『アリス・ミラー城』殺人事件 の商品レビュー
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えっ…こんな人いたっけ??ってしばらくポカンとしましたが自己紹介シーンにしっかりいました。しっかりいたのにその後全然出て来ないから…よく考えたら皆さんバタバタしてるからしてない人は犯人だよね。。 今回は殺人の動機がとてつもなく大きいです。孤島+雪に閉ざされた館というクローズドサークルの極みみたいな所で起こる「そして誰もいなくなった」的な連続殺人事件。酸性雨による環境汚染を中和するために人体を使います…って、えっ!?!?ちょっと何言ってるのか。。 アリス・ミラーって結局なんだったんだろう。あの盾とかじゃないよね。。
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うーんお見事! 幻想的な雰囲気、「物理の北山」とはこういうことか、と膝を打ちたくなる華麗な物理トリック、密室、殺人の驚愕の動機、そして叙述トリック。 叙述トリックに関しては、探偵たちが海上の証言を全く追及しないこと、アリスがほとんど登場しないことなどを不満点に挙げてる方もいたが、少なくとも前者に関しては海上はもはや狂人なので、探偵たちが相手にしないのもおかしくはないかと。 初日の晩餐のシーンは本当に巧い。 その他にもルディが人形と会話しているように錯覚させるなど、随所に見事な描写が見られる。 個人的には、『鏡の国のアリス』を模した城であることがトリックのための"必然"であるということがなんというかとても嬉しい。 ラストの、鏡文字を使い、鏡の中を覗き込むかのような犯人の明かし方も美しい。 物理トリックも、純粋なそれで驚いたのは久しぶりだった。 解説によると「ミステリが好きな方々により満足いただけるようにより意識して書きました」とのことだが、しっかり満足させられた。大満足。
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怖かった〜!ベッドの下に隠れてたら男が斧で鍵ぶっ壊して入って来るとか、人形が動くとか、鏡越しにアリスが見えるとか、覗き窓覗いたら殺人鬼の目が見えるとか…。何回も「こわ!」て声出た。ホラー小説かと思った。 舞台もトリックも複雑で超本格的なミステリー!犯人誰だろー!?とハラハラドキドキしながら読みましたよ。途中までは…。 犯人、そして動機については正直「へ??」だった。終盤の犯人の台詞ずっと「誰こいつ誰こいつ」って思いながら読んだ。笑 登場人物の人数を誤魔化す叙述トリック自体はいいとして、さすがに最初以外ずっといなかった人物がポッと出で犯人パターンは無いよ〜。というか海上がハッキリ「アリスが犯人」て言ってんじゃん。もう犯人探しするまでもなく犯人確定じゃん。密室やバラバラ死体のトリックの意味も、そもそも計画自体の動機も「何じゃそりゃ」だしツッコミ所が多すぎる。 ツッコミといえば窓端さんや観月への海上のツッコミがキレッキレで面白かった。観月のキャラも好き。山根さんは結局なんで人にくっつかないと喋れなかったの? 犯人はまだいいとして動機をもう少し納得させてほしかった。でもそれ以外のところは叙述トリックも見事に騙されたし面白かった。
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集められた探偵たち、クローズドサークル、不気味な造りの城、密室殺人、見立て殺人と、ミステリ要素の詰め合わせ。 積み上がっていく謎に、緊迫感のある攻防と謎以外でも読み進める手が止まらなくなる展開。 最後に『ん?』と2度読み返してしまうオチ。 非常に味わい深い小説でした。 この類の結...
