ゼミ2010年07月オススメ本】 私たちが普段から声に出している五十音。その中でも、唯一音のないもの「小さいつ」、それがこの本の主人公です。 ある日突然、小さい「つ」がいなくなったら…。そんなもしもの話の中に「いらない人なんていない」「みんな一人ひとり大切な存在なんだ」とい...
【夢ゼミ2010年07月オススメ本】 私たちが普段から声に出している五十音。その中でも、唯一音のないもの「小さいつ」、それがこの本の主人公です。 ある日突然、小さい「つ」がいなくなったら…。そんなもしもの話の中に「いらない人なんていない」「みんな一人ひとり大切な存在なんだ」というメッセージが込められています。 よくテレビ番組でも、何気なく使っている日本語の知られざる意味や、その由来が紹介されたとき、温かい気持ちになったり、日本語の感性にうっとりすることもあります。ドイツ人である著者からみた、少し違った日本語のとらえ方にも注目です。
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【8/10】学図。(男の子)(爺)(印刷所)(おはなし)(ひらがな)(家出)(手紙)(個性)(ことば)。N高学年~(ドイツの作家・画家)。巻末に「五十音村のなかまたち」
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