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家族ゲーム の商品レビュー

2.7

86件のお客様レビュー

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    2

  2. 4つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2013/06/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

話題に便乗して読んだ本。 そのページ数は少ないものの、ぎっしりと作者の考えが詰まった良い作品だった。 家族関係と教育。それは子供の人格形成に深く関係してくる。 子供の自主性を育てるにはどうすれば良いのか。対して常識とマナーとモラルを強いるにはどうすれば良いのか。 少なくとも自らがそれらを身につけていないといけないと思うが、それだけでも上手くいかないと思う。 そしてそれはこの本に答えは出ていないと思うし、分かっている人は本当に少ないのではないか。 それゆえ、親になる前から深く考えなければいけないと感じた。 こんなことを沢山考えさせられた、読んで良かったと思える本でした。

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2013/04/29

ドラマ(2013年版)を観て関心を持ち読みました。 松田優作さん出演の映画版も観た事はありますが、有名な食事シーン以外はろくに覚えていませんでした。 そのため、今回原作に触れ、こんなにも閉塞感があり、かつ救いようのないストーリーであったことに少し落ち込みました。 そして、その悲...

ドラマ(2013年版)を観て関心を持ち読みました。 松田優作さん出演の映画版も観た事はありますが、有名な食事シーン以外はろくに覚えていませんでした。 そのため、今回原作に触れ、こんなにも閉塞感があり、かつ救いようのないストーリーであったことに少し落ち込みました。 そして、その悲壮感を生み出しているのが沼田家の人々の人物設定だと思います。 ドラマ2013年版ではただただ呆れるばかりの沼田家の人々が、原作では呆れると同時に痛々しいほど悲しい人々に描かれています。 そして、その姿に当時の人々や社会の息苦しさを鮮明に感じることが出来ます。 ドラマ2013年版はかなり異なる作品になっていますが、何度も映像化される作品の持つ骨太さを感じられ、大変勉強になりました。

Posted byブクログ

2013/04/22

今年度のドラマ化をきっかけに読んでみた。 かつてのテレビドラマも映画も見ていない。話題になったシーン(横並びの食卓)は写真で見たことがあるくらいである。 一読して、なんというか、非常にプロトタイプな小説だなと思った。 発表されたのが1982年ということで、時代性というものをひし...

今年度のドラマ化をきっかけに読んでみた。 かつてのテレビドラマも映画も見ていない。話題になったシーン(横並びの食卓)は写真で見たことがあるくらいである。 一読して、なんというか、非常にプロトタイプな小説だなと思った。 発表されたのが1982年ということで、時代性というものをひしひしと感じる。おそらく団塊の世代であろう両親と、優等生の兄と劣等生の弟という家族構成。 父親は自分の学歴コンプレックスから息子に学歴を要求するが、根本が劣等感であるために、その要求は非常に表面的なものになってしまう。 また、母親は世間体第一の人間であるため、やはり表面的な理由で問題を根本的に解決することを望まない。 兄は両親の期待に応えることで自分の存在価値を確認しているタイプ。だから勉強もがんばるし、世間的には優等生で過ごしている。 弟は、今ならおそらく発達障害を疑うであろう人物造型がされていて、その結果母親が溺愛するという傾向が強まってしまった。 この原作が何度もドラマ化や映画化されるのは、これらの登場人物がいかようにもバリエーションをつけられるからだろう。時代を変え、背景を変えるだけでいくらでも時代にあったドラマが作れるのだ。 この小説が発表されたときには、こういった家族のあり方や、外部からの干渉などが非常に物珍しかったのだと思う。受験戦争もリアルな問題として存在していたし、そこから派生した「優等生の心の闇」のようなものもようやく気が付かれようとしていたからだ。 ところが今この作品を読んでみると「だからなに?」と思ってしまう。 かつては新鮮な問題提起であった事柄が、今ではほとんどが「問題の大前提」となってしまっているからだ。世間体ばかりの母親、学歴重視で子どもの心がわからない父親、仮面優等生の裏の顔など、今では定番の設定ですらある。 松田優作氏が吉本を演じた「家族ゲーム」では、金属バット殺人事件が時代の背景として存在した。だからこそのラストシーンであったと思う。 小説では、まだそこまで人々の気持ちが進んでいないために、尻切れトンボのような印象のラストになっているのだ。 この先が読みたい、と思ってしまう。 バブルの時代に向かって、きっといろんな問題を内包したままゆっくり崩壊していくんだろうな、と思う。 1982年当時、沼田家のような団地住まいは中流家庭と言われた。高度経済成長期には団地に住むのが一種のステイタスだった時代があるのだ。そして、沼田慎一は私とほぼ同年代である。優等生の成れの果てはいったいどうなっているのだろう。

Posted byブクログ

2013/04/17

なんかみんなどうしようもない。。それがリアルで将来こんな母親にはなりたくないと思いながら、なってしまいそうで怖いな。。息子たちも兄弟なのにこんな関係ってあるのかな?

Posted byブクログ

2012/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「受験戦争」って言葉、あったなー。 最近めっきり聞かなくなったのは、今や戦争(有事)がすっかり平時になったからなのかなー。 とかなんとか漠然と思いながら読了。 映画『家族ゲーム』の写真が表紙になったものを古本屋で購入。 そちらは学生時代にレンタルで観たが、破天荒な家庭教師を演じる松田優作がかっこ良すぎであった。 映画では影の薄かった兄目線で描かれており、ある意味スピンオフ作品のよう(当然、小説の方が先にあったわけですが)。 いろんな意味で過剰な両親と、傍観を決め込む優秀な兄、ひたすらグズグズしまくる弟の4人家族が織り成す日常はまさに「ゲーム」。ごっこ、プレイなんですな。 弟がたまに見せる頑是無い狂気に、背筋がうすら寒くなります。

Posted byブクログ

2012/01/21

救いが無い… 読み進めていくと「家族ゲーム」の意味がじわじわと… 結局みんな互いを無視してる。 なるほど、こういう”無視”もあるのか…

Posted byブクログ