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ミュージック・ブレス・ユー!! の商品レビュー

3.7

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    23

  4. 2つ

    6

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2013/09/28

沈黙が怖くて、無理して話して、暴走して空回り、我に返って苦笑い。 この会話の不器用さ。身の置きどころの無さ。 共感してしまいました。 どうすることもできず、ただ音楽の世界に浸っていたい気持ちも。 でもアザミは物語の終わりに変わり始めます。 ほんのささやかなことではありますが。 ど...

沈黙が怖くて、無理して話して、暴走して空回り、我に返って苦笑い。 この会話の不器用さ。身の置きどころの無さ。 共感してしまいました。 どうすることもできず、ただ音楽の世界に浸っていたい気持ちも。 でもアザミは物語の終わりに変わり始めます。 ほんのささやかなことではありますが。 どんなしょーもない自分でも、世界の片隅に存在するぐらいは許せるのではないかと思える小説でした。

Posted byブクログ

2014/07/13

なんかよう分らんのに面白かったな。 アザミを嫌いにはなれない。 私も高校・大学のときは何でみんなみたいにちゃんと生きられへんのやろー、 何でみんなそんなしっかり人生をまっとうできるんやろうって思ってた。 でも途中から私は自分で経験しないと納得できないんだろうなって気付いた。 他...

なんかよう分らんのに面白かったな。 アザミを嫌いにはなれない。 私も高校・大学のときは何でみんなみたいにちゃんと生きられへんのやろー、 何でみんなそんなしっかり人生をまっとうできるんやろうって思ってた。 でも途中から私は自分で経験しないと納得できないんだろうなって気付いた。 他の人より遠回りの多い人生になるだろうなって思った。 現に今そうなってる。けどこれでいいと思う。こうしか生きられないから。 アザミは私より遠回りしながらも生きていけるよ、だいじょうぶ。

Posted byブクログ

2013/04/14

数年振りに再読。 変わったのは私がヒラリー・ダフを今は知ってるということくらい。 でも、チユキの過剰なくらいの真っ直ぐさと、アザミとの友人関係の良い緩さみたいなのははっきりと覚えていた。 高校生の形容しがたい不安や寂しさみたいなのが、ちくちくと刺さって、共感より、居心地の悪さを...

数年振りに再読。 変わったのは私がヒラリー・ダフを今は知ってるということくらい。 でも、チユキの過剰なくらいの真っ直ぐさと、アザミとの友人関係の良い緩さみたいなのははっきりと覚えていた。 高校生の形容しがたい不安や寂しさみたいなのが、ちくちくと刺さって、共感より、居心地の悪さを思い出した。 だけどそれは、嫌じゃなくて、物語として、好きだった。

Posted byブクログ

2013/03/01

第140回芥川賞作家。 音楽に傾倒する女子高生。 周りは自分よりも速いスピードで進んでいる。 なぜ他の人は、こんなにも早く自分の進路を決められるんだろう? じっとしてられなかったり、 集中できなかったりする ちょっと変わった女の子の話。 でもその視点は誰もが不...

第140回芥川賞作家。 音楽に傾倒する女子高生。 周りは自分よりも速いスピードで進んでいる。 なぜ他の人は、こんなにも早く自分の進路を決められるんだろう? じっとしてられなかったり、 集中できなかったりする ちょっと変わった女の子の話。 でもその視点は誰もが不安に思っている日常を リアルに描いていると思う。 話の中には、 曲がったことが大嫌いな親友チユキのスカッとする 行動が出てきたり、 「おいおいまずいだろ」と思っちゃうような 出来事もたくさんあるんだけど、 前篇通して、読んでるとなんか安心する。 クラスにいるあの子の日常を垣間見たような。 不思議な魅力です。 【車窓の向こうに世界が見えた。 畏れが胸を通り過ぎて 息をのんだのが、 やがて 頭の中で鳴っている音楽が それをさらっていった。】

Posted byブクログ

2012/12/20

言葉がからだの中にすうーっと入っていく感じがなく、ごつごつしたものを頑張って飲み込むようにページをめくっていきました。 そして状況をを理解するのに時間がかかってしまい、苦しみながら読むこととなりました。 どうしてだったんでしょう?

Posted byブクログ

2012/09/09

再読。 前回は、ただただアザミが愛おしい!だけだったが、脇の登場人物、モチヅキとかナツメさん達の気持ちも伝わってきた。

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2012/09/06

音楽を聴くのが大好きな高校三年生の女の子の話。 私の周りの友達は熱い人が多いので、ヒロインのなんに対してもやる気のない雰囲気が好きになれませんでした。 音楽を聴くのも、気分転換に聴いてサッと集中して勉強すればいいのに~。 音楽がプラスにはたらいていないで、集中力のさまたげになって...

