九つの、物語 の商品レビュー
章ごとの物語の軸に古典小説をおいてるのが素敵。現実にはありえん設定やのに不自然さとか違和感とかがなくて、逆に危ういけど美しいバランスに魅了されました。美味しそうなものがいっぱい出てくるところも、細部にこだわった感じがして好印象です。
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大切に読みたくなるような物語 恋愛、家族の問題、、助けてくれたのは幽霊となったお兄ちゃん。 でもそのお兄ちゃんも実は。。。 九つの有名な文学作品と絡めて話が進んでいくのも素敵。
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現実味のある話だけどファンタジーも入ってる お兄ちゃんのつかみにくい性格が好きだな 終わり方は納得いくもの(^^) ゆっくり時間かけて読むほうがいいかもしれない
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ちょっと大人しいけどいたって普通の妹と、頭が良くてかっこよくて女たらしで優しいお兄ちゃんと、古い本とおいしい料理の物語だった。 2008年5月20日読了
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章タイトルになっている小説と物語が上手く絡んでいて素敵でした。本好き、美味しいもの好きには嬉しい物語ですね。切ない話ですが、とても温かく幸せな想いの残る物語でした。(2008.04.13読了)
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オシャレで、モテて、周りから呆れられる程に読書家な、 お兄ちゃんの部屋で泉鏡花の本を読んでいたら お兄ちゃんが部屋に入ってきた…。 信じられない思いな私…。 だって、お兄ちゃんは二年前に死んだ筈なんだから…。 もう一度、取り戻せるだろうか… 失った大切な人を… 見えなくなってい...
オシャレで、モテて、周りから呆れられる程に読書家な、 お兄ちゃんの部屋で泉鏡花の本を読んでいたら お兄ちゃんが部屋に入ってきた…。 信じられない思いな私…。 だって、お兄ちゃんは二年前に死んだ筈なんだから…。 もう一度、取り戻せるだろうか… 失った大切な人を… 見えなくなっていた、自分の心を。 初めて読んだ、橋本作品にハマりそうです。 題の通り、九つのお話と九つの本のタイトルにリンクした作風。 読書好きな私達が本を題材な作品を読むからこそ、 また、マニアックなとこも良い。 料理を作り、食べさせるという行為は 「命を与えるということ」… 料理好きなお兄ちゃんが妹に作ってあげる、ごはんも 九種出てきて凄く美味しそう。 何よりも、この妹思いなお兄ちゃんがイイ。 兄は、なんで現世に戻ってきて普通の人と同じく生活できるのか? この家族の確執、兄の死んだ原因、妹の失われた記憶、 今ある生活は、いつかなくなる… うら淋しさを抱えて、生活する兄と妹。 愛おしい人を思う気持ちは永遠。 この作品の雰囲気、大好きで何回でも読み返したくなる。 この本に出逢え、ほんとうに良かった。
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井伏鱒二の山椒魚が読みたくなってきました。近代文学ってなかなか手を出しづらかったんだけど、こういう入り口もありかもしれない。
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2年前に亡くなった兄の禎文が妹のゆきなの前に幽霊として現れた 現世に戻った理由は心残りがあったから・・・ ゆきなは禎文の死んだ理由を忘れていた いつかそのことを思い出しその歪みで壊れてしまうかもしれない 生きることを楽しむそのことを伝えるためだった この物語は 太宰治、井伏鱒二...
2年前に亡くなった兄の禎文が妹のゆきなの前に幽霊として現れた 現世に戻った理由は心残りがあったから・・・ ゆきなは禎文の死んだ理由を忘れていた いつかそのことを思い出しその歪みで壊れてしまうかもしれない 生きることを楽しむそのことを伝えるためだった この物語は 太宰治、井伏鱒二、樋口一葉などの9の物語と本編がうまくミックスされています
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今年に入るまで、作者のことを知りませんでした。本作で3作目ですが、いつもやわらかい筆致に感心します。禎文さんのトマトスパゲッティのレシピは、チェックしました。
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思いを果たしたら消えてしまう。 それはとてつもなく哀しいけれど、この兄妹の繋がりはとてつもなくあったかい。
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