ウツボカズラの夢 の商品レビュー
未芙由、うまいことやったな…とそれだけ。 最初と最後で、鹿島田家の 様相はずいぶんと変わったけれど、みんな好き勝手やってるところは相変わらずのようで、不幸になったというわけでもなさそうだし、めでたしめでたしという感じかな。 でも、未芙由のやったことは、あまりにも危うすぎて、これか...
未芙由、うまいことやったな…とそれだけ。 最初と最後で、鹿島田家の 様相はずいぶんと変わったけれど、みんな好き勝手やってるところは相変わらずのようで、不幸になったというわけでもなさそうだし、めでたしめでたしという感じかな。 でも、未芙由のやったことは、あまりにも危うすぎて、これから大丈夫なんだろうか…と心配。
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主人公には共感できなかったけど、いろいろな人の状況や感情が描写されるので、一気読みしてしまった。 乃南アサはミステリーというイメージですが、むしろこういった日常を描いた小説の方が、上手だなぁと感心する。 ただ、ラストはいまいちかなー。主人公の魅力が最後までわかりにくく、なぜあのハ...
主人公には共感できなかったけど、いろいろな人の状況や感情が描写されるので、一気読みしてしまった。 乃南アサはミステリーというイメージですが、むしろこういった日常を描いた小説の方が、上手だなぁと感心する。 ただ、ラストはいまいちかなー。主人公の魅力が最後までわかりにくく、なぜあのハッピーエンドをつかめたのか、納得しにくかった。また、途中のエピソードで出てくる人がどうなったか分からないのが残念。
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ウツボカズラに見立てた主人公がすべてを得るまでの話ですが、描写の細かさに比べ話の奥行きがあまりないように思いました。
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よくこのような設定(それぞれが壊れている?問題がある)の上流家庭の小説にあたるけれど、実際はどうなのかな? この年代の人はこういうことを感じて生きているんだと、おもしろい。 しかもこの小説は吸引力(読みたくなる力)がある。結末が気になる。 ということで、楽しく読めました。
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【巷には自己中心的な人、無神経な人など、総じておかしな人がふえている。それを象徴するかのような鹿島田家の人々の日常をシニカルに描ききることで見えてくる不気味な世界。問題作「風紋」の作者が贈るエンターテインメントノベルの傑作。 】 タイトルのウツボカズラ=未芙由って事で、未芙由の...
【巷には自己中心的な人、無神経な人など、総じておかしな人がふえている。それを象徴するかのような鹿島田家の人々の日常をシニカルに描ききることで見えてくる不気味な世界。問題作「風紋」の作者が贈るエンターテインメントノベルの傑作。 】 タイトルのウツボカズラ=未芙由って事で、未芙由の夢=欲しいと思ったものを手に入れる事が叶うまで・・・って解釈でいいんですよね? 若い女との不倫を繰り返す父親、不倫にはまって家庭を捨てる母親、男と遊びまくって父親が誰だかわからない子供を妊娠してしまう女子高生、人生舐めきってるけど最後はうまいことやる計算上手な大学生。ひとりひとり取り上げれば、こういう人っているよね。って言えるけど、こんな人たちが揃ったのが一つの家族だっていうのはキツイ。 そこにポイっと放り込まれた未芙由。境遇からも同情を感じるし、可哀そうだと思ったのもつかの間、結局、登場人物のなかで一番したたかなのが未芙由。それがわかっちゃったらタイトル(ウツボカズラ=食虫植物)がどうも生々しい。
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私にとってこの著者の作品は、ミステリ系はかなりツボで好きなんだけど、それ以外の作品は全くダメということが多い。本書もその例に漏れず。 読み進めるのが苦に思えるほどではないのだが、登場人物が誰も魅力的に思えずストーリーに興味が持てない。 また、結末が唐突すぎ。あの状況からどうやって...
私にとってこの著者の作品は、ミステリ系はかなりツボで好きなんだけど、それ以外の作品は全くダメということが多い。本書もその例に漏れず。 読み進めるのが苦に思えるほどではないのだが、登場人物が誰も魅力的に思えずストーリーに興味が持てない。 また、結末が唐突すぎ。あの状況からどうやってその結末に至ったのかという過程こそがむしろ興味深いのだが、そこが全部はしょられている。中盤の展開に関しても同じようなことがいえるし、私から見ると、余計なことばかり書いて、書いて欲しいことは全く書いていない感じ。
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でもこの本はミステリーではない。 でも怖いです。 殺人などとは違う、別の怖さです。 人間は 卑怯 そして弱く 汚く えげつなく 計算高く ずるく バカだ 久しぶりに読んだ後、むかついたし苛立ったしケッ!と言いたくなった。 本がつまらなかったのではない。 出てくる人間達にケ...
