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獣の戯れ の商品レビュー

3.6

39件のお客様レビュー

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タイトルよりもむしろ…

タイトルよりもむしろ心理描写とかわった人間関係を楽しむ小説と思います。

文庫OFF

夫と妻と妻の愛人の三…

夫と妻と妻の愛人の三角関係です。三島ならではのドロドロな設定です。しかも「私たち三人は本当に仲良しだった」らしい。私には全く理解できない世界でした。

文庫OFF

2026/02/05

幸二、逸平、優子の互いに向ける歪んだ愛が見て取れたように感じた、、、いや、厳密に言えば逸平の真意は終始掴めなかった。 罪を犯す前 逸平を失いたくないが故に女遊びに対し何も言わない、けれど寂しい心を埋めようと必死な優子。(逸平への愛はたまた執着) 自分の辛い気持ちに蓋をして耐え忍...

幸二、逸平、優子の互いに向ける歪んだ愛が見て取れたように感じた、、、いや、厳密に言えば逸平の真意は終始掴めなかった。 罪を犯す前 逸平を失いたくないが故に女遊びに対し何も言わない、けれど寂しい心を埋めようと必死な優子。(逸平への愛はたまた執着) 自分の辛い気持ちに蓋をして耐え忍ぶ優子を変えたいと行動する幸二。(優子への愛) 「妻を妬かせたい」と言った逸平の言葉が本心であったのか、はたまた戯れだったのか。ここがわからない。逸平は心から、優子と同じだけ、優子を愛していたか? 出所後 愛する逸平を手中に収めた優子は幸せだったのでは?と思っていたが、本当はずっと「逸平に執着する自分、逸平を愛している自分」から解放されたかったのかな。戯れに幸二にちょっかいをかけたのは逸平の気を引くためか?これも逸平がいるから発生した行動。そう言った意味で彼女の奔放に見える行動も常に逸平の手綱に繋がれていたのかな。逸平が「死にたい」と望んだ時、愛するひとの望みを叶え、自分は離れられない逸平の手綱から解放される、一石二鳥の選択だったのかな。 幸二の「優子を愛している」気持ちや行動は全て逸平の存在によって憚られているので、それはとてもわかりやすい。愛する人が死を望むから死なせてあげましょう!って優子が言ってくれたら、幸二を阻むものはもう何もないもんな。 逸平はなぜ死にたかったのか。もともと自由が好きな人だったらそりゃそうかーとは思う。優子の手中に収まって、優子なしでは生きていけない毎日を送ることは逸平の性格上望む形ではない気がする。だから死にたかったのかな。

Posted byブクログ

2025/06/25

抑制された心理劇 異常に感じる寛容さは、感情の欠如 新潮文庫の紹介に“傑作ミステリー”とありますが それは違うかなと思うのです。 新解説は、ありません。 昭和41年の田中美代子さんの解説のみです。 そちらに「この小説はおせっかいな解説屋などが、ストーリーの要約や、もっともらしい...

抑制された心理劇 異常に感じる寛容さは、感情の欠如 新潮文庫の紹介に“傑作ミステリー”とありますが それは違うかなと思うのです。 新解説は、ありません。 昭和41年の田中美代子さんの解説のみです。 そちらに「この小説はおせっかいな解説屋などが、ストーリーの要約や、もっともらしい思想の説明でお茶を濁すことができないように仕組まれている。これは、いわば解説を峻拒するために作られたような小説であろう」とされる。 大雑把に要約すれば、「解説不可」。 プロがわからないなら仕方ないじゃない。 ストーリー自体は、読み取れます。 資産ある夫婦、夫は支配的、若く美しい妻 そこへ若い精力的な男性が加わる 若い男は、夫をスパナで殴り刑務所へ。 出所時、女は迎えに行き、そこから3人の共同生活が始まる。 そのあたりまでは、微妙な均衡を保つ関係なのだけど、そこから急展開してしまう。 どこが戯れなのかは読み取れずー さて次いきます

