民間防衛 の商品レビュー
#86奈良県立図書情報館ビブリオバトル「真」で紹介された本です。 2018.1.20 https://m.facebook.com/events/312799515791278?view=permalink&id=317879898616573
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第6回ビブリオバトル全国大会inいこまオンライン予選会5で発表された本です。チャンプ本。 https://www.youtube.com/watch?v=PjL5bMDn_DE 2021.2.27
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敗北主義の結論は、時代遅れの軍事防衛は放棄しようということである。それは猫なで声で最も崇高な感情に訴える。諸民族の協力、世界平和への献身、愛のある秩序、相互扶助、戦争・破壊・殺戮の恐怖...。これらの宣伝は、最も尊ぶべき心の動きを利用して、最も陰険な意図のために役立たせる。p.2...
敗北主義の結論は、時代遅れの軍事防衛は放棄しようということである。それは猫なで声で最も崇高な感情に訴える。諸民族の協力、世界平和への献身、愛のある秩序、相互扶助、戦争・破壊・殺戮の恐怖...。これらの宣伝は、最も尊ぶべき心の動きを利用して、最も陰険な意図のために役立たせる。p.232 侵略者は心理的な宣伝を通じて、われわれ国民の団結や抵抗意志をくじこうとする。素朴な人道主義に身を任せることは容易である。しかし偽の寛容に身を誤ると、悲劇的な結末を招く。敵の真の意図を見抜かねばならない。p.145 国民をその国に強くつなぎとめるのは、人道的な法律や制度である。p.23常識あるスイス国民はわが国の諸制度が人間を尊重していることを認めるだろう。貧しい人・身体障がい者・老人は国家の援助を受け、公の義務は公平に分担され、すべての人々は一般教育を受けられる。このように基本的権利がよく保障されている国は少ない。故に、わが祖国は、わが国民が、肉体的にも、知的にも、道徳的にも、充分に愛情を注ぎ、奉仕する価値がある。p.14 国民各自は思想・言語・精神的伝統について自由である。同時に、連邦制は国民各自の幸福のために共同体の団結を求める。共同体の自由があってはじめて、各個人の自由がある。p.15 国民に対して責任をもつ政府当局は、危急を告げる脅威がないときでも、最悪の事態を予測し、準備する義務を負っている。しかし、背後の国民の士気がぐらついていては軍は頑張ることができない。軍と民間が力を合わせることで、侵略者の意図をくじき、われわれの自由と独立を守ることができる。p.5 歴史を学ぶとき、楽観主義には警戒的にならざるをえない。健全な現実主義によって、最悪の事態を予測しておく。平時において充分な用意を怠るならば、不意な動乱に対して、反撃する力を持たない。p.6 常に祖国を建設する必要がある。未来は現在においてつくられる。進むことは人生の条件そのものである。p.23 スイス政府『民間防衛』
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スイス政府が、全自国民に配布している民間防衛の翻訳本です。 スイスはアルプス山系の中心部に重なり、モンテローザ、マッターホルンなど4000メートル級の高山が連なり、国土の大部分が山地の国です。1648年のウェストファリア条約で神聖ローマ帝国から正式に独立。1815年ウィーン会議で...
スイス政府が、全自国民に配布している民間防衛の翻訳本です。 スイスはアルプス山系の中心部に重なり、モンテローザ、マッターホルンなど4000メートル級の高山が連なり、国土の大部分が山地の国です。1648年のウェストファリア条約で神聖ローマ帝国から正式に独立。1815年ウィーン会議で永世中立が認められ、1874年憲法により現在のスイス連邦となります。ドイツ、フランス、イタリア、オーストリアに囲まれた人口は874万人の国で、公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語。現在も国民皆兵制度を基礎に武装中立を守っています。 そのスイス政府が国民全員に本書を配布しています。本書には、まず平和について深く考え、国とは何か、守るべきものとは何かについて問いかけます。そして、最悪の事態についても、明記しています。核兵器が使われた場合の影響や対処法、生物化学兵器が使われた場合の影響や対処法、占領された時のレジスタンスとしての活動についてなどにも言及しています。いざという時の備えをわかりやすく、まとめてあります。 我が国との対比をせずにはいられなくなりました。確かにスイスが置かれた地理的、政治的、歴史的な関係が、尋常ならざる危機感を多くの国民と共有しているのでしょうが、我が国も対岸の火では無い現実があります。 平和は、スローガンだけでは守れないし、憲法を変えること・変えないことでどうにかなるものでも無い現実的な側面も考えて備えておくべきなのかもしれません。 有事の際の2週間分の備蓄についてや、輸入に頼っている物資についても考えておくべきで、供給が止まった時に困らないよう2ヶ月分の生活必需品を蓄えておくことも本書では言及されています。我が国の場合についても、自ら調べて想像力を働かせて備えておきたいものです。
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ウクライナの市街戦の惨劇をみて、渦中にいたらどうなるのかと思い、手にとりました 期待のできない甘い楽観的な援助・支援に対して、現実についてどう自分たちで対応をするかを、冷徹な方法論が本書を貫いています。 救護班の割合、消耗率、生存率など、確率・割合をもって生き残るための可能性...
