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九つの、物語 の商品レビュー

4.2

154件のお客様レビュー

  1. 5つ

    63

  2. 4つ

    44

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2010/02/06

お兄ちゃん!!! だけど私はちゃんと知っている。お兄ちゃんは深刻になりすぎることの無意味さをわかっているんだ。 恋なんて落ちるものだよ その対価として、一万円札を挟んだんだ そう、当たり前なの。それがわかったの お前にはなにひとつ思い出してほしくなかったよ わかるよ。僕は藤村の...

お兄ちゃん!!! だけど私はちゃんと知っている。お兄ちゃんは深刻になりすぎることの無意味さをわかっているんだ。 恋なんて落ちるものだよ その対価として、一万円札を挟んだんだ そう、当たり前なの。それがわかったの お前にはなにひとつ思い出してほしくなかったよ わかるよ。僕は藤村のことが好きだからね

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2010/01/01

哀しみは、まず、ちゃんと受けいれなければならないのですね…。 でも、それが、いちばんむずかしい。いちばんツライ。 忘れているほうが、どんなにラクか…。 そっと寄り添ってくれるひとがいると、それでも、なんとか乗り越えられるのかもしれない。 とても、やさしい物語でした。 橋本さんは、...

哀しみは、まず、ちゃんと受けいれなければならないのですね…。 でも、それが、いちばんむずかしい。いちばんツライ。 忘れているほうが、どんなにラクか…。 そっと寄り添ってくれるひとがいると、それでも、なんとか乗り越えられるのかもしれない。 とても、やさしい物語でした。 橋本さんは、物語を紡ぐひと、ですね。まさに。 「人は誰かの心に種を蒔く。その種はやがて芽吹き、育ち、実をつける。実ってのは、要するに種だ。新たな種は、今度は別の人の心に蒔かれる。そして思いは繋がっていくんだ」 ↑お兄ちゃんのセリフ。 この言葉を心から信じられたら、すくわれるのかもしれないなぁ。まだ、ムリだけど。 ストーリーには、9冊の本が出てきます。すべてが、お兄ちゃんの本、というのがカギ。 J・D・サリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』、読んでみたいです。ぜひぜひ。

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2009/12/27

こんなお兄ちゃん欲しかった! この兄弟可愛いなーと、にやけながら読みました。 読み終わった後、ほろっと涙が出てしまうような、1冊でした。 九つの物語に沿って進む内容も、分かりやすくて読みやすかったです。 トマトスパゲッティ作ってみたくなりますね。

Posted byブクログ

2009/11/19

2年前に死んでしまったはずのお兄ちゃんが帰ってきた。 幽霊であるお兄ちゃんと、その妹の私と、私の友達、恋人、それにお兄ちゃんの恋人を巻き込んで、9つの物語を題材とした、9つの出来事が起こる。 しかし、微妙なバランスで成り立っていた二人の幸せな生活は、だんだんとゆがみが生じてくる・...

2年前に死んでしまったはずのお兄ちゃんが帰ってきた。 幽霊であるお兄ちゃんと、その妹の私と、私の友達、恋人、それにお兄ちゃんの恋人を巻き込んで、9つの物語を題材とした、9つの出来事が起こる。 しかし、微妙なバランスで成り立っていた二人の幸せな生活は、だんだんとゆがみが生じてくる・・・ ふんわりとしたタッチで、ラストはすっと心にしみこんでくる、そんな感じのお話です。

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2009/10/29

わたしは、読んだ後考えてしまう様な、 ちょっともやっとする本が好きなのですが この話は読んだ後の感じが、思わずにやけてしまうような 幸せな気分になります もやっとしなくても、好きな本です

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2009/10/25

この手のお話には とっても弱いのですよねぇ~ 本当は星4.5で 星4つなのですが  橋本紡さんが好きなので 切り上げて星5つです 9つの章からなり それぞれが有名な本がタイトルになり 内容も微妙に絡んでくる 中でも 井伏鱒二の『山椒魚』は 改変前、後も読んだ事がない...

