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こうふく みどりの の商品レビュー

3.7

102件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2012/02/14

文庫を買いに行ったらサイン本が影に潜んでいたので単行本購入。 面白いけど…難しいわ。 なんだかこんだけすんごい大変な人の集まりなのにほんわかしてる不思議な家族。 映画のシーンみたいに話が流れて行く。 緑いいね。 でも、コジマケンの相手はちょっとなぁ~…

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2012/01/17

大阪と思われる下町の日常を捕らえた作品。 現代版、じゃりんこチエといった感じで、子供の大人を見つめる視点が非常にコミカルで面白い。 西加奈子さんは、人間洞察が非常に深いので、油断して読んでいると、人間をむき出しにする展開にドキッとさせられる。 登場人物はどれも個性的だが、どの人物...

大阪と思われる下町の日常を捕らえた作品。 現代版、じゃりんこチエといった感じで、子供の大人を見つめる視点が非常にコミカルで面白い。 西加奈子さんは、人間洞察が非常に深いので、油断して読んでいると、人間をむき出しにする展開にドキッとさせられる。 登場人物はどれも個性的だが、どの人物も表層的に描くのではなく、それぞれの胸のうちに抱えたドラマをきちんと描くことで、人間の愚かしさ・悲しさ・おかしさを巧みに照らしている。 読書の最中は、関心させられたし、笑えたし、ちょっと悲しくなったりもした。 ほんと人の心を揺さぶる作家さんだと思います。 しっとり静かに読書ですごす夜にはオススメの一冊です! ちなみに、一番面白かったのが、焼肉店「金」がテレビで取材される模様。 かなりウケた!

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2011/12/22

少女の生き方や恋を描いた物語。 読んでいてキュンとなった。 主人公の緑の心模様やぶっきらぼうな言葉の中に見える優しさなど、読んでいて心が暖かくなった。 物語が大阪を舞台にしているため登場人物の会話が大阪弁。 読むのに馴れるまで時間がかかった。 それでも緑の心が中学生の姿そのま...

少女の生き方や恋を描いた物語。 読んでいてキュンとなった。 主人公の緑の心模様やぶっきらぼうな言葉の中に見える優しさなど、読んでいて心が暖かくなった。 物語が大阪を舞台にしているため登場人物の会話が大阪弁。 読むのに馴れるまで時間がかかった。 それでも緑の心が中学生の姿そのままの等身大で、読んでいて清々しい。 それなのに物語の雰囲気が重いようでウィットに富んだ軽さがある。 私は緑のおばあちゃんが好き。そして猫が飼いたくなる。緑の家族が愛おしい。

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2011/11/03

家族のはなしがほんとうまいとおもう、西加奈子さんは。 あったかく幸福で、どこかふふふと笑いたくなるくらいほほえましい。 いい匂いのする家に憧れる。藍ちゃんからするぶどうのにおい、藍ちゃんの作るご飯のにおい、たばこのにおい、桃ちゃんのおしっこのにおい。 14歳、女未満。初恋...

家族のはなしがほんとうまいとおもう、西加奈子さんは。 あったかく幸福で、どこかふふふと笑いたくなるくらいほほえましい。 いい匂いのする家に憧れる。藍ちゃんからするぶどうのにおい、藍ちゃんの作るご飯のにおい、たばこのにおい、桃ちゃんのおしっこのにおい。 14歳、女未満。初恋までもうすこし。 一番愉しかったのかもしれない、あの頃。 明日香も、小島犬みんなみんないい。 ――2月14日 バレンタインデー わたしのひふは、彼といつか別れることを、知っています。