ウクライナの市街戦の惨劇をみて、渦中にいたらどうなるのかと思い、手にとりました 期待のできない甘い楽観的な援助・支援に対して、現実についてどう自分たちで対応をするかを、冷徹な方法論が本書を貫いています。 救護班の割合、消耗率、生存率など、確率・割合をもって生き残るための可能性を指示しています。 戦争に勝利するということは、そのための様々な要因それぞれの確率を、いかに高めるかとのことです。 スイス全地域が、奇襲によって、国境突破、ミサイル攻撃され、全土が焼失している状況を想定しての、民間人が生き残るための実践マニュアルとなっていて、その内容は鬼気せまるものがあります。 軍と対をなす国内組織は、連邦警察であり、平時の備え、戦争の予兆、戦闘下、敵に制圧された状況、レジスタンスから解放までが描かれています。 核シェルター(防空壕)、民間防衛組織(自警団、町内会)など戦前日本にもあったものが、スイスでも民間防衛の基礎となっています。 食料、予備品、避難所、救護、被災、反プロパガンダ、レジスタンス、情報連携などが描かれています。 また、平時は死刑は廃止されているにも関わらず、有事には、復活して適用されるなど、その運用は注目すべきところがあります。 スイスにとっては、平時の行政・司法の運用と、有事の統制とは全く異なる運用なのです。 目次は次の通りです。 平和 戦争の危機 戦争 戦争のもう一つの様相 レジスタンス(抵抗活動) 知識のしおり
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スイス政府が各家庭に配布した本。 核兵器生物兵器で攻められた場合に、いかに生き残る確率を高めるかを、1mのコンクリート壁がどれだけ放射線量を弱められるか等のデータを示し解くマニュアル本。後半は他国に侵略された際のレジスタンス(抵抗活動)のあり方を、黙って好機を待て、占領軍の洗脳政...
スイス政府が各家庭に配布した本。 核兵器生物兵器で攻められた場合に、いかに生き残る確率を高めるかを、1mのコンクリート壁がどれだけ放射線量を弱められるか等のデータを示し解くマニュアル本。後半は他国に侵略された際のレジスタンス(抵抗活動)のあり方を、黙って好機を待て、占領軍の洗脳政策に負けるな等と、極めて具体的に記述される。 ソ連による東欧への侵略をごく身近に感じていたが故の各項なのだが、某国の手のひら返し、ギブミーチョコレート…的な対応を思い返すとある種の微笑ましさすら覚える。 などと、しっかり読了したようなことを書いたが、実は斜め読み。1995年刊なのだが、とにかく装丁が読みづらい。活字が小さいのは時代故さておくとして地の色と文字色のコントラストなど、実に悪しき見本である。 「民間防衛」(原書房、スイス政府編) Day172 https://amzn.to/2YhKzIZ
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スイス政府が一時期国民に配布していたという民間防衛マニュアルの邦訳。 一般啓発用の機器管理マニュアルとしては、東京防災も本マニュアルを参考にしたというし、ある一時期のスイスの民間防衛体制とその啓発がいかになされていたかを知る限りでは参考になる。 ただ、時代背景もあり、これが現在の...
スイス政府が一時期国民に配布していたという民間防衛マニュアルの邦訳。 一般啓発用の機器管理マニュアルとしては、東京防災も本マニュアルを参考にしたというし、ある一時期のスイスの民間防衛体制とその啓発がいかになされていたかを知る限りでは参考になる。 ただ、時代背景もあり、これが現在のスイスの姿ではないという点、また、あくまで、冷戦という、イデオロギー対立が本書の想定に大きく影響を与えており、また、スイスは中立国であり、本書がそのまま全て今日の我が国に適用できるわけではない点は留意して読む必要はあるだろう。
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マニュアルである。 「永世中立国」であるスイス政府が、各ご家庭に一冊配ったという、「有事」への備えである。 襲撃があったら、爆撃されたら、核攻撃を受けたら、細菌兵器に侵されたら、 なにが起こり、誰が、どうしたらいいか。 後半はシミュレーション。 近隣の全体主義国家が揺さぶり...
マニュアルである。 「永世中立国」であるスイス政府が、各ご家庭に一冊配ったという、「有事」への備えである。 襲撃があったら、爆撃されたら、核攻撃を受けたら、細菌兵器に侵されたら、 なにが起こり、誰が、どうしたらいいか。 後半はシミュレーション。 近隣の全体主義国家が揺さぶりをかけてくる。大国がプロパガンダを仕掛けてくる。 そして開戦。スイスは多勢に無勢、武力をもって占領下におかれ、屈従の日々が始まる。 その時、国民はどう考え、なにをしたらいいか(あるいは、してはいけないか)。 メッセージは一貫している。 われわれは平和を堅持する意思を明確にする。支持国は必ずある。 国民はこの本にしたがい、常に準備を怠るな。 そして有事にはいっとき我慢せよ。自由への解放の日は来る。 あとがきにもあるけど、大変ショッキングな内容なのだ。中立を守り、平和を維持するために強力な軍を持つスイスの哲学。「平和」には、覚悟が要るのだ。 同じ平和でも、そこには日本の「平和ボケ」とは異なる誇り高い理想と実践がある。 憲法論議もよいけれど、日本はもっと「平和」について真剣に(真剣に)考えた方がいいんではないのか?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
・自由のために戦う ・核兵器・生物化学兵器で攻撃されたら。 ・敵国の工作による政府の権威失墜、内部分裂、、、 ・占領後の抵抗運動 ココまで考えるか… 翻って、我が国は。
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防衛とは何かを全国民に伝える本の、著者はスイス。 子どものころから、身を守るために何をすべきかを教わる国を平和と言っていいのか。安全を考えることなく子どもが育つ国が、本当に安全なのか。 ぐるぐるぐるぐる、考えてしまいます。
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