セリヌンティウスの舟 の商品レビュー
言ってる事はわかるんだけど、だからなに? 勝手に決めて勝手にして。 掻きまわして楽しいか? 久々にイライラした。
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海難事故からの生還で、強い絆で結ばれた6人の仲間。 その1人が、自殺してしまう。 残された直筆の遺書、用意した青酸カリの出所は、全て自殺を物語っていた。 しかし、たった一つの不自然な点から、5人は彼女の自殺に疑問を持つ。 彼女の死は、本当に自殺なのか? ってな話。 完璧に整った...
海難事故からの生還で、強い絆で結ばれた6人の仲間。 その1人が、自殺してしまう。 残された直筆の遺書、用意した青酸カリの出所は、全て自殺を物語っていた。 しかし、たった一つの不自然な点から、5人は彼女の自殺に疑問を持つ。 彼女の死は、本当に自殺なのか? ってな話。 完璧に整った、自殺以外ありえない状況から、一体どうなるのかとハラハラしながら読んだ。途中の行ったり来たりの推理がちょっとヌルかったけど、それも含めて面白い。ちゃんとまとめたラストは予想外。おすすめ。
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荒海で互いの体を掴んで輪を作り、生還した六人のダイバー。彼らは絶対的信頼で結ばれた友人となったが、メンバーの一人が仲間たちが眠る傍らで青酸カリを飲んだ。事件後、再び集結した仲間は一枚の写真に映し出された不審な点に気付く。なぜ、毒の入った瓶のキャップは閉められていたのか? 一言で...
荒海で互いの体を掴んで輪を作り、生還した六人のダイバー。彼らは絶対的信頼で結ばれた友人となったが、メンバーの一人が仲間たちが眠る傍らで青酸カリを飲んだ。事件後、再び集結した仲間は一枚の写真に映し出された不審な点に気付く。なぜ、毒の入った瓶のキャップは閉められていたのか? 一言で言うと、「人はどこまで人を信じることができるか」が主題の今作。石持作品は「扉は閉ざされたまま」以来ですが、この作家さんは心底人間の善良性を信じてるんだなあと改めて思いました それに比べると死の捉え方が軽い気がするけど、そんなことを言っていたらそもそも物語が成立しない題材です 生死をわけた極限状況、究極の友情、究極の愛 理解を絶する設定が、物語を離れた瞬間に、感動から些少の違和感に転じる原因でしょうか 読了後の悲哀感に感じる憧憬は、ミステリでは中々味わえません
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セリヌンティウスとは「走れメロス」で メロスの代わりに人質(?)になった友人の名前。 私、確かはるか昔読んだけど覚えてなかったので (セリヌンティウスって何?) というノリで買ってしまった本。 あらすじ(amazonより) 大時化(しけ)の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結...
セリヌンティウスとは「走れメロス」で メロスの代わりに人質(?)になった友人の名前。 私、確かはるか昔読んだけど覚えてなかったので (セリヌンティウスって何?) というノリで買ってしまった本。 あらすじ(amazonより) 大時化(しけ)の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結ばれた六人の仲間。 そのなかの一人、米村美月が、青酸カリを呷って自殺した。 遺された五人は、彼女の自殺に不自然な点を見つけ、 美月の死に隠された謎について、推理を始める。 お互いを信じること、信じ抜くことを、たったひとつのルールとして—。 メロスの友の懊悩を描く、美しき「本格」の論理。 *** とりあえず短いので読んでしまったけど 微妙。 ある種の友情(だよね?)の尊さ、美しさを描いているので リアルそうでリアルじゃないそのバランスがあまりよくないかな。 一緒に危険を体験すると恋に落ちる、という心理状態があるけど 死ぬ一歩手前をともに体験すると実際にこんな境地になるのかもしれないし そうなるのだといわれると理解できそうな気もするけど 「気がするだけ」なので。 そういう意味ではそういう体験をしてない人が読者の大半だろうから 誰が読んでも白々しい感じがするのでは。 「走れメロス」は一種の教訓感動ファンタジーなので受け入れられるけど それを現代で語るとこうなっちゃうのかという感じ。
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うわあ。言ってることはわかるしやってることはわかる、ただどうしても茶番乙という感想に落ち着いてしまう。 あとメロスのたとえは本人が思ってるほどうまくはない。…と思う。
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「疑う事」からでなく「信じる事」から、 ダイビング仲間の自殺の真相を明らかにしていく話。 同じ経験をしても見・得・る物は違ってくる。 ラストが切ない。
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石持浅海さんのストーリーを、質素な段ボールに入れられた宝に例えた人がいる。 そう、この話は設定が極めて地味である。 自殺者が出る。 そうしてその理由を、とある一部屋でみんなで語り合う。それだけである。 自殺は揺るぎない。場所もほとんど移動しない。 回想シーンはあるが、基本、時...