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2011/10/03

あかを先に読んだけど、みどりの方が良かった!予想できたりできなかったり。。。おもしろかった。ゆったりとした不思議な時の流れが好き。

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2011/09/06
  • ネタバレ

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あかのから読んだが あかのはだめだった。 みどりのは好き。 でもあかのも 真面目に読んだら面白いんだろうな。 あとがきに二冊のコンセプトが書かれていた。 上下巻のようでそうではない。 どちらか一方しか 読んでもらえないかもしれない。 でも全く違う二冊のつながりを発見した誰かに 「こうふく」を少しでも味わってもらいたい コンセプトを最後に知り 面白いなと思った。 でもこうふくな発見のためには 大々的におそろいの色にして いかにもどちらも読まなくてはいけないようにはせず ばらばらにしたら良かったのになんて思ってしまう。 でも私の「本そのもののあり方」に 少し刺激が加わったので良かった。 【ネタバレ有り】 みどりちゃんの淡い恋 友達への淡い嫉妬 適当なお母さんに ようわからんおばあちゃん 間に書かれた二人の物語 そしてもう一人の物語 これが、誰の物語なのか 分からずドキドキしていたら ちゃんと最後に分かった。 あんなドロドロの過去を持っているのが 実はおばあちゃんという衝撃。 なんか、人は分からないというのと 何があっても、長い人生なんとかなる とわけのわからないことを思った。 あんなに適当だったお母さんの愛情深さ。 過去でだけ書かれている 現在では明白には書かれていない でも書かれていないことの方が重要なのかもしれないね。 個人的には 金田のおばちゃんのくだりが好き。 テレビに出るのが幸せ? 関西弁で書かれている文章は 関西人としては読み心地が良くてよかった。 いつかもういちど ゆっくり読んでもいいな。

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2011/07/26

主人公の中学生に、自分のその頃を重ねて、そうそうわかる、という感覚だった。登場する人たちが個性的なのだけど、リアリティがあった。

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2011/07/22
  • ネタバレ

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内容紹介 「こうふく」二部作、二ヶ月連続刊行! 十四歳の緑が語る物語と、棟田さんという謎の中年女性が語る物語の、二つの物語で構成される本作は、 「女の生きる道」を大きなテーマとし、西氏にとって挑戦作ともいえる作品です。 内容(「BOOK」データベースより) お前んち、いっつもええ匂いするのう。おばあちゃん、夫(おじいちゃん)失踪中。お母さん、妻子ある男性を愛し、緑を出産。藍ちゃん、バツイチ(予定)、子持ち。好きになったら年齢問わず。桃ちゃん、4歳なのに、まだおっぱい吸いに来る。辰巳緑、14歳、女未満。初恋まであともう少し。 みどりちゃん、いいぞ!

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2011/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりの西加奈子。大阪弁&胸にくるあつい物語が読みたくて。 中学生の緑ちゃんの日常が描かれ、時折そこにある女の人の独白が入り、最後にはその二つが繋がりました。 いろいろ、衝撃的かつ複雑な事情を抱えた人たちばかり出てくるのですが、不思議とからりと乾いてあっけらかんとしているのは、西加奈子の描く世界らしいなぁ、と思いました。 そして思ったのは、西加奈子は女性を描くのがうまい!ってことです。 この緑ちゃんの家も女系家族で、いろんな女の人が出てきますが、とても魅力的です。 『こうふく、あかの』も読んでみよう。

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2011/06/07

おばあちゃん、お母さんの茜、藍ちゃん、藍ちゃんの子どもの桃、猫のカミさん、ホトケさん、犬のポックリさんと女ばかりの家で暮らす、14歳の辰巳緑。ある日、学校に背が高いコジマケンが転校してきた。友達の明日香がコジマケンのことを話す度に、胸とお腹が痛くなる。なんで? そしてたまに家の前...

おばあちゃん、お母さんの茜、藍ちゃん、藍ちゃんの子どもの桃、猫のカミさん、ホトケさん、犬のポックリさんと女ばかりの家で暮らす、14歳の辰巳緑。ある日、学校に背が高いコジマケンが転校してきた。友達の明日香がコジマケンのことを話す度に、胸とお腹が痛くなる。なんで? そしてたまに家の前でうろうろする謎の女性。 緑が語る一人称と、棟田さんという謎の女性が手紙として語る物語が、現在と過去が交錯しながら物語をつむぐ。 何かあるわけでも、何か起こりそうであっても、何も起こらなさそうな、日常を緑の静かな目線で書いた小説。でも、実は。。。ある意味、衝撃的な事実があるんだけど、あまりにも静かで、するっと見逃してしまう。 な~んでもない話なんだけど、家の匂いとか、家の心地よさとかが文字から漂ってくるのは、彼女の著作ならでは。最初は読みづらかった大阪弁が、その内、耳に心地よくなってやさしく感じるようになった。不思議。 『こうふく あかの』と連作らしい。

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