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チャイルド44(下) の商品レビュー

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192件のお客様レビュー

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姿が見えない殺人鬼を追う!!

スターリン体制下の旧ソ連、子供が次々殺されていく連続殺人事件を捜査することも許されない。主人公は独自に犯人を追うが・・・

aoi

2024/10/12

ソ連に実在した殺人鬼に着想を得て書かれている。主人公の命懸けの捜査に、終わりまで生きていられるかハラハラしながら読んだ。一番恐かったのは、描かれている鬱屈した社会だった。

Posted byブクログ

2023/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

犯罪が起きてることすら認められないこの国で命がけで捜査を進めるレオの行動にどんどん惹かれていく下巻でした。レオを強く支えてくれる妻。そして助けてくれる上司や囚人、村人たち。いつ殺されてもおかしくない世界で2人を信じて行動をする登場人物たちも素晴らしかったです。 そして後半につれて上巻とのストーリーが結び付いていく展開が面白く一気に読み進めてしまいました。 個人的には地下室でのシーンがとても好きです。

Posted byブクログ

2023/09/03

 国家保安官から地方の警官へと左遷されたレオ。 その田舎町でおきた殺人事件が、かつて自分が国家保安官時代に“事故“だと決めつけて調査しなかったモスクワでの少年殺人事件と類似していることに気づき、さらに広範囲で類似の子供殺しが起きていることを知り、命がけで調査に乗り出す。  類似の...

 国家保安官から地方の警官へと左遷されたレオ。 その田舎町でおきた殺人事件が、かつて自分が国家保安官時代に“事故“だと決めつけて調査しなかったモスクワでの少年殺人事件と類似していることに気づき、さらに広範囲で類似の子供殺しが起きていることを知り、命がけで調査に乗り出す。  類似の殺人事件もそれぞれの土地で、ろくに調べられないまま、今でいうLGBTなど国家から認められないものの仕業とされ、そういう人が自白を強要され、処刑されることで片付けられていた。 ソ連の体制の中で「殺人事件などあってはならない」とされていた中で、国家によって葬るように解決された事件を掘り起こして調べることは、バレたら間違いなく告発され処刑される。  しかし、元国家保安官だったレオは国家保安省の裏をついて、秘密裏に行動、妻と一緒に逃避行する様はハラハラドキドキ。アメリカ映画のよう。上巻では社会派ミステリーだと思っていたが、下巻になると「いくらなんでも」と思うくらい上手くいくアクションや命がけで奇跡のように味方になってくれるソ連の庶民たち、一番近くの裏切り者、死を目前にしたラブロマンス、主人公の秘密の生い立ちなどなどエンタメ性抜群。作者はドラマの脚本家として活躍されている方だそうだ。さすが。  犯人については、下巻の初めのほうでバラされていたのだが、上巻での伏線を覚えていなかった私は気づけなかった。でも、犯人を特定出来ても、そこからなんですよ。この小説のドラマ性は。 犯人を推測するミステリーとしての要素よりも「極限状態に置かれたときの人間の残酷性」や「極限状態の中で生まれる愛」、「束縛された社会で生まれる偏執性」など旧ソ連を舞台にした人間のドラマとして面白く読めた。

Posted byブクログ

2023/07/07

一気に最後まで行く それにしても、 本当なんだろうけど 一体これは・・・ あまりにもひどい 救いはあったけどね

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2023/05/31

本っ当に面白かった…なかなかこの本を超える面白さの本は現れないであろう…。上巻の冒頭が、まさかそういうことだったとはね…。 下巻は更に犠牲者も増え、更に絶対絶命で、ハラハラドキドキせずにはいられない。章ごとの引きも強すぎる。文章も上巻に引き続きかっこよすぎる、と、とにかく荒っぽい...

