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天使のナイフ の商品レビュー

4.1

407件のお客様レビュー

  1. 5つ

    119

  2. 4つ

    180

  3. 3つ

    76

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2012/01/12

第51回江戸川乱歩賞受賞作。少年法に対する問題提起小説。 「14歳未満の少年は罪を犯しても罰しない」 「人間には可塑性があり、人生において過ちを犯しても買われる可能性がある」 復讐からは何も生まれない。憎しみの連鎖が続く、、、 果たして人は本当に変われるのか。 確かに人が過ちを犯...

第51回江戸川乱歩賞受賞作。少年法に対する問題提起小説。 「14歳未満の少年は罪を犯しても罰しない」 「人間には可塑性があり、人生において過ちを犯しても買われる可能性がある」 復讐からは何も生まれない。憎しみの連鎖が続く、、、 果たして人は本当に変われるのか。 確かに人が過ちを犯す大きな要因の一つは環境にあると思う。誰しもが過ちを犯す可能性はあるがその環境によって弱い人間は過ちへと走る。 私は過ちを犯しても人は変われると思う。それは多くの国においても同様の前提で考えられているが、米国の州によっては性犯罪については再犯の可能性が高いという統計から付近の住民への告知や監視がつけられる。 性善説を信じたい。

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2012/01/04

「少年犯罪」というテーマに添いながら、 物語自体も二転、三転するし、伏線も綺麗にはってあり、 秀逸な印象を受けました。

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2012/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

分かりやすい文章で、事件が起きるのも早く、読み始めてすぐに作品世界に引き込まれた。 主人公が独自に犯人を追った結果窮地に追い込まれていく過程については、主人公の浅慮が招いたという感があって共感できなかったが、おおむね主人公に共感しながら読むことができた。 伏線の張り方が秀逸で、意外性のある結論も強引さは感じられなかった。 ただ、みゆきの視点で語られている節については、他の部分が主人公の視点であることからすると、書き方を工夫する必要があったのではないかと思う。

Posted byブクログ

2012/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。犯人は十三歳の少年たち。少年法に守られ、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、主人公が疑われる。殺してやりたかったけど、自分は殺していない。 少年による凶悪犯罪とそれを守る少年法。被害者遺族の怒りの矛先は見当たらない。このところの犯罪が低年齢化しているのもあって、考えさせられる作品ではある。 ただね、ネタバレするかもしれないけどね、最後のところはいらない気がする。そこまでキレイにすべてを繋げなくてもいいような・・・。そんなことあったら娘ちゃんはまた心に傷だよね・・・。奥さんは結局・・・といった具合に続々と気になる点が出てきてしまった。まとまりすぎくらいまとまってます。

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2011/12/30

4年前に生まれて間もない娘の目の前で妻が殺害された。 そして犯人であった当時13歳の少年等の1人が殺された。 少年犯罪と被害者の悲痛な叫びを書き上げた悲しい物語。 暗かった・・・。 でも物語の仕掛けや構成に全くストレスを感じませんでした。 最近エンタメ向けの作品が多い中、純粋な...

4年前に生まれて間もない娘の目の前で妻が殺害された。 そして犯人であった当時13歳の少年等の1人が殺された。 少年犯罪と被害者の悲痛な叫びを書き上げた悲しい物語。 暗かった・・・。 でも物語の仕掛けや構成に全くストレスを感じませんでした。 最近エンタメ向けの作品が多い中、純粋な小説として楽しめました。 非常に扱いが難しいといわれる少年犯罪。 警察よりも報道記者等からの情報が速いことには驚きました。 また加害者や被害者、またそれらの家族の葛藤。 テレビニュースに対して語る自分の姿が恥ずかしくなりました。 第51回江戸川乱歩賞受賞作は伊達じゃない! 少し読み応えのある作品に興味のある方オススメの作品です。

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2011/12/25

すごい面白かった。少年犯罪について考えさせられるだけではなく、ストーリーとしてもどんどん先を読みたくなるような展開で、色々な伏線が絡まって解けていく過程が何ともスリリングであり悲しくもあった。最近読んだ中でも抜群のセンスをもった著者に興味をもちました。他の作品も読んでみよう! 犯...

すごい面白かった。少年犯罪について考えさせられるだけではなく、ストーリーとしてもどんどん先を読みたくなるような展開で、色々な伏線が絡まって解けていく過程が何ともスリリングであり悲しくもあった。最近読んだ中でも抜群のセンスをもった著者に興味をもちました。他の作品も読んでみよう! 犯罪被害者については改めて、何か本当に救いの方法がないものかと考えさせられます。法律の面でもモチロン整備してほしいし、福祉的な面でも何か出来ないのだろうかと思います。

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2011/12/19

娘の目の前で妻は殺されたが、犯人は十三歳の少年だったため罪に問われることはなかった。裁かれなかった真実と向き合う一冊。 少年法の長所短所を洗い出す一冊。少年の可塑性について言及されています。 ミステリーというよりもそちらの側面が際立ち、考えさせられる本でした。

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2011/12/17

4年前に妻を殺された主人公。犯人が13歳の少年達だったため罪に問われず行き場のない憎しみを抱く日々。ある日犯人のうち1人が殺され、疑われる主人公だったが…という複雑すぎる人間模様作品。

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2011/12/11

すごかった。文句なくいい作品だった。 少年犯罪の加害者擁護と被害者遺族の思い、という重いテーマに切り込んだ作品で、僕がいままで読んだ乱歩賞作品(数は少ないけれど)の中ではトップだと思う。 少年犯罪の実態を調べに調べ、理解し、自分の考えを確立した人にしか書けない小説だった。 その...

すごかった。文句なくいい作品だった。 少年犯罪の加害者擁護と被害者遺族の思い、という重いテーマに切り込んだ作品で、僕がいままで読んだ乱歩賞作品(数は少ないけれど)の中ではトップだと思う。 少年犯罪の実態を調べに調べ、理解し、自分の考えを確立した人にしか書けない小説だった。 そのためか、少年法に関する情報を小説に盛り込むことに、無理も無駄もまったく感じられない。 妻を殺した少年たちは更生できたのか、そもそも更生とはなにか、謎を追うごとに揺れ動く主人公の心も丁寧に描かれていた。 謎を解き明かす楽しみも味わえて、読後は少年法について少し詳しくなったように感じられる。 これぞ江戸川乱歩賞!

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2011/12/11

少年法と被害者遺族、重いテーマではあるけど、作者の書き方が巧くて一気に読んでしまった。勉強になりました。

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