1,800円以上の注文で送料無料

ネムルバカ の商品レビュー

4.2

59件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/06/25

「それでも町は廻っている」などもそうだけれど、石黒先生の作品を読んだときは、たいてい嫉妬の炎がめらめらと燃え上がる。 時間があるけど、お金がない。承認欲求は満たしたいが、行動に起こす勇気とやる気が無い。身内同士で褒め合って需要と供給が満たされる駄目なサイクル(駄サイクル)から抜...

「それでも町は廻っている」などもそうだけれど、石黒先生の作品を読んだときは、たいてい嫉妬の炎がめらめらと燃え上がる。 時間があるけど、お金がない。承認欲求は満たしたいが、行動に起こす勇気とやる気が無い。身内同士で褒め合って需要と供給が満たされる駄目なサイクル(駄サイクル)から抜け出したい。 そんなモラトリアムなグダグダ感と、焦燥感に振り回される、生活が描かれていて好きだ。

Posted byブクログ

2012/06/25

これは可愛い大学生の女の子が登場する日常系ギャグマンガかなーと軽い気持ちで読み始めたら、先輩が語るモラトリアムについてのセリフが心にグサグサ刺さる刺さる。ラストエピソードでは思わず涙してしまった。バカだった学生の頃の自分に読ませたい。 「外天楼」とこの作品を読んで確信した。石黒...

これは可愛い大学生の女の子が登場する日常系ギャグマンガかなーと軽い気持ちで読み始めたら、先輩が語るモラトリアムについてのセリフが心にグサグサ刺さる刺さる。ラストエピソードでは思わず涙してしまった。バカだった学生の頃の自分に読ませたい。 「外天楼」とこの作品を読んで確信した。石黒正数は天才だと。

Posted byブクログ

2012/03/01

大学時代のもやもや。これなんだよなぁ。 入巣ちゃんかわいい。先輩かっこいいです。 しかしラストシーンの後、先輩が債務不履行で損賠請求されてるんじゃないかと心配してしまう私は一応法学部生なんだな、と思った笑

Posted byブクログ

2011/09/10

お話の時系列は「響子と父さん」のすぐ後。 面白かった。 最後のオチは、ありきたりで好きではなかったけど。

Posted byブクログ

2011/03/27

「駄サイクル=ぐるぐる廻り続けるだけで一歩も前進しない駄目なサイクルのこと」 「それ町」では肯定的に描かれている日常のサイクルがこの作品では否定的なものとして描かれている。これが高校生と大学生の違いでありモラトリアムの存在の有り無しだ。 それにしてもこのネムルバカ、よくわからない...

「駄サイクル=ぐるぐる廻り続けるだけで一歩も前進しない駄目なサイクルのこと」 「それ町」では肯定的に描かれている日常のサイクルがこの作品では否定的なものとして描かれている。これが高校生と大学生の違いでありモラトリアムの存在の有り無しだ。 それにしてもこのネムルバカ、よくわからない。 よく分からないながらも考えてみると、気になるのはネムルバカを歌い終わった後にルカと入巣が同じ目線に立っている場面。この場面は入巣視点であり、とすると、ルカの意味のないセルフテロを見て、入巣は、今まで自分より高い所に居たルカも実は自分と同じ様にモラトリアムに悩まされているのだと気付いたのではないか。だからこその、こういう同じ目線に立っているこの場面であると思う。 ルカが「駄サイクルはどこにでもある」と言うように、この時期は何をしても駄サイクルに感じ満足できない、つまり、「やりたいことのある人」も「やりたいことがない人」も「何かしたいけど何が出来るのか分からない人」も皆、駄サイクルに苦悩している。それがモラトリアムという時期であり大学生という時間だ、こう言う事を作者は伝えたかったのではないかと思う。 それと、各話のタイトルがしりとり形式になってる。「ネムルバカ」→「バカショージキ」みたいな。目次の横にタイトルのサイクルがありなんとなく駄サイクルを彷彿させるが、最後の「ゲンキデネ」と最初の「ネムルバカ」は繋がっていない。「駄サイクル=ぐるぐる廻り続けるだけで一歩も前進しない駄目なサイクルのこと」とルカは言っていたが、「一歩も前進していないように見えるが廻り続けているわけではない、少しずつでも進んでいる」と言う作者なりのメッセージのようにも受け取れた。 最後にもう一つ。「最後に先輩が私に何か言ったように見えた」てあるけど、これは何だろう。やっぱりタイトルの「ゲンキデネ」だろうか。

