出世花 の商品レビュー
★3.5位かな。他の作品を読んでいなかったら、なかなか手に取ることはなかったかもしれません。「銀二貫」の時も思ったけれど、タイトルで少し損をしていないだろうか。(タイトルのことは他の方の感想にもありましたが)『銀二貫』はキーワードなんだけれど、その本を見た時パッと手に取るかといえ...
★3.5位かな。他の作品を読んでいなかったら、なかなか手に取ることはなかったかもしれません。「銀二貫」の時も思ったけれど、タイトルで少し損をしていないだろうか。(タイトルのことは他の方の感想にもありましたが)『銀二貫』はキーワードなんだけれど、その本を見た時パッと手に取るかといえば微妙な気が・・・(あんなにいい作品なのに!)読み始めればその世界に引き込む力をもっていらっしゃるのだから、なんだか惜しいなぁと思ってしまいました。誰しもが迎える「死」に出会う時どのように向き合うのか、人にとって大事なでも地味なテーマでデビュー作を書いたということが、高田さんらしいといえるのかもしれないな。
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みをつくし料理帳で、高田郁さんを知って続けてこの作品を購入しました。 高田郁さんの書く物語好きです。 みをつくしのようにこの作品もシリーズ化されればよいのにと思います。
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続けて高田郁さん。タイトル作はそんなにいいと思わなかったけれど(続きはパスしようかと思ったくらい)シリーズの後になるほど面白くなった。「みをつくし」でも「銀二貫」でも出だしにちょっと引っかかった。主人公の境遇の設定が普通じゃないわりに、導入があっさりしすぎているというか、もうちょ...
続けて高田郁さん。タイトル作はそんなにいいと思わなかったけれど(続きはパスしようかと思ったくらい)シリーズの後になるほど面白くなった。「みをつくし」でも「銀二貫」でも出だしにちょっと引っかかった。主人公の境遇の設定が普通じゃないわりに、導入があっさりしすぎているというか、もうちょっと納得させてほしいというか。まあ、すぐにそんなこと忘れてお話に引っ張られていくんですが。
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江戸版おくりびと、とのキャッチコピーがついてます。「三昧聖」と呼ばれる、死者を洗い清めて旅立たせる職についた少女の物語。「屍洗い」と蔑まれることもある一方、「この手で死出の旅路を送り出してもらえたら、どんなに心安らかなことか」と慕われる、情の籠ったやり取りにじんわりします。ミステ...
江戸版おくりびと、とのキャッチコピーがついてます。「三昧聖」と呼ばれる、死者を洗い清めて旅立たせる職についた少女の物語。「屍洗い」と蔑まれることもある一方、「この手で死出の旅路を送り出してもらえたら、どんなに心安らかなことか」と慕われる、情の籠ったやり取りにじんわりします。ミステリ…というか捕物帳仕立てでもあり、面白く心温まる物語です。
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みをつくし料理帖シリーズを読んだおかげで巡り会った作家さんです。 これまたホロホロと泣かされコロコロと笑わせられ、素敵なお話しでした。 「三昧聖」というお勤めをする少女のお話しです。 映画『おくりびと』で初めて知った「納棺の儀」。 『おくりびと』では寝かされたまま体を拭いてあ...
みをつくし料理帖シリーズを読んだおかげで巡り会った作家さんです。 これまたホロホロと泣かされコロコロと笑わせられ、素敵なお話しでした。 「三昧聖」というお勤めをする少女のお話しです。 映画『おくりびと』で初めて知った「納棺の儀」。 『おくりびと』では寝かされたまま体を拭いてあげていましたが、この『出世花』では盥に湯を張って綺麗に洗ってあげるのです。 この綺麗にしてあげるのが「三昧聖」のお仕事です。 人の死というのは自分に関係が薄ければ忌み嫌うだけであり、自分が強く関わるとすればそのトキ初めて神聖な心持ちで受け止めるものです。 つまり「三昧聖」は人々にとって恐ろしかったり有り難かったりする存在なのでしょう。 その「三昧聖」に若干15歳でなったお縁、そして青泉寺の人々。 その他お縁を取り巻く人々。 修行を積んだ僧であれ、市井の人々であれ、善と悪それからそのどちらでもない気持ち、何かしら心に抱えて日々生きているんだなーっなどと、当たり前のコトに改めて思い至るようなそんな作品でした。 正念様がお坊さんじゃなくてお縁と出会っていたら二人は夫婦になってくれてないかな?なんて考えるわたしはまだまた煩悩の塊かもしれません。
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2009年11月度読書レビュー 帯のキャッチフレーズに「江戸時代のおくりびと!」とある。今年(2009年)のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」の文字を配置し、読者のキャッチアップを狙ったのだろうが、この珠玉の名品を読了した今、かえってその安っぽさが際立ってしまう。...