Posted byブクログ

2023/06/14

少し昔な情景や心情のレトロでお洒落な描写がとても良かった。哲学的な日本語の使い方が現代には無い雰囲気を醸し出しててよかった。

Posted byブクログ

2022/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく不思議な、なんともいえない読了感に包まれて、一夜明けました小説でした…笑 三島作品の中では、私的には結構異色の方で、なんとも形容しがたい。『獣の戯れ』というタイトルと、本の裏表紙にあるあらすじからとは、およそ想像できない不思議な浮遊感を持つ一作だった。うーん、ん?という気持ちで田中美代子大先生の(先生の解説はいつも安心感があって、澁澤龍彦などとも並んで好きな三島解説である)解説を読んで、そうそうそうそうとなった。こんなに解説に「君は一人じゃない」と励まされたことはないかもしれない笑。この解説を無名で29歳の女性に任せた三島由紀夫も、その期待に応えて書き上げた田中美代子も、本当に尊敬してしまう… まずはその解説から。私の読了感すべて綺麗に言語化されているのだもんな。。 「音楽や絵画を解説しても何物も伝えたことにならないと同様に、小説の世界をいかに解説しようとしても、それは無駄な骨折りである。…作品の梗概・背景・思想…それらが一体何を伝えたことになるだろうか。文学は文体(フォルム)によってしか伝達され得ない、というのが『獣の戯れ』の作者の頑固な信念なのであって、作品はあらゆる夾雑物の介入を許さない。作品自体が唯一の解答である。読者はよろしく文体の魅力を味われるがよい。はじめから、何故こんな邪慳なものいいをしなければならないか、というと、何よりもこの小説自体がそれを主張してやまないからである…」 三島由紀夫、こんな小説の解説指名するなんて無茶ぶりじゃん!という気持ちも、見えてくる笑 三島由紀夫作品は特にこの感想が引用になってしまうのはこういうことなのだよ…という気持ちもある。 さてそんなフォルムの世界からいくつか。 …スパナはただそこに落ちていたのではなく、この世界への突然の物象の顕現だった。…何か云いようのない物質が仮りにスパナに化けていたのにちがいない。本来決してここにあるべきでなかった物質、この世の秩序の外にあって時折その秩序を根柢からくつがえすために突然顕現する物質、純粋なうちにも純粋な物質、…そういうものがきっとスパナに化けていたのだ。われわれはふだん意志とは無形のものだと考えている。…しかしわれわれの意志ではなくて、「何か」の意志と呼ぶべきものがあるとすれば、それが物象として現れてもふしぎはないのだ。(p.47) これは典型的な悲劇の要素がある そして解説にある、 「…作者は一つの解決策を提示しているのだ。私たちは、根源の生命の秘密ーー死の願望ーーによって、つまり沈黙によって、連帯を回復し得るだろう、と。作者は、そしてこの理解のための言葉を失った人間たちを、清潔な比喩で「獣」と呼ぶのである…」 を読んだ時、<死によって結ばれた愛の共同体>の姿がよく見えるようになった。『金閣寺』も連想しつつ、鏡花の作品をいくつか思い出した。 晩夏の寂しい晴れた日に、また読み直したいと思う。

Posted byブクログ

2021/05/25

三島作品は好きでよく読むのだが、この作品は「文学」性が強く、なかなか理解するのに難儀した。まず設定からいって特異で、よくある男女関係、三角関係を描いた作品なのだが、うち1人が障碍犯、1人がその被害者と聞けばどうであろうか。これだけでも一筋縄ではゆかない作品であることがよくわかるは...

三島作品は好きでよく読むのだが、この作品は「文学」性が強く、なかなか理解するのに難儀した。まず設定からいって特異で、よくある男女関係、三角関係を描いた作品なのだが、うち1人が障碍犯、1人がその被害者と聞けばどうであろうか。これだけでも一筋縄ではゆかない作品であることがよくわかるはず。ただ、「解説」で田中美代子が述べているように、本作は小難しい理窟など考えずに、ただありのまま読むのが正解なのかもしれない。本作が描き出す世界は何かのメタファーであり、何かのメタファーではないのだ。

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2021/05/20

考えないといけないところがたくさんありすぎて、もうわけがわからなかった。 離れなくても離れられない奇妙な三人。こんな不思議なものをなんの違和感なく読ませるなんて。

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2021/03/22

面白かった~~~~~!! きみちゃん可哀想だった。 「彼女はあの汚辱の記憶を、相手にはそれと知らせずに、多くの男と頒とうとしたのだろう」 っていうのがなんか、きっと、わかんないけど、 自分がされたことを誰かに話してしまったら、 同情されたり、憤慨されたり、好奇の目で見られたりし...

面白かった~~~~~!! きみちゃん可哀想だった。 「彼女はあの汚辱の記憶を、相手にはそれと知らせずに、多くの男と頒とうとしたのだろう」 っていうのがなんか、きっと、わかんないけど、 自分がされたことを誰かに話してしまったら、 同情されたり、憤慨されたり、好奇の目で見られたりしちゃうから、 何も言わずに、少しずつそうやって自分の毒を人に託して、 たったひとりで自分を癒そうとしてたのかなって思った。 夏の伊豆半島綺麗だった。

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2019/12/05

他の作品よりも心理的に複雑であった為に、バスの中で細切れに読んでしまい集中出来ませんでしたが、読み進めました。印象に残ったのは幸二が逸平に迫るシーンです。 蜘蛛のように糸を巡らし、獲物を絡めとろうとするのではなく自分が空虚である事を紡ぎ出さない。。ここが魅力的な主張だと思いました...

他の作品よりも心理的に複雑であった為に、バスの中で細切れに読んでしまい集中出来ませんでしたが、読み進めました。印象に残ったのは幸二が逸平に迫るシーンです。 蜘蛛のように糸を巡らし、獲物を絡めとろうとするのではなく自分が空虚である事を紡ぎ出さない。。ここが魅力的な主張だと思いました。逸平の性格、キャラクターを幸二が語ろうとしています。それが真実であるか否かは重要視せずに幸二と優子がどうして悲劇的な顛末に吸い上げられたのか、筆者の筆力で自由に表現されているのです。逸平の存在自体が無くなる事でしか優子と結ばれないと思った幸二の心理を文章によって読者を説得させていると思いました。ただ、壮大な物語とは捉え難く、悲劇にしろ何にせよ読者の心を吸いこむという点では構成力が足りなかった様な気がします。思い返す時にあらゆるシーンが頭の中に一気に浮かんでしまうという形です。

Posted byブクログ