この手のお話には とっても弱いのですよねぇ~ 本当は星4.5で 星4つなのですが  橋本紡さんが好きなので 切り上げて星5つです 9つの章からなり それぞれが有名な本がタイトルになり 内容も微妙に絡んでくる 中でも 井伏鱒二の『山椒魚』は 改変前、後も読んだ事がないので 今度 是非 今度読んでみたいと思った 本当は いないはずのお兄ちゃんとの不思議な2人暮らし 妹一人では 越えられないような事を 兄ちゃんが支えてくれる 兄弟の繋がりって 特別なものがあると思う 特に 兄から妹は ほっとけない存在なのでしょうね お兄ちゃんが妹を守ろうとする気持ちが ストレートに伝わってきて ポロポロと涙が溢れてしまった それと 食事のメニューもとっても 美味しそうです トマトスパゲッティが 無性に食べたくなっちゃった 読後感もよく ホッとするような感覚が残ります やっぱり 橋本さんの作品には 暖かさがたっぷり入っています

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2009/11/16

yahoo のブログで知った小説だったんだけどね。 「死んだお兄ちゃんが帰って来て、きれいにする話」かな。 いかにも女受けしそうなお兄ちゃんと、芯の通った頼りない妹のお話。 よくある話みたいに、お兄ちゃんが帰ってきたことが騒動を巻き起こすわけでもなく、お兄ちゃんは黒子であり続け...

yahoo のブログで知った小説だったんだけどね。 「死んだお兄ちゃんが帰って来て、きれいにする話」かな。 いかにも女受けしそうなお兄ちゃんと、芯の通った頼りない妹のお話。 よくある話みたいに、お兄ちゃんが帰ってきたことが騒動を巻き起こすわけでもなく、お兄ちゃんは黒子であり続ける。 主人公は間違いなく妹・ゆきなとその彼・香月クンなのだ。 汚れたいと考えたゆきなを止めたのはお兄ちゃんだし、山椒魚の改訂の話から勇気づけたのもお兄ちゃんだけど、動いたのはゆきななんだ。 「食べて見ないとわからないなんて、まるで人生見たいじゃないか。 何かを入れすぎても、そこそこおいしくできるんだ。ほら、それもまた、人生みたいだろう」

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2009/10/04

一話を読み出してすぐ、「ライトノベルだなー」って思ってたらやはり作者さんライトノベル出身でしたか。 兄妹の絆のお話。ですが設定も中身も登場人物さえありがち!どこかで読んだ内容でした。一話ごとに古典を絡めていましたがそれもいまいちスパイス効かず。引用を利用するだけではダメだと思う。...

一話を読み出してすぐ、「ライトノベルだなー」って思ってたらやはり作者さんライトノベル出身でしたか。 兄妹の絆のお話。ですが設定も中身も登場人物さえありがち!どこかで読んだ内容でした。一話ごとに古典を絡めていましたがそれもいまいちスパイス効かず。引用を利用するだけではダメだと思う。もっと作者の言葉で書いてほしかった。とはいえこの作者さん普段の言い回しもあんまりうまくないんだよな…。 各話の一文目が「○○(作品名)を読んでいたら、〜」でほとんど統一されてたのってわざとですかね?それとも作者自身も気づかず同じ入り方になっていたんだろうか…だとしたらそれはちょっと。 こういう話を書いていきたいんだったらラノベで続けてくほうがいいんじゃないかなぁ…と思ったところで〆。

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2009/10/07

近現代の小説作品をモチーフに九つの話が繰り広げられる連作。 生きることがどれほど素晴らしいか、 毎日が輝いているか、 読後にたまらない幸福感でいっぱいになる作品だと思います。 橋本氏の優しい言葉が語ってくれる素敵な一冊でした。

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2009/10/04

死んだはずのお兄ちゃんが、私の前にひょこっと戻ってきた。 人懐こくて、整った顔でモテる兄・禎正(さだまさ)。 地味でおとなしい妹・ゆきな。 ゆきなの穏やかな恋人・香月くん。 9つの短編小説が1つの流れにまとまっているお話。 本好きの兄と妹なので、本の引用(それが各話の題名にも...

死んだはずのお兄ちゃんが、私の前にひょこっと戻ってきた。 人懐こくて、整った顔でモテる兄・禎正(さだまさ)。 地味でおとなしい妹・ゆきな。 ゆきなの穏やかな恋人・香月くん。 9つの短編小説が1つの流れにまとまっているお話。 本好きの兄と妹なので、本の引用(それが各話の題名にもなっている)もあったり。 料理上手なお兄ちゃんの【トマトパスタ】がとても美味しそうで、思わず食べたくなった。 兄の台詞より (たまに深刻な顔で悩んでいる奴がいるだろう) (ああいうとき、だいたい人ってのはなにも考えてないんだよ) (黙ってるくらいだったら、なにか話したほうがいいよ。) (あるいは動いた方がいい) (たとえ間違った方向に進むことになったとしても、立ち止まってるよりはずっとましだ) (だって、歩いてさえいれば、どこかにはたどりつくだろう) (想像もしなかった場所かもしれないじゃないか、そこが)

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