好き好き大好き超愛してる。 の商品レビュー
舞城王太郎が物語へ人並外れた愛情をもって接していることがよくわかる小説。 小説は本当には起こらなかったことを書き、未来そして過去の、こうであったらいいという希望を叶えるものだ。だから、柿緒以外のそれぞれの短編は治の希望を表している。 記憶は時間とともに薄れて、柿緒のことも時期に忘...
舞城王太郎が物語へ人並外れた愛情をもって接していることがよくわかる小説。 小説は本当には起こらなかったことを書き、未来そして過去の、こうであったらいいという希望を叶えるものだ。だから、柿緒以外のそれぞれの短編は治の希望を表している。 記憶は時間とともに薄れて、柿緒のことも時期に忘れていってしまうかもしれない。でも治は柿緒のことを忘れたくないと思っている。 忘れないために物語を書く。物語には治の日常が描かれ、その日常には柿緒の死が様々な要素となって取り込まれている。 物語を書くことは治にとって柿緒との繋がりを保てる唯一の手段なのである。
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12/1 自覚的な作家であるという印象。 しかし何でもそれで解決していいのか。 乙一みたいだ。
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愛を説いたり暖かめな文章で好きなんだけど、最初の文章はもうちょっと短くまとめた方が良かったと思った。気に入っただけに
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「祈り」って「愛」? 言葉の羅列が特徴的で難解だけど、なんか泣いちゃう。ミステリじゃない舞城さんも素敵。
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「愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。」 この冒頭に惹かれて手に...
「愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。」 この冒頭に惹かれて手にとった小説。冒頭と最後の部分は好き。でも内容は、あんまり理解できなかった。というか、喧嘩や病気の治療シーンの描写が生々しすぎて、いまいち好きになれなかった。
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メフィスト賞作家舞城王太郎の恋愛小説。 芥川賞候補作。 柿緒ⅠⅡⅢが、他の3つの話の間に挿入されている(あるいは逆か)。 一見するとベタベタの純愛小説のようだが,実のところ全くそうではない。 文体は相変わらずの舞城節だし、メタ的な構造や、モチーフの集積や、主人公の語り、独特な展開...
メフィスト賞作家舞城王太郎の恋愛小説。 芥川賞候補作。 柿緒ⅠⅡⅢが、他の3つの話の間に挿入されている(あるいは逆か)。 一見するとベタベタの純愛小説のようだが,実のところ全くそうではない。 文体は相変わらずの舞城節だし、メタ的な構造や、モチーフの集積や、主人公の語り、独特な展開等、他の恋愛小説とは一線を画していることは確かだ。 今読むべき本だというコピーに納得する。
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愛の偉大な力が伝わってくる 舞城さんの作品は愛にまつわるものが多いけど、 この本にはとくに愛のすさまじさが伝わってきた。 殺すのも殺されるのも確かに愛がある。
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「愛は祈りだ。僕は祈る。」 感動と衝撃。自分自身メタ化されたセカチュー的恋愛観に対する嫌悪と共感のはざまに揺れていて、そんな自分に困惑も覚えていたのだけれども、それを越えた現代における≪真実の愛≫の形を全力体当たりで示してくれた。無駄なく物語を構成できる最高レベルの実力。貴重な...
「愛は祈りだ。僕は祈る。」 感動と衝撃。自分自身メタ化されたセカチュー的恋愛観に対する嫌悪と共感のはざまに揺れていて、そんな自分に困惑も覚えていたのだけれども、それを越えた現代における≪真実の愛≫の形を全力体当たりで示してくれた。無駄なく物語を構成できる最高レベルの実力。貴重な貴重な人生の中で出会って本当によかった本の一冊です。内容思い出すと涙が自然に出てくる…
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泣きました。 凄い泣いた。 なんでだろう、なにがとかどうしてとかじゃなく ただ涙がでました。 ひとを好きになるて大事。とてもとても尊いことです。
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読了.ストーリーを章ごとに読めるので, 合間合間に読むことができた. 恋愛と生死の間に何を想うか. ぼんやりと考えながら読むとよいかと.
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