音楽を聴くのが大好きな高校三年生の女の子の話。 私の周りの友達は熱い人が多いので、ヒロインのなんに対してもやる気のない雰囲気が好きになれませんでした。 音楽を聴くのも、気分転換に聴いてサッと集中して勉強すればいいのに~。 音楽がプラスにはたらいていないで、集中力のさまたげになってしまている感じが残念でした。 あと、両親の期待度が低すぎて、それでいいの?って思いました。 ただ、私も好きな音楽をガンガン聴きたいなという気分にはなりました。

Posted byブクログ

2012/08/01

泣きなくなるような、笑いたくなるような。女子高生だったあの頃の、ちっぽけなりの毎日の色んな感情がびっくりするくらい鮮やかに思い出されて。 年は食っちゃったけど、あの頃と変わらない自分も今ちゃんとここにいることに何だか嬉しくなった。そして、私の周りで一生懸命生きている友達たちを心か...

泣きなくなるような、笑いたくなるような。女子高生だったあの頃の、ちっぽけなりの毎日の色んな感情がびっくりするくらい鮮やかに思い出されて。 年は食っちゃったけど、あの頃と変わらない自分も今ちゃんとここにいることに何だか嬉しくなった。そして、私の周りで一生懸命生きている友達たちを心から「宝物だ」と思える幸せ。かみ締めた! 読書ってこれだからステキ、と思いました。

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2012/07/10

津村記久子の小説の登場人物は本当にリアリティーがある。世界の中の一部分の私が主観的に見た世界みたいなものが、よくあらわれていると思う。

Posted byブクログ

2021/02/19

 さえない洋楽オタクの高校3年生・アザミがぐだぐだな学生生活を送って卒業するまでの話で、これといって派手な事件も起きないただの日常がえんえん続くのですが、進路を決められずぼんやりしたり、自分には何も出来る気がしないのに着々と進んでいく友だちをぼんやり眺めて焦ったりする感じが身につ...

 さえない洋楽オタクの高校3年生・アザミがぐだぐだな学生生活を送って卒業するまでの話で、これといって派手な事件も起きないただの日常がえんえん続くのですが、進路を決められずぼんやりしたり、自分には何も出来る気がしないのに着々と進んでいく友だちをぼんやり眺めて焦ったりする感じが身につまされて、そう、そう、ホントそうだよね! と読みながらずっと思っていました。  髪を赤くして、メガネで、歯を矯正中(ブレースの色を黄色と黒にして嬉しがっている)で、でっかくて、冒頭でいきなり空中分解するバンドではベースを弾いているアザミがすごくいいです、というか私はすごく好きです。本当にぜんぜんかわいくないし、洋楽を聴いてるけどかっこよくもオシャレでもなくてただのオタクだし、実際近くにいたら疲れそうな子なんですが(笑)  同年代の女の子たちをを見て「今まで渡ったことのない、これからも渡ることのない対岸の花畑」のようにすてきだと思ってしまうところとか、さえない洋楽オタクで似た者どうしだと感じる男子・トノムラとの微妙な距離感とか、感情の細かい動きにものすごく共感してしまいます。  頭に来る男子生徒の股間を狙って携帯メールを打ち、精巣を電波で攻撃しようとするところとかがバカで好きだ(笑)  そして音楽。  私は最初バンド青春ものなのかと思って読み始めたんですが、そうじゃなくて、だからここまで感情移入してしまったのだと思います。  バンドができるならまだいい、格好がつくから。四六時中ヘッドホンをして音楽漬けだけれど、自分でプレイしたいというよりはただひたすら聴いていたいアザミはいよいよ途方に暮れる。  私も十代後半から二十代前半にかけては、アザミと同じように途方に暮れて縋るように音楽を聴いていました。ずっとこの曲を聴いていたい、それだけだ、と切実に思っていました。 「あたしには将来のことなんか考えられへん。というより自分のことを考えられへん。そんなことを考えるぐらいやったら、バンドのことを考えてると思う」 「音楽について考えることは、自分の人生について考えることより大事やと思う」  将来の選択を迫られて進退きわまったとき(私は大学休学中のときでしたが)、本気でまったく同じことを考えてたよ……自分の明日よりLUNA SEAの解散のほうが重大事だった(笑)  アザミがトノムラに、理解も共感も求めずに、好きなバンドの何枚目のアルバムがどのように好きか、それが今は形を変えてしまったことについて、延々と語る場面があります。そこに登場するバンドやミュージシャンを私は知らないけれど、でもアザミが言いたがっていること、それがどれほどアザミにとって切実なことかは痛いほどわかる、と思います。  最終盤の文章には泣きそうになりました。  本当だよ、本当にその通りだよ。  LUNA SEAやGLAYをきもちわるいほど好きだった記憶が今の私を支えて生かしてるよ。  あーそれで私もこういうの書きたいんですよ! もう音楽と青春な物語なんて掃いて捨てるほどあるし、今更私が書く余地などないのもわかってるけど書きたい……!  しかも私はヴィジュアル系でこういう音楽青春モノをかっこよく書きたいんですが、正直私には無理すぎる野望だ……。やっぱり洋楽じゃないとかっこつかないかなあ。90年代のバンドなら邦楽・ヴィジュアル系でもそろそろ時間差でかっこよく見えるんじゃないかとか、甘すぎるかしら。  津村記久子は私と同年代なのに、最近のバンドを使ってアップ・トゥー・デイトな高校生の生態をちゃんと書いててすごいなあと思いました。ブリンク182とかグッド・シャーロットとかSUM41とか……、もしかしたらこのラインナップももう古くなってたりするんだろうか。

Posted byブクログ