人間以上 の商品レビュー
本作を最初に読んだ27年前。人類の未来を描いた作品を続けて読んでいた記憶がある。今では、それぞれがどんなストーリーだったのか、まったく曖昧模糊とした状態となってしまっているが、そのエッセンスはきっと私の記憶の奥底にしまい込まれているに違いない。 人類の次に来るものは? ...
本作を最初に読んだ27年前。人類の未来を描いた作品を続けて読んでいた記憶がある。今では、それぞれがどんなストーリーだったのか、まったく曖昧模糊とした状態となってしまっているが、そのエッセンスはきっと私の記憶の奥底にしまい込まれているに違いない。 人類の次に来るものは? 多くは、サルとホモ・サピエンスを分かつ要因となった知能をより進化発展させた存在として次の存在を描いていたような気がする。超知能。超能力。 が、何故か多くは孤独を道ずれにしていた。 旧人類のやっかみか。疎外か。 精神の一体化もよくあるテーマだった。それは現代人類の個のあり方がうまくいっていない、という裏返しだったのだろうか。 争う個と個。どこかでアリやハチの方が高度な社会を構成しているとの説を読んだことがあるが、それを鵜呑みにしたくない自分がいる。 いやいや、次に来るものは人類ですらないのかも知れない。
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読み始めてしばらく、いや当分の間、 ある種の寓話的な物語の展開に、 この作品はどういう話なのかもよくわからずに読み進む。 最終章もしばらくは、 2 人芝居の戯曲を読んでいるような気分でいたら、 おっ、おおっーー、結構ビックリな事に。 素晴らしい作品を読ませてもらった、 時代を感じ...
読み始めてしばらく、いや当分の間、 ある種の寓話的な物語の展開に、 この作品はどういう話なのかもよくわからずに読み進む。 最終章もしばらくは、 2 人芝居の戯曲を読んでいるような気分でいたら、 おっ、おおっーー、結構ビックリな事に。 素晴らしい作品を読ませてもらった、 時代を感じさせない名作。 1954 年 国際幻想文学賞受賞作品。
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1950年代に書かれたとは思えない独創的な異色作品。普通の人間を凌駕する力を持つ能力者が、白痴だったり奇形の赤ん坊や孤児だったりと、一人だけではまともに生きていけないところが、そもそもまず異色。フリークス萌えにはたまらん作品です。白痴の青年がエヴァリン・キューと感応して覚醒する場...
1950年代に書かれたとは思えない独創的な異色作品。普通の人間を凌駕する力を持つ能力者が、白痴だったり奇形の赤ん坊や孤児だったりと、一人だけではまともに生きていけないところが、そもそもまず異色。フリークス萌えにはたまらん作品です。白痴の青年がエヴァリン・キューと感応して覚醒する場面は涙が止まりません。何年も前に読んだ本ですが、今こうやってレビューを書こうと内容を思い出すだけで悶絶するほど、大好きで特別な本です。
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異色な作品、というか「異色作家を骨まで味わう」と帯に書いてあった。そもそも文学には、異色なものは多いので、読んでみても異色だという印象は余り無かった。 この物語の中心には、コンピュータのような頭脳、テレパシー、テレキネシス、テレポーテーションなどの能力を持つ赤ちゃんや少女、青...
異色な作品、というか「異色作家を骨まで味わう」と帯に書いてあった。そもそも文学には、異色なものは多いので、読んでみても異色だという印象は余り無かった。 この物語の中心には、コンピュータのような頭脳、テレパシー、テレキネシス、テレポーテーションなどの能力を持つ赤ちゃんや少女、青年などが集まって、一つの生命体として機能する集団人(ホモ・ゲシュタルト)が居る。集団人は、構成するそれぞれが、それぞれの機能を担う。コンピュータのような頭脳を持つ赤ちゃんはそれだけでは何も出来ず、指令を与える頭脳が必要になる。テレパシーやテレキネシスなども同じ事が言える。そのようにしてこの集団人は、人間社会の中には上手くとけ込んでいないのだが、人間以上の力を発揮する。そして物語は展開していく。 正直なところ、物語の展開はもう一回ぐらい読まないときちんと捉えられないような気がするのだが、ちょっと荒削りな印象も受けた。
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超能力、あればいいってもんじゃない。 力を持ったがための差別、悲しさ 日本のほとんどのSF作家が影響されたのでは? ミュータント物は、この一冊でとどめを刺す
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・・・・・書きかけ・・・・・ 25年前の1985年5月8日に67歳で亡くなったアメリカのSF作家。
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パルスが上昇する。耳の中で血の音がごうごういう。説明されて理解するのではない、心の端っこの部分が直感する、それを手繰り寄せるのだ。脳内の、新しい地平が開ける。大好きだ。大好きだ。大好きだ。これを読まないで大人になってしまう人が居るなんて、これを読まないで年を重ねていってしまう人が...
パルスが上昇する。耳の中で血の音がごうごういう。説明されて理解するのではない、心の端っこの部分が直感する、それを手繰り寄せるのだ。脳内の、新しい地平が開ける。大好きだ。大好きだ。大好きだ。これを読まないで大人になってしまう人が居るなんて、これを読まないで年を重ねていってしまう人が居るなんて、なんたる損失!読め、必ず読め。大好きだ大好きだ大好きだ。
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何度読んだかわからない。 今でも年1回は最低読んでる。 好きな一冊を挙げろといったらたぶんこれ。 これも墓場行き。
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10年位前に読んで途中で挫折した本。時間をかけて想像力全開モードで読み直してみれば、ああ、こういうお話でしたか!おもしろいじゃん!!いかんせん50年以上前の作品だから、設定が古すぎる感じはある。現代か近未来の設定で誰かリライトしてくれないかなあ。
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もう十年以上前に読んだのに、強烈に印象が残ってる。 何か切なくて、胸が苦しくなった。 読んだそばから忘れてしまう本も多いのに……恐るべきスタージョン。 又、読み直そうかと思ってる。 私は読み辛くは無かったです。
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