石持浅海さんのストーリーを、質素な段ボールに入れられた宝に例えた人がいる。 そう、この話は設定が極めて地味である。 自殺者が出る。 そうしてその理由を、とある一部屋でみんなで語り合う。それだけである。 自殺は揺るぎない。場所もほとんど移動しない。 回想シーンはあるが、基本、時間軸の移動もほとんどない。 ダイビング中の事故で、海に取り残された6人は手をつなぎ、 円になって浮かんで脱落者なく、救助される。 その事故を経て、ほとんどお互いを知らなかった6人の絆が強まり、 たびたびダイビングに行くようになる。 そんなダイビング後のある夜、一人の家で雑魚寝をしていた6名のうち、 一人が青酸カリによる自殺を図る。 自殺として処理されたその一人の思い出を語るうち、小さな疑問が生まれる。 その疑問は次第に大きくなり、それぞれが自殺の方法と、幇助者の存在を考え始める。 お互いを信じ合いながら、しかしその自殺の理由と幇助者を理解しようとする仲間たち。 はたしてその、結末は。 この地味なストーリーが最後に、 セリヌンティウス、メロスという単語を軸に、論理的に解明される。 人が死ぬという状況を前に、いがみ合い疑い合うのではなく、 お互いを絶対に信じるところから始める、その結末には、驚かされる。 ・・・・しかし・・・・ 青酸カリが入れられていた瓶の、 螺式のキャップが巻かれていたところを前提としてすべての推理が始まるんだけど・・ キャップ式にすれば、いいじゃん。 あ、それも、わざと推理させるための誤謬なの? いやでも、そこ、まっさきに議論されるとこじゃないの? なんつってちょっとだけ気になったので、マイナスイチで。
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死の危機をともに乗り越えた仲間達、そのうちの一人の女性が自殺。彼女の自殺にはおかしな点があるとして、その謎を残された仲間達が解明していく、「仲間を疑わない」これをルールとして。 謎が謎を呼ぶ、かなりエキサイティングな展開と言ってよいでしょう。ただ、頭の悪い私としては「あれ?今...
死の危機をともに乗り越えた仲間達、そのうちの一人の女性が自殺。彼女の自殺にはおかしな点があるとして、その謎を残された仲間達が解明していく、「仲間を疑わない」これをルールとして。 謎が謎を呼ぶ、かなりエキサイティングな展開と言ってよいでしょう。ただ、頭の悪い私としては「あれ?今何考えてたっけ?」となりました。あと、「別にこの謎は解かなくてもいいんでないの?」というところもありました。が、「仲間を疑わない」というルールを守り通した仲間達(ある意味で著者)は、素晴らしいですね。
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事件の真相が最後まで見えない作品でした。 最後まで友を信じぬくことを掟に、友人の死の真相を突き止めていくお話。 この本を読んで、石持さんより太宰治に今更ながら感服してしまいました。 題名のセリヌンティウスは「走れメロス」の登場人物です。 下敷きにされているメロスとセリヌンティウ...
事件の真相が最後まで見えない作品でした。 最後まで友を信じぬくことを掟に、友人の死の真相を突き止めていくお話。 この本を読んで、石持さんより太宰治に今更ながら感服してしまいました。 題名のセリヌンティウスは「走れメロス」の登場人物です。 下敷きにされているメロスとセリヌンティウスの友情って実は並々ならぬほど硬いものであったのではないかと思えました。 中学生の頃に国語の時間「走れメロス」をやった時はメロスの自己中っぷりに立腹していたものですが、浅はかだったのね。 それに気付かせてくれた石持さんに感謝。
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石持らしい作品。事件後を丁寧にトレースしてますね。 でも「扉はとざされたまま」とか「BG、あるいは死せるカイニス」とかのほうがゾワゾワっとして好みかも。
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