でもこの本はミステリーではない。 でも怖いです。 殺人などとは違う、別の怖さです。 人間は 卑怯 そして弱く 汚く えげつなく 計算高く ずるく バカだ 久しぶりに読んだ後、むかついたし苛立ったしケッ!と言いたくなった。 本がつまらなかったのではない。 出てくる人間達にケッ!なのだ。 それぐらい乃南さんは巧かった、巧みだ。 後半にさしかかったとき この本の中で一番目敏く、ずるく計算高い人間の存在に気づく。 その人間の成功のラストに不幸が訪れないと 私の苛立ちが止まらないなどと思う。 どんでん返しでしたたかさを暴いてくれよ、と何度も思った。 しかし前にも書いたとおり人間はバカだから
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凡な日常ほど悪意に満ちたものはない。わたしの願いはただひとつ幸せになること。エンターテインメントの域を越えた傑作。と言う帯が付いていたらしい。 ダンナが『なんか話題になっただか面白かった本らしいよ~、予約がいっぱいだし』と図書館から予約してようやく回ってきた本。 え~、ウツ...
凡な日常ほど悪意に満ちたものはない。わたしの願いはただひとつ幸せになること。エンターテインメントの域を越えた傑作。と言う帯が付いていたらしい。 ダンナが『なんか話題になっただか面白かった本らしいよ~、予約がいっぱいだし』と図書館から予約してようやく回ってきた本。 え~、ウツボカズラってなんぞや?と検索の結果食虫植物だそうで。 読んだ後、なるほどと納得したしタイトルの付け方はNice!と思ったけど内容は微妙… 世の中は自己中だったり無神経だったり嘘つきだったり、楽しんだもの勝ちですか? そんな気はなかったと女の武器で欲しい物が手に入るんですか。 真面目にやってると馬鹿をみるの? な~んか非常識な人々が好きかってやって結果はどうあれみんなそれぞれ満足してます。って感じの話?(苦笑) ウツボカズラのように自分の殻(家?)をただひたすら大切にする未芙由が羨ましいようなかわいそうなような。 でもその人その人の幸せは違うからね~、なにが幸せかなんてその人にしか分からないしね。 駆け落ちしたおばさんだって、留学した美緒だってそれなりに本人達は幸せなんだろうし。 ただラストの『必要ない人は切りなさい。プラスにならないと思ったら、関わんなさんな。』って言葉妙に残ったなぁ。 実際、人と人との関係はプラスやマイナスで考えてるわけではない。 様々な関係が絡み合って自分があるんだし。 でも切り離せたらなぁって思う関係も時々あったりして(苦笑) 心に響くメッセージはなかったけど、テンポ良くサラッと読める作品ではあったと思う。
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そういう物語を見たり聞いたり読んだりしては時々思うのだけれど、もしも人生における道筋を充分に計算して表と裏に分けたとしたら、そしてそれで、例えば一般的に言われている人生の成功の象徴であるようなモノを手に入れられたとしたら、それは、してやったり、と心の中で小さくつぶやくような喜ぶべ...
そういう物語を見たり聞いたり読んだりしては時々思うのだけれど、もしも人生における道筋を充分に計算して表と裏に分けたとしたら、そしてそれで、例えば一般的に言われている人生の成功の象徴であるようなモノを手に入れられたとしたら、それは、してやったり、と心の中で小さくつぶやくような喜ぶべき幸せということになるのだろうか。もちろん、裏も表も自分の人生にはありませんなどと言うつもりはない。会社勤めをしていれば、それはそれなりに多少自分の思っていることを口に出さないようにすることもあるし、厭なことも表面には出さないようにこなしておいて後から酒席で憂さを晴らしたりすることも人並みにはある。それでも、自分自身を二つに分けることはそうそう簡単なことではないから、身体が要求する必要な作用として憂さを晴らしてバランスを取っているのだと思うのだ。 それなのに何故だろう、そういう物語が溢れているのは。テレビのドラマやミステリー、小説などで、そういう難しいことをいとも簡単にやってのける人が登場するのは。そんな風にすっぱりと裏と表を分けている人物が出てくると、どうも嘘くさいなあ、という気持ちが沸いてくる。例えばその物語が、人生の裏側を暴くことで人の心の深さのようなものを表現しているのだとしても、その計算の結果幸せになりましたというありふれたドラマ展開が示唆されると、ただ薄っぺらい感じがしてしまうのだ。 「平凡な日常のほど悪意に満ちたものはない」という帯につられて読んだのだけれど、もし同じようにこの帯に惹かれた人が居たなら、迷わずトーベ・ヤンソンの「誠実な詐欺師」を読むことをお勧めしたい。
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久し振りの新刊ですね。とても読みやすいので2日程で読み終わりました。私は割としっかりしていると言われますが、全てのことを先読みして進んでいく程の計画性はなくて、やってから後悔したり、言ってから後悔することもあります。 だからこの主人公の考え方には驚きます。約束されていない未来...
久し振りの新刊ですね。とても読みやすいので2日程で読み終わりました。私は割としっかりしていると言われますが、全てのことを先読みして進んでいく程の計画性はなくて、やってから後悔したり、言ってから後悔することもあります。 だからこの主人公の考え方には驚きます。約束されていない未来の為に、たくさんの我慢をする。関わる人の人間性を冷静に分析する。 世間知らずで無知なように見えてとても強かで、怖いと感じます。 後半になって主人公の希望していた通りに人が動くようになると本当に怖くて、こんな人とは一生関わらないことを願うだけです。
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