2009年11月度読書レビュー 帯のキャッチフレーズに「江戸時代のおくりびと!」とある。今年(2009年)のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」の文字を配置し、読者のキャッチアップを狙ったのだろうが、この珠玉の名品を読了した今、かえってその安っぽさが際立ってしまう。 物語は主人公のお縁が墓寺で成長していく姿を、丁寧に静謐な文章で綴る。「死」を正面から扱っているにもかかわらず、お縁の美しい心根―死者に対する敬意ややさしいまなざしなど―のおかげで、清々しささえ感じる。 かつて、藤沢周平や乙川優三郎の文章に触れたときの感動と同等、いやもしかしたら上回る「美しい日本語」にめぐりあえたことに感謝したい。
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同僚との不義密通の上、駆け落ちした妻とその相手を追って、久居藩士・矢作源九朗は幼い娘・艶(えん)を連れて妻敵討ちの旅に出た。6年後、父娘は空腹のあまりに口にした路傍の毒草に当たり、行き倒れるが、たまたま通りかかった青泉寺の住職に助けられる。しかし源九朗は寺に運ばれてまもなく、息を...
同僚との不義密通の上、駆け落ちした妻とその相手を追って、久居藩士・矢作源九朗は幼い娘・艶(えん)を連れて妻敵討ちの旅に出た。6年後、父娘は空腹のあまりに口にした路傍の毒草に当たり、行き倒れるが、たまたま通りかかった青泉寺の住職に助けられる。しかし源九朗は寺に運ばれてまもなく、息を引き取った。 幸いにも助かった9歳のお艶は名を「縁」と改め青泉寺で成長する。 青泉寺は、湯灌場、火葬場、墓所を備える「墓寺」であった。住職のはからいにより、源九朗は寺の者によって丁寧に湯灌され、荼毘に付された。湯灌された父の安らかな表情を見たお縁は、父が無事、浄土に旅立ったことを悟った。 その後、お縁は自らも湯灌場を手伝うようになり、その仕事ぶりから「三昧聖」と呼ばれるようになった。 ちまたでは「三昧聖」に湯灌してもらったものは皆、安らかに浄土へ旅立っていけると評判になる。 お縁は青泉寺でまっすぐに成長し、名前も「正縁」と改める。 名前を変えるたびに御仏の御心に近づいていく、まこと「出世花」だ。という「出世花」と 棺職人の岩吉の切ない恋(泣ける)「落合蛍」 おみのさんとてまりが出てくる女郎のはかない人生「偽り時雨」 そして最後の話は 正念さんの意外な出自と哀しい人生が明らかになる 涙涙の「見送り坂暮色」の4編からなる。 映画「おくりびと」を見たすぐあとに読んだので通じるものもあった。 湯灌をするお縁たちは、時に「屍洗い」と蔑視されることも 多かったが、心のこもったその仕事ぶりはやがて 周りの心を変えていった。今も昔も変わらないんだな。 意味もなく、本当のことを知らずに 職業を軽んじたり蔑視したりしてはいけないな、と痛感した。
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続けざまの、エントリーです。 いやはや、達者な書き手ですね。 感想をお書きのもうお一方も、おっしゃってらっしゃいますが、確かに「おくりびと」ですね。 しかも、ディテール・ストーリー共に、とても堪能できます。 短編連作ですが、最終章では思わず落涙でございました。 次の作品が読みた...
続けざまの、エントリーです。 いやはや、達者な書き手ですね。 感想をお書きのもうお一方も、おっしゃってらっしゃいますが、確かに「おくりびと」ですね。 しかも、ディテール・ストーリー共に、とても堪能できます。 短編連作ですが、最終章では思わず落涙でございました。 次の作品が読みたい!
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私は「おくりびと」は見ていないので、むしろこの間の「エンバーマー」を強く思い出しました。 ただ、評されてるほどミステリとしては弱いと言うか半端と言うか。 高田郁さんは2冊目。すばらしい作家さんにあえました。 百万の感謝を
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納棺婦?三昧聖の主人公が、過酷な生立ちへの憂いを心に秘めながらも、まっすぐかつ人情あふれる想いで日々の事件を乗り切っていく物語・・。 この主人公があまりにもできすぎた「いい人」なので、立ち直れないほど深く傷つく、とか、あまりにも惨すぎると感じられるようなストーリーへとは展開できな...
納棺婦?三昧聖の主人公が、過酷な生立ちへの憂いを心に秘めながらも、まっすぐかつ人情あふれる想いで日々の事件を乗り切っていく物語・・。 この主人公があまりにもできすぎた「いい人」なので、立ち直れないほど深く傷つく、とか、あまりにも惨すぎると感じられるようなストーリーへとは展開できないという制約がありそう。
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