その日のまえに の商品レビュー
生と死を意識することで、ありふれた日常がすばらしいものに見えてくる。湿っぽい気分になっちゃうのは否めないけど…心に留めておきたい、感覚を体験する。
Posted by
今となっては理由は忘れたが友人が「ぜひ読んでみて」と貸してくれた本。 私は「泣ける本」とか「泣ける映画」とかそういうくくり方が好きでないというか、そういう捕らえ方ってなんだか安っぽいじゃない!とか思っていたけれど、、。これ、泣けます。電車で読んでいたのでかなり我慢したけれど、涙な...
今となっては理由は忘れたが友人が「ぜひ読んでみて」と貸してくれた本。 私は「泣ける本」とか「泣ける映画」とかそういうくくり方が好きでないというか、そういう捕らえ方ってなんだか安っぽいじゃない!とか思っていたけれど、、。これ、泣けます。電車で読んでいたのでかなり我慢したけれど、涙なくして読めません。 涙腺を刺激する仕掛けが満載。そういう仕掛けというか、構成がちょっとなー、と思ったので評価は★4つですが、純粋に物語としてよいと思う。 悲しいけれど、人生の幸せとは何かということを考えさせられた。 最後の最後で、連作短編(中篇?)集だと気づいた。
Posted by
ヒア・カムズ・ザ・サンが個人的にはいちばん泣けました。 箱ティッシュひと箱を空にするくらい泣きました。
Posted by
短編集かと思って読んでいたら、最後の方になって、今までのお話が少しずつ絡んできて、なんかさすがだなーと思いました。 「死」をテーマにはしているけど、だから悲しいってだけでなく、家族や友人との関わりが興味深く、好きな一冊になりました。
Posted by
ガン告知をされた方々余命をどう生きるか… 愛に満ち溢れたストーリーは涙なしでは読めません。 ストーリーもさることながら、構成が面白く、最後にこうつながるのか!と感心しました。
Posted by
同じテーマの短編小説の詰め合わせ。 映画を観てないくせに、気になって読み、泣かずにはいられなかった。 そこにいるのは「人間」な気がする。 読んだ後に熱いものが残る一冊。 但し、電車の中で読んじゃいけない。泣くから。
Posted by
母が病気になって最終的に死んでしまう。 それを支える家族の姿を「その日のまえに」「その日」「その日のあとに」として描いている。 何度も涙した。 これほど涙した本は今までなかった。
Posted by
重松清の作品を読んだのはこれが初めてでした。 生と死という、ありふれたテーマで、 重松さんが「さぁ、泣いてください!」と言っているような そのまんまな小説。これはまんまと泣かされた私の皮肉です(笑) でも、最初から「死」ということが決まっていて始まる連続短編集で 最後に死んで...
重松清の作品を読んだのはこれが初めてでした。 生と死という、ありふれたテーマで、 重松さんが「さぁ、泣いてください!」と言っているような そのまんまな小説。これはまんまと泣かされた私の皮肉です(笑) でも、最初から「死」ということが決まっていて始まる連続短編集で 最後に死んで感動!とかじゃないのは、結構珍しいかなと思います。 とにかく、登場人物のセリフ、行動、 いちいち純粋で人間味があって、素直な気持ちになれる。 読んだ後に、大切な人に会いたくなります。
Posted by
泣ける小説にランキングしていたので、”号泣”を期待したけど、ちょいうるる。読後は、すごくすごくせつない気持ちになった。 「僕たちは「その日」に向かって生きてきたー。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだ...
泣ける小説にランキングしていたので、”号泣”を期待したけど、ちょいうるる。読後は、すごくすごくせつない気持ちになった。 「僕たちは「その日」に向かって生きてきたー。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか・・。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれの中にある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。
Posted by
読みながら何度涙を流してしまったかわかりません。 遠いようですぐそこにある「死」という存在を扱った作品。 それぞれが短編なのだけれども、 うまい具合に話が繋がっているところがまたよかった。 ただ、長く生き過ぎてしまったひとの涙は、ガンリュウの---おとなになるまで生きられなか...
読みながら何度涙を流してしまったかわかりません。 遠いようですぐそこにある「死」という存在を扱った作品。 それぞれが短編なのだけれども、 うまい具合に話が繋がっているところがまたよかった。 ただ、長く生き過ぎてしまったひとの涙は、ガンリュウの---おとなになるまで生きられなかったひとの流した涙と同じだと思った。神さまに気まぐれに選ばれてしまったひとたちの涙が、僕の胸に染みていく。言葉で説明しようとすると、すっと遠ざかる。黙っていれば、また波に漂う木切れのように戻ってくる。手を伸ばしても届かないし、決して岸辺には打ち上げられない。けれど、それは確かに、僕の胸に染みて、広がって、やがて消えていった。 (ひこうき雲より) おばあちゃんの部分になんとも弱くて…。 そして、「ヒア・カムズ・ザ・サン」が一番心に残ったような気がする。 母と息子の話。 でも、母ちゃんは「いる」---それだけで、いい。うまくいえないけれど、母ちゃんの役目は「いる」ことなんだと思う。「いる」と「いない」の差はとんでもなく大きいけど、「いる」をキープしてしまえば、そこから先のことはどうだっていい。 (ヒア・カムズ・ザ・サンより) この部分すごくうなずけてしまった。「いる」ということは大きい。 家族と遠く離れて暮らしているけれども、さびしくないのは、 彼らが「いる」ことがわかっているからだ。 そこに「いる」ことがわかっているから、私は安心して生きていける。 のちの話にまたトシくんと母ちゃんがでてくるのだけれども、 そこで頑張っているトシくんの姿が描かれていて、 またなんだか涙ぐんでしまった。がんばれ、そう心の中でささやいた。 そして、「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」の3部。 丁寧に描かれていて、もう感情移入せずにはいられなくて大変でした。 あのね、昔と同じものに再会したいわけじゃないんだな、って。逆に再会できないほうがいいっていうか、もう会えないんだっていうことを確かめたいっていうか……みんなが幸せにやってるよね、って言いたいんだよね、要するに。 (その日のまえに より) 和美のこの言葉がなんだかせつなくて。 のちに彼女が残したたったひとことの手紙。 その一言をつむぐためにいった勇気、そしてその一言に託されただろう願いとやさしさ。 それを思うと、またついつい号泣してしまいました。 とにかく心にぐっと染み込んでくる一冊でした。
Posted by