集められた探偵たち、クローズドサークル、不気味な造りの城、密室殺人、見立て殺人と、ミステリ要素の詰め合わせ。 積み上がっていく謎に、緊迫感のある攻防と謎以外でも読み進める手が止まらなくなる展開。 最後に『ん?』と2度読み返してしまうオチ。 非常に味わい深い小説でした。 この類の結末の際に感じていた、 蓄積していた『違和感』が解放される感覚や、驚きなどがなく、 あまりに淡々と感じてしまった為、評価点が下がっている。 私個人の読解力、集中力の無さや、固定観念による思考の幅の狭域加減が影響しているだけなので、 あくまでも一個人の意見として見て頂ければ幸いです。 未読の方は是非、チャレンジして頂きたい小説。
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ネットのオススメを見て読んでみた ラストでトリックがわかった後、確認したくてKindleの単語検索機能を活用 便利だね、こんなとき
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叙述と知ってたので、最初から騙されずに読んでしまい… そうなると犯人あての楽しみはなく、サプライズはあまりなかった。 よくある手法とは思うが、隠し方にちょっと無理があったような。 本格らしい雰囲気自体はよかった。
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違う意味で驚かされました。読了後ネットで解説を読んでも、犯人に関してあまりしっくりこなかったです。次々と人が殺されていく中で、アリスだけ疑われなかったのはなぜだろう?もうちょっと犯人に関するヒントがあると良かったなーと。でも、作品の雰囲気はとても好きでした。
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んー・・叙述ものって読んでてなんともこう、違和感を感じてしまうんですよね。だからこういうのを読みなれてくると初見から「ん?なんか・・・変だな」みたいなそこはかとない違和感を文章に感じつつ最後の真相で「ああやっぱりなあ」と。たまに「これは見事!」みたいなのもあるんですが、今回はそれほどでも・・・ 叙述のための叙述という気がしてその部分が浮いてる印象。そもそもクローズドサークルで「生き残った人間の中に犯人が!」という思考で登場人物が何度も語っている中、犯人が全然疑われなかったのはどうして?殺害現場で姿を見られたことを語られていながら。そのあたり自分が読み逃してたのかな。 まあ正直なところ自分が叙述トリックというものに飽きてきているのかもしれません。
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登場人物それぞれに特徴があり覚えやすい。また、ストーリーも展開が早く先が気になり一気読みした。ただ、流石にこの結末は無いかなぁ…と。好き嫌い別れそう
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童話を絡めたクローズド・サークルという設定にはとても興味を惹かれ、緊迫感もありスリリングで楽しく読み進めた。途中までは。 犯人は最後まで分からず、叙述トリックには見事に騙されたけれど、あまりにも突っ込みどころが多く、スプラッタ的な残虐性の高い殺人描写は本当に苦痛だった。 私の場合、最初から◯人だと錯覚していたと言うよりは、最初のアリスの紹介(食卓に集まった際)でもう1人人間がいることは無意識のうちに認識していたものの、登場人物が多く一覧もないため、誰が誰だか理解していくうちにそれ以降描写のなかった1人を意識の外に追いやってしまった。 そのためアンフェアとまでは思わなかったものの、海上が「俺様が見たのはアリスだ!」と堂々と目撃証言をしているにもかかわらず全員スルーで、途中誰一人としてアリスを疑っていないことが不自然すぎる。 海上も犯人を見ていながら、あっさり皆殺し判決って意味分からん。まずはあなたが見たアリスを疑いなさいよ。 あの時いなかったのは堂戸と山根(+殺された2人)だけってことになっている=アリスはその場にいたはずなのに、何でスルー?読者どころか登場人物さえアリスの存在忘れてやいません?w 人数が次々と減っているのに、ろくに姿を表さないアリスが最後まで疑われない理由が謎すぎる。 ①初っ端から、孤島に探偵が集められたから殺人が起きるかも…って話し合っていることが謎。だったら行くなよ。 ②何も知らないはず(共犯者でもない)のルディが、『アリス・ミラー』を手に入れられるのは、最後まで生き残った人間のみ。という発言をするのが謎。全員死ぬことを分かっているみたいな都合の良いルールだな。 ③物理トリックに必要なものは必然性、と言っておきながら、無駄なトリック多くない?特に扉が増える云々は、やたら意味があることのように感じさせておきながら、何の必然性も感じなかったし、これだけ凝ったトリックをあちこちで行なっていれば一度くらい目撃されてもおかしくないでしょうに。アリスの見立てという一貫性もなく、時間と労力だけがかかり、目撃されるリスクが高く、探偵を釣るだけ惑わすためだけのトリックって…必然性あるの? ④あれだけアリス・ミラーにこだわり、アリス・ミラーを探し出す設定を組み込んでおきながら、アリス・ミラーは実在するか分かりませんっていうオチはあまりにひどくない? ⑤動機が色々とひどすぎる。個人的な恨みのある人間への復讐でもなく、単なるテロリストの思考。そんなに世界を救いたいなら、計画に賛同してくれている11人と自分自身を中和剤として江利ヵ島に捧げてくださいって感じ。 と、突っ込みたい点は非常に多いが、最も不快だったのは、やはり凄惨な描写が多いところ。こういった描写は本当に苦手なので、気分が悪くなったし、残酷さで雰囲気を出そうとする手法は嫌い。 申し訳ないけれど『そして誰もいなくなった』などとは質が違いすぎる。
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