Posted byブクログ

2011/03/01

それ町から作者にはまり、響子とお父さんをよんでからのネムルバカ。内容的に、前出の二作品とは趣が違うように感じる。怠惰ながらもがいている感じを描いている。おもしろさのベクトルが異なるが、センチメンタルな時期にもってこいな感じ。

Posted byブクログ

2011/02/23

よくある話ながらいつも通り気が利いてる!クライマックスなんてたいしたことない話なはずなのに泣きそうになったりして。

Posted byブクログ

2011/01/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大学女子寮を舞台に先輩と後輩の青春を描く。 インディーズバンドで活躍する先輩は、努力をするも壁を感じている。 一方、後輩は特段の目標もなく何となく毎日を過ごしている。しかし、「普通」の生活をしている未来が描けてしまう事に漠然とした嫌悪感を抱く。 ある日突然、先輩にデビューの話が舞い込む。 デビューへの条件、プロデュースの道程は全て周囲により決まっていく。 念願だったにもかかわらず、先輩が感じたのは一抹の悲しさ。 「必死になった結果、壁を越えられた」のではなく、勝手に道が開け、またそこに自信が満足できるような格闘は無かった。 そしてデビューライブ当日、、、 バンドというかなり極端な目標を扱っているが、要するに大学生というモラトリアム期間がもたらす葛藤がテーマ。 大概の人は「自分レベルの人がどの地位止まりか早い段階でみえちゃう(P133)」のであって、「イイ女と付き合いたいとか 美味い物食いたいとか 目先の目的」だけの行き方をするか、もしくは「駄サイクル(P99)」すなわちオタクに陥るかである。 こういう本人以外にとっては実にどうでもいいレベルの話題に真剣に悩むのが大学生であり、不幸にしてなんとなく大学になる人が大半の現在において、この様な作品が心に何かしら響く人はそれなりに多いのではないか。 使い古されたテーマだが、石黒の描くキャラクター、ギャグ、それらにより面白みを持って伝わってくる。 また、「それ町」では「普通」の生活を肯定的に描いているが、本作では嫌悪感の対象としても描かれている。そういった点を比べてみても面白い。 そして、先輩を紺双葉の大学生時代と想像してみても面白いかもしれない。 ただまあ自分的にはこういうテーマは大好き。

Posted byブクログ

2011/01/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

某所で有名な「駄サイクル」を実際に読みたいがために買いました。 駄サイクルとは、『ぐるぐる廻り続けるだけで一歩も前進しない駄目なサイクルのこと』 『輪の中で需要と供給が成立しちゃって』て『自称ア~チストが何人か集まってそいつら同士で 見る→ホメる→作る→ホメられる→見る を繰り返している』状態を指します。 話の内容は大学生のモラトリアムを描いてる感じです。 めちゃくちゃ面白かったです。 『デカすぎる目標を立てるのは何もできなかった時のカモフラージュかも知れないけど やりたいことがないって公言するのも 何も出来なかった時の言い訳なんじゃね?』 確かに。

Posted byブクログ

2010/12/16

「それでも町は廻っている」で人気の石黒先生の短編。 麻枝准さんもお薦めしていたので、手に取ってみました。 「それ町」を以前読んだ時には、さして特別な感情を抱かなかった覚えがありますが、 この「ネムルバカ」は面白かったです。 生きる目的が明確なルカに対し、漫然と生きる柚実を始め...

「それでも町は廻っている」で人気の石黒先生の短編。 麻枝准さんもお薦めしていたので、手に取ってみました。 「それ町」を以前読んだ時には、さして特別な感情を抱かなかった覚えがありますが、 この「ネムルバカ」は面白かったです。 生きる目的が明確なルカに対し、漫然と生きる柚実を始めとする普通の大学生。 読み手によって共感する人物を違えて楽しむ事が出来そう。 人間の描き方が上手で、日常描写にも妙があり親近感が湧きます。 レトルトカレーを温めてタオルに巻き、布団の足元に入れて温まるシーンとか良いですね。 演出力もかなりの物で、普通の生活をしているだけで面白く読めるのは凄い事。 元の絵も癖が無くて読み易いですし、とりわけ表情の描き分けは ギャグでもシリアスでも冴え渡っています。 もう一度「それ町」もちゃんと読み直してみようと思いました。

Posted byブクログ