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鬱の力 の商品レビュー

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29件のお客様レビュー

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2010/07/03

[ 内容 ] 「鬱の気分」が日本を覆っている。 「鬱」イコール悪と思われているが、本当にそうだろうか? 「鬱」こそ人間の優しさ・内面的豊かさの証であり、治療が必要な「うつ病」とは分けて考えるべきではあるまいか。 同じ問題意識を抱いた作家と精神科医が、うつ病の急増、減らない自殺、共...

[ 内容 ] 「鬱の気分」が日本を覆っている。 「鬱」イコール悪と思われているが、本当にそうだろうか? 「鬱」こそ人間の優しさ・内面的豊かさの証であり、治療が必要な「うつ病」とは分けて考えるべきではあるまいか。 同じ問題意識を抱いた作家と精神科医が、うつ病の急増、減らない自殺、共同体の崩壊など、日本人が直面する心の問題を徹底的に語りあう。 戦後六十年の「躁の時代」を経て、これから迎える一億総ウツ時代に、「鬱」を「明日へのエネルギー」に変える、新しい生き方の提案。 [ 目次 ] はじめに-時代は「鬱」へ向かう(精神科が特別な場所でなくなった 「ちょっと鬱」くらいが正しい生き方 鬱には生命力が秘められている) 第1部 鬱は「治す」ものなのか(精神医療の現場で起きていること 「なぜ人を殺してはいけないか」と問われたら 「欝な気分」と「うつ病」は違う いまの医療の常識が揺らいでいる 代替医療の流行が問いかける問題 泣くこと、悲しむことから力をもらう 最後には神を信じるアメリカ社会 神なき人生のよるべなき不安 死刑は被害者遺族の心を癒すか 哲学もまた「悲哀」から生まれる) 第2部 日本社会は劣化したのか(時代の先端に立つ人の心が壊れていく 脳は本当にすべてを支配しているのか 生死に関わることを厭う医師たち 病院をコンビニと同じに考える人たち 見えないアパルトヘイトが進んでいる 逸脱した存在を受け入れる豊かさ 一つの人格だけでは生きていけない 崩壊するコミュニティ、病んでいく心 自殺は単なる「一人の死」ではない 高齢期のメランコリーを乗り越えるために あらゆるものは変化していく) 第3部 「鬱の思想」を生きる(雪は「美」か、「病んだ自然」か 言葉の力がもたらす奇跡 歴史は熱狂と閉塞を繰り返してきた 性のタブーが破られた果てに 時代が鬱だから明るさを求める 人にはなぜ「あの世」が必要なのか 打つの悲しみは仏さんの悲しみ 「人生は苦である」という出発点) おわりに?鬱は力である(文明は鬱のなかで成熟する 自分だけのために生きるのでなく) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/06/28

お二人とも冷静にいろんな角度から、鬱と社会とを観察しているため、読者に的確な俯瞰的視点をもたらしてくれる。 現在が鬱の時代であることを、受け入れることが大事である。 新しい社会はそこから始まるということを感じることができた。

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2010/02/14

鬱を前向きにとらえること、自分も鬱病と診断されそれ故か心に残る対談でした。 宗教的な観点から政治・経済の分野まで話が伸び、精神科や心療内科の現状も見えてよかった。 鬱の時代、どう生きるか。 考えて対応した生き方をしたいなと思う。

Posted byブクログ

2010/01/23

鬱というものがマイナス面だけではなく、プラス面があることを教えてくれる内容。香山リカの精神科医としての知識、経験と五木寛之の歴史観などがうまくミックスされていておもしろかった。

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2009/10/07

今の世の中、少し鬱になるのは普通のこと。という話。 「この文化は鬱、これは躁…」っていう例えに笑いました。 【X】

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2009/10/04

正直、もっと、内容が濃いことを期待していました。なぜ、「九州の人はこんなで、東北の人はこんなで…」 という話ばかりなのでしょう?

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2009/10/07

香山さんと五木さんの鬱に関する対談。 「鬱」は最近のはやりだ。 そしてそれを加えるとプラスイメージになる「○○の力」という表現もブームのようだ。

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2009/10/07

前職時代は、あまり話題にならなかったのですが、業界的にも、時の流れ的にも鬱が話題になるようになりました。自分自身も一時、そんな状況に・・・ さて、この本は、五木寛之さんと香山リカさんの対談形式になっています。 まえがきにもありますが、「治療すべきうつ病と、人間本来の感情である『...

前職時代は、あまり話題にならなかったのですが、業界的にも、時の流れ的にも鬱が話題になるようになりました。自分自身も一時、そんな状況に・・・ さて、この本は、五木寛之さんと香山リカさんの対談形式になっています。 まえがきにもありますが、「治療すべきうつ病と、人間本来の感情である『鬱』はわけなければならない」という言葉はとても印象に残りました。 また、高度経済成長やバブルの時代は「躁」の時代であり、現代は「鬱」の時代であろうという分析も興味深いものがありました。 そして、躁の時代は熱狂を伴って暴走を引き起こしかねないという指摘。 その他、宗教的観点などにも思索はおよんでいます。 そして、この「鬱」をネガティブにとらえすぎず、力に転換していこうと訴えかけています。 自身の経験にも照らしてこの訴えかけには応えていきたい。

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2009/10/04

以前、鬱々とした生活にドップリつかっていた時に、帯のメッセージにひかれて手にとった本。 「鬱は力。無気力な人は鬱にならない。」 (※帯から引用) ただ、この本のメッセージは、ここで終わりじゃない。 「ちょっと鬱くらいが正しい生き方。(鬱な気分とうつ病は違う。頑張れと・・・。)」...

以前、鬱々とした生活にドップリつかっていた時に、帯のメッセージにひかれて手にとった本。 「鬱は力。無気力な人は鬱にならない。」 (※帯から引用) ただ、この本のメッセージは、ここで終わりじゃない。 「ちょっと鬱くらいが正しい生き方。(鬱な気分とうつ病は違う。頑張れと・・・。)」 鬱という定義があいまいで、心療(診療)方法も明確でないがために、 以前の(鬱な気分で、病気かなぁ〜っと思いはじめてた)自分にとっては、少し辛いメッセージでもあった。 この辺りのコトには、いろんな意見があるだろうと思いつつ・・・以下に本書で印象深かった会話を抜粋する。 - - - - ※香山:精神科医、五木:小説家、作詞家 ※「うつ病」と「鬱な気分」の境界があいまい。切り分けて考えるべきだという議論のあとの会話 香山 クリニックに来る人に「あなたの場合は、うつ病と捉えなくても結構です。     こういう悲しい出来事があったら、しばらく落ち込むのは当然ですから、時間が経てばちゃんと回復できますよ」って話すと、     多くの方はそれで安心するんじゃなくて、逆に「じゃあ、私のこの気分は、いったいなんなんですか」ってとても不安になるんですよ。 五木 むしろうつ病だと言われた方が楽なんだな。 香山 体の痛い人が、内科とかリュウマチの検査とか、体を診る科に行っても、正常だといわれてしまう。     「痛いんです」「いや、正常です。」「本当に痛いんです。」という繰り返しに疲れ果てたなかで、     「実はあなたはうつ病でした」と言われると、本人も納得してしまうんだと思うんです。      - - - - - 自分の状態が、病気か/そうでないかは、正直そんなに重要じゃない気もする。 けど。現代の鬱々した日本では、結局そこが重要になってきてしまってる現実もある。わからん。

Posted byブクログ