優しい音楽 の商品レビュー

瀬尾まいこ【著】

2013/05/31

瀬尾さんの書くお話は
人と人とのつながり、温もりが
いつも根底にあるので
読み終わったあと
ほんわかした気分になる。

そういう気分になりたいとき。
人と接することに疲れたとき。
そういう時に読むと
「やっぱり人と繋がっていたいなぁ」
「人が好きでいたいなぁ」
と前向きな気持ちにさせてもらえる。
この本もまたそんな一冊でした。

2013/05/30

瀬尾さんの文章は、相変わらず読みやすくてさくさく読める。
しかもこの作品はおもしろくて、さらに早く読み終わった。

表題作の「優しい音楽」。
まさに表題の通りだった。
そしてその「優しさ」は、他の収録2作品にも言えることだと思う。

少し切なくて、ほっこり。
相対する感情が並んでてもしっくりきてしまう、そんな感じ。
瀬尾作品の登場人物にものすごい悪人はいないなぁ。
いやむしろ、悪いやつはいるけど(「タイムラグ」の平太は悪人だ！)、しょうがないなぁと許してしまうような一面を持っている。(親の反対する相手との結婚とか。反対の理由に反発するとこはかっこいい)

余談ですが、「タイムラグ」の佐菜ちゃんは私の脳内変換ではHKT48の朝長美桜ちゃんでした。マニアックかしら…(--;)

2013/03/16

悪くないんだけど、かといってよくもない。つまらなくないんだけど、とにかく印象に残らない。短編なんだけど、一編読み終わって次のを読み始めると、前の話がどんなだったか、もうあまり思い出せない。後味が何もない。余韻もとくにない。

2013/02/27

一歩間違うと
汚い話になってしまう設定でも
こういう世界に書いてしまうのは
このひとなんだなぁ。

2013/02/19

なぜか駅で見知らぬ女の子に声をかけられ、いつの間にやら付き合い始める話、不倫相手の娘を一日預かる話、そして、良くわからない物を何でも集めてくる恋人が、ある日おじさんを拾ってくる話、の3話が収録されている。

どれもかなりはっちゃけた状況で話が始まるが、「人とのつながりってのはそういうものでしょ」みたいな作者の考えが見えてきたりこなかったり。

2013/02/07

何かのテストで表題作「優しい音楽」が
出題されたのがきっかけで手に取った本。
一時間で読み切ってしまった…！

解説の池上冬樹さんも仰っているが
瀬尾まいこさんの小説は冒頭三行で
私達読者に様々な物語の先を想像させる。
今回の３つの短編も素晴らしかった。
また非現実的、反社会的な出来事を用いているにも関わらず、
その部分をさらりと読ませてしまう所にも
瀬尾まいこさんの凄さが現れているように感じる。

少しだけ欲を言えば、物語の終わり方が
どうも先を匂わせる終わり方なので
腹八分目感が否めないのが残念。

2013/01/28

卵の緒から瀬尾さんのファンになり
順番に読んでます。５作目。
短編が３つ入ってます。

＊優しい音楽
表題作ですが個人的にはイマイチ…。
良い話なのかもしれないけど
兄のいる自分としては
兄とそっくりな人とは付き合えないなぁ…
いくら死んでしまってショックだったとしても。
その兄が大好きだったとしても。
恋人はまた違うかな？って。
だからそういうことを
千波ちゃんだけじゃなく
お父さんやお母さんも感じなかったのかな？
って思ってしまいあんまり共感できなかったです。

＊タイムラグ
佐菜ちゃんがかわいいです。
深雪さんの言う通り、
サツキさんがきちんと育ててるんだろうなって思います。
でも不倫相手の子供を預かるとか
おまけに実家にまで行ってしまうなんて
普通なら考えられないことだけど
それをあっさりやっちゃうのが
やっぱり瀬尾さんだなって思いました。

＊がらくた効果
この中では１番好きな作品。
元大学教授のホームレス佐々木さん。
ぜひうちにも来てほしいと思いました。
こんなちょっとした知識を
何気なく教えてくれる人が近くにいてくれたら
きっと素敵だと思います。
佐々木さんのこれからの人生が
楽しいものになるといいなぁと思いました。

やっぱり瀬尾さんのお話は
どこかめちゃくちゃな設定だけど
読んでいくうちに
こういうのもありかな？と思わせる
不思議な力があると思いました。
あと美味しいものを共に食べることによって一気に仲良くなってしまう
とても素敵だなと思いました。

2013/01/28

「優しい音楽」　「タイムラグ」　「ガラクタ効果」の３つの短編集。
どれも変な設定なのに、なぜか納得できちゃう設定が不思議です。

2013/01/27

＜優しい音楽＞☆4.5
ほんわか、あったかいお話。
千波が最初は変な動機だけど、タケルくんを本当に好きになっていったのはよくわかる。
とっても好き。

＜タイムラグ＞☆3.7
不倫相手の子供を預かることになった主人公。
っちゅーか、この不倫男ちゃらんぽらんすぎやろ・・・
きっとこの後主人公はきちんとさよならできたと思う。

＜ガラクタ効果＞☆2.5
おっさんを拾ってくるとか、全くよくわからん。

2013/01/23

ちょっと無理な設定の短編3部作。

※優しい音楽
駅で突然女性に声をかけられて、
恋人となった二人。
理由を知ったタケル君の努力が微笑ましい。

※タイムラグ
不倫相手の子供の面倒を見ることになった深雪。
豪遊するつもりが、何故か相手の祖父に会うことに！

※がらくた効果
何でも拾ってくるはな子。
同棲中の部屋に拾ってきたのは、
なんと！おじさん。
それはないでしょって展開に
当然のように笑ってしまう。

とても温かい気持ちになれる。