初恋 の商品レビュー
バリに向かう飛行機の中で。 映画化されたときに気になっていた作品。 なんだかあっさり読み終わってしまった。 なんだろう、期待しすぎてたのかな。 もう一度読みたい作品。 (08/08/08)
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お盆を前にして父母の顔を見るだけのために福岡へ日帰りで往復。まずは行きの新幹線の中でこの本を。 帯に曰く「日本を揺るがした三億円事件には、少女の命がけの恋が刻まれていた。」 1968年12月10日、私はまだ小学生で、当時のことを詳しく覚えている術もなく、事件については世に出回った...
お盆を前にして父母の顔を見るだけのために福岡へ日帰りで往復。まずは行きの新幹線の中でこの本を。 帯に曰く「日本を揺るがした三億円事件には、少女の命がけの恋が刻まれていた。」 1968年12月10日、私はまだ小学生で、当時のことを詳しく覚えている術もなく、事件については世に出回った犯人と思しき人物のモンタージュ写真と7年後迫り来る時効に合わせて放映されたTVドラマ『悪魔のようなあいつ』が朧の記憶に残っているぐらいだけど、確かにあの時代の空気の中で権力に抗い生きることと命がけで恋することは同じようなベクトルの括りで語られてもおかしくはなく、だから、この薄い本の中でどのように事件の顛末とその背後にあった恋愛とが紡ぎだされるのかを期待させる惹句。 ところがこうした思いを持って読むと、この本、なんだか肩透かし。作者自らがその実行犯として事件への最初の関わりから経過を詳しく書き綴っていく中で、当時の孤独な心境や仲間と過ごした時間が描かれていくのだけれど、淡々と描かれる事件当日の出来事もその後の金の処理も仲間たちの行く末もなんだか陳腐で、別段あの時代でも3億円事件でなくてもよいような。事実なんだからしゃあない、てことじゃつまんないよね。
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