本っ当に面白かった…なかなかこの本を超える面白さの本は現れないであろう…。上巻の冒頭が、まさかそういうことだったとはね…。 下巻は更に犠牲者も増え、更に絶対絶命で、ハラハラドキドキせずにはいられない。章ごとの引きも強すぎる。文章も上巻に引き続きかっこよすぎる、と、とにかく荒っぽい賞賛の言葉しか出てきません(笑) 全体主義への理解も否が応でも深まり、良い読書でした。続編も絶対に読みたい。

Posted byブクログ

2023/02/18

時代はスターリン体制下のソ連。 主人公は国家保安省の捜査官。 国家の威厳、治安、体制を守るため忠実に働いてきたエリートがとある事件をきっかけに同僚の計略にはまり地方の民警組織に追放される。 その町で出会ったのは過去モスクワで彼が隠蔽に関わった少年殺人事件と類似した死体。 理想国...

時代はスターリン体制下のソ連。 主人公は国家保安省の捜査官。 国家の威厳、治安、体制を守るため忠実に働いてきたエリートがとある事件をきっかけに同僚の計略にはまり地方の民警組織に追放される。 その町で出会ったのは過去モスクワで彼が隠蔽に関わった少年殺人事件と類似した死体。 理想国家のソ連では連続幼児虐殺犯など居るはずが無いとの観点である体制は連続殺人の事実を認めない。 独自に捜査を始めるが、秘密裏に進めないと国家に反逆していると判断され自身は言うに及ばず家族の身も危険に・・・ 実際にあった事件をベースに作られた独自のストーリー。 ソ連の圧政、恐怖政治の描写はかなり迫力があった。 実際に暮らしていた人々の心情が本当にそうであったかは想像するしかないが・・・ ストーリーが核心に行くまでかなりのページ数があり少々疲れます。 核心に入ってからは少しはしょり過ぎの部分や緻密さに書ける展開もあり少々消化不良。 全体的には面白かったのですが、あと一息・・・と言う感じです。

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2023/01/23

ソ連時代の陰湿な雰囲気が全体を包んでいる。サスペンスとしてもハラハラする。冒頭とラストがそう繋がるとは思っていなかった。

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2023/01/14

旧ソ連時代から連綿と続く裏切りや密告や残虐性が、ロシア人に顕著な理由がわかる作品。家族や友人を平気で売ることで、より強く国家権力への忠誠の証明となり、容赦ない残虐性はかろうじて残っている良心や後ろめたさを麻痺させ誤魔化す。その結果、自分を安全圏へと導くが、代償もハンパない。 現在...

旧ソ連時代から連綿と続く裏切りや密告や残虐性が、ロシア人に顕著な理由がわかる作品。家族や友人を平気で売ることで、より強く国家権力への忠誠の証明となり、容赦ない残虐性はかろうじて残っている良心や後ろめたさを麻痺させ誤魔化す。その結果、自分を安全圏へと導くが、代償もハンパない。 現在進行形のウクライナ民間人への虐殺は、もはやロシア人の遺伝子として組み込まれていると理解しなければ説明出来ない。私にとっては、ストーリーよりも全体主義国家の怖さの根源を知る本となった。

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2022/10/09

最初は嫌な世界だなぁと眉間にしわを寄せながら、読むが、主人公が光落ち(闇落ちの反対語をこう言うようだ、しっくりこないけど)してからはスリルが上がり楽しく読めた。ソ連に対してのイメージも膨らむし、サスペンスモノ好きなひとにもおすすめの一冊。 私も強く黄色が好きなので、途中に出てき...

最初は嫌な世界だなぁと眉間にしわを寄せながら、読むが、主人公が光落ち(闇落ちの反対語をこう言うようだ、しっくりこないけど)してからはスリルが上がり楽しく読めた。ソ連に対してのイメージも膨らむし、サスペンスモノ好きなひとにもおすすめの一冊。 私も強く黄色が好きなので、途中に出てきた黄色が好きな発達障害者に親近感。 昔のソ連の恐ろしいイメージが一層膨らむ ・モスクワの学校で生徒がどれだけ党に献身できるかを競う様 ・隣人が告げ口し嘘でもプリズン

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