初恋 の商品レビュー
淡々と事件の事を書いていく前半部、 一体どこが初恋なのかと思っていたら後半部で畳み込むようにみすずの心情や前半部の付箋が解かれていく、 こういう時代に生まれたかったと思いつつ私はきっと悪にもなれず学生運動もヒッピーにも成れずに過ごすんだろうな、と思ってみたり。しかし、それも青春な...
淡々と事件の事を書いていく前半部、 一体どこが初恋なのかと思っていたら後半部で畳み込むようにみすずの心情や前半部の付箋が解かれていく、 こういう時代に生まれたかったと思いつつ私はきっと悪にもなれず学生運動もヒッピーにも成れずに過ごすんだろうな、と思ってみたり。しかし、それも青春なんだろうな、 この本はぜひとも一気に読んで欲しい、時間をかけて読んでしまうとなんか冷めてしまうような気がする。
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府中三億円事件が起こった当時はまだ生まれてもいなかったけど、府中に住んでいるので、ちょっと気になる事件した。 小説自体は、不思議な感じを受けました。でも、なんか、良かったな。
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何回も読んでしまう。恋愛ものは好きじゃないけどこれは大好き。 何回読んでも涙がでてきて、もう本当にやりきれない。
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映画を見て、このお話の魅力にはまって小説も読みました。 実際の3億円事件の真相はいまだに解決されてないけれど、この小説のようにふたりの物語があるとしたらすごく切ないなぁと感じました。 自分が大切に思ってる人に何も伝えられなくなるのは本当につらいことだと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「心の傷に時効はない」 2人の恋は、あまりにも儚くて、美しくて、切なかった。 この話は実話なのかもしれないしそうでないのかもしれない。岸を待ち続けているみすずが今もどこかに存在していることを思うと、実話であってほしくないと思う。切なすぎるから。だけど、心の奥底ではみすずたちが確かにこの時代に生きていたと信じていたい自分もいる。。 読むたび寂寥感に苛まれるも、この美しく繊細な文章に出会えたことがとても嬉しい。
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正直映画より、おもしろいかなあと。 でも私は映画を先に観たので、本を読んでるときの頭に浮かぶ想像図は宮崎あおいちゃんでした。映画は映画で好きです。雰囲気も素敵 ところどころに書かれている短歌が私は好き。 うまく感想言えないなー
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11.6読了。1968年に実際に起きた三億円強奪事件のお話。 フィクションなのかノンフィクションなのか...。 映画で主人公を演じた宮崎あおいちゃんが、著者と話をして 事件の犯人であることを確信したとインタビューで答えたように 真実なような気もするし本当にそうだったらいいなと思い...
11.6読了。1968年に実際に起きた三億円強奪事件のお話。 フィクションなのかノンフィクションなのか...。 映画で主人公を演じた宮崎あおいちゃんが、著者と話をして 事件の犯人であることを確信したとインタビューで答えたように 真実なような気もするし本当にそうだったらいいなと思います。
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三億円事件には少女の命懸けの想いが刻み込まれていた- 作者、中原みすずが自分が三億円事件の実行犯である、と告白する自伝的小説。 事実かどうかはさておき、三億円事件の用意周到で、鮮やかな手口は見事。 なぜこの物語の題名が「初恋」なのか。 読み終わって、分かった。 こ...
三億円事件には少女の命懸けの想いが刻み込まれていた- 作者、中原みすずが自分が三億円事件の実行犯である、と告白する自伝的小説。 事実かどうかはさておき、三億円事件の用意周到で、鮮やかな手口は見事。 なぜこの物語の題名が「初恋」なのか。 読み終わって、分かった。 これは「初恋」という言葉から想像するような、淡くはかない物語ではない。 全体を包む重く暗い雰囲気。 1960年代、混沌とした時代の中で、出会った学生たちが仲間と過ごした短く熱い日々。 そして、初めての、きっと最初で最後の恋。 いつの間にか岸に心惹かれるみすず。 誰も信じられない、愛せなかった主人公が、いつしか恋をする。 最後は熱い涙が流れた。 もう一度読みたいと思った。 繊細な文章が好きです。 映像化されたら見たいと初めて思った作品。
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いまから三十年を超える以前のこと。正確には一九六八年十二月十日。東京の府中というところで現金輸送車が襲われ、三億円が何者かによって強奪された。人ひとり傷つけずに、わずか数分で。犯人はついに捕まらず。 刑事事件として七年、民事事件として二十年の時効が成立したところで、「府中三億...
いまから三十年を超える以前のこと。正確には一九六八年十二月十日。東京の府中というところで現金輸送車が襲われ、三億円が何者かによって強奪された。人ひとり傷つけずに、わずか数分で。犯人はついに捕まらず。 刑事事件として七年、民事事件として二十年の時効が成立したところで、「府中三億円強奪事件」として世間を騒がせたすべては終わった、と私は思っていた。 そのはずなのに「犯人探し」は相も変わらず続いた。私が過去の泡沫として忘れようとしているのに……。 事件は私にとっては遠い日の出来事であり、言ってみれば人生の通過点でしかなかった。しかし、私の中から取り返しのつかないものを失った感覚が、悲しみとともにいつまでも消えないのは、心の傷に決して時効がないからなのだろう。 私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。だと思う、というのは、私にもその意思があったかどうか定かではないからだ。ただ、どう言ったらいいのか……、時間を戻すことが不可能ならば、せめてこの物語を書くことで、私は私から解放されたいのかもしれない。 かんたんにまえがき、より。 未解決ゆえの、「犯人探し」から被害を受けた方が大勢いるかと思うと…胸が痛みます。 犯罪を肯定するわけではありませんが、小説として素直に楽しめました。
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大好きな人に逢いたくなります。 私は三億円事件を知りませんが、この話を実話だと思っています。 作者は、初恋の”貴方”に逢えることを願い、この本を執筆したのでは、と私なりに解釈しています。 宮崎あおいさんの主演で映画になっています。 元ちとせさんの「青のレクイエム」がとても物悲し...
大好きな人に逢いたくなります。 私は三億円事件を知りませんが、この話を実話だと思っています。 作者は、初恋の”貴方”に逢えることを願い、この本を執筆したのでは、と私なりに解釈しています。 宮崎あおいさんの主演で映画になっています。 元ちとせさんの「青のレクイエム」がとても物悲しいです。 映画そのものは観たことがありませんが、作品そのものには何度も何度も泣きました。
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