女という病 の商品レビュー
【本の内容】 ツーショットダイヤルで命を落としたエリート医師の妻、我が子の局部を切断した母親、親友をバラバラにした内気な看護師…。 殺した女、殺された女。 際限ない欲望、ついに訪れた破滅。 彼女たちは焼けるような焦りに憑かれて「本当の私」を追い求め、狂い、堕ちた。 女性が...
【本の内容】 ツーショットダイヤルで命を落としたエリート医師の妻、我が子の局部を切断した母親、親友をバラバラにした内気な看護師…。 殺した女、殺された女。 際限ない欲望、ついに訪れた破滅。 彼女たちは焼けるような焦りに憑かれて「本当の私」を追い求め、狂い、堕ちた。 女性が主役を演じた13事件の闇に迫る圧倒的ドキュメント! 女の自意識は、それ自体、病である。 これは、あなたの物語。 [ 目次 ] 空っぽの椅子―同人誌“やおい”漫画家殺害事件 ファンシーな城の中の死―エリート医師妻誘拐殺人事件 人生の偽造パスポート―ラカン派精神科医婚約者殺し 殺意の蝉時雨―保育園長園児殺害事件 “有栖川宮妃”のファーストクラス―ニセ皇族の結婚披露宴詐欺事件 青木ヶ原樹海から出てきた女―事件を装って家出した市長の娘 虐待という因果―実子局部カミソリ切断事件 「容貌」という地獄―佐世保小六同級生殺人事件 親友をバラバラにした女―看護師三角関係殺人死体遺棄事件 通称「和歌山二大悪女」―和歌山マリオネット殺人事件 逃げ場所は心中―浮き草売春女テレクラ心中事件 霊能者は殺せと告げた―神奈川県連続主婦殺人事件 バービー・ナルシシズムが生んだ狂気―赤い自転車連続通り魔事件 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
Posted by
こわーーー(T_T) なんか冷たいものがぞぞぞーっと背中をつたう感じ。 中村うさぎって、単に変な人かと思ってたけど印象変わったなー。
Posted by
この人、佐藤優との共著は良かったんだけど。これは、ヒドイ。まさに、病。 やおい漫画家殺人事件。取材数一件。電話で一言、謎めきたがる癖。ん?この一言で妄想を広げる広げる。事実かどうかも不確かな風俗勤務の動機をでっち上げ、無理やり話を繋げる。その店にも取材に行きやしない。その癖、結...
この人、佐藤優との共著は良かったんだけど。これは、ヒドイ。まさに、病。 やおい漫画家殺人事件。取材数一件。電話で一言、謎めきたがる癖。ん?この一言で妄想を広げる広げる。事実かどうかも不確かな風俗勤務の動機をでっち上げ、無理やり話を繋げる。その店にも取材に行きやしない。その癖、結論はまだ出したくはない、と。いやいや、結論なんか出せないし、普通ボツです、この一編。さすが姉さん。妄想大爆発。 最初から こう纏めたい という結論あり気なんだろうな。本当の自分、仮の自分。強引で乱暴で、偏っており、無知性であり、無遠慮である。 しかし、こんなにも女性が犯した殺人事件って多いのかと。
Posted by
このなかの女性たちに自分を重ね合わせてしまう。 こんなはずじゃなかった、本当の自分はこんなんじゃない。 現状を受け入れることは「妥協」にも似てる。 そして妥協したくない自分もいる。 20代ならまだ妥協しなくてもいいんじゃないかって自分に言い聞かせてしまう。
Posted by
手にしたのは千歳空港だったかな。中村うさぎの本ということで買ってみた。『新潮45』の月刊誌に連載したものを文庫化したものらしい。 冒頭にこの本の趣旨が書かれているが、連載の企画を詰めていたときに編集長である中瀬ゆかりさんが、「女の自意識は、それ自体、病である」と言ったそうだ。こ...
手にしたのは千歳空港だったかな。中村うさぎの本ということで買ってみた。『新潮45』の月刊誌に連載したものを文庫化したものらしい。 冒頭にこの本の趣旨が書かれているが、連載の企画を詰めていたときに編集長である中瀬ゆかりさんが、「女の自意識は、それ自体、病である」と言ったそうだ。この言葉に中村うさぎはひざを打つ。自分探しという病。それは「本当の私」探しであり、「私という物語り」の始まりだ。複数の私として表れるコスプレはその典型だろう。双子の物語は「喪われた自分」「もう一人の私」であり、「選ばれしもの」と「選ばれなかったもの」の物語だ。本当の「私」はどこにいるのか? 分かりやすい「記号」を求める人は多い。
Posted by
今読むと時代が変わったなあ~と思った。まだ10年くらいしかたってないけど。中村うさぎの価値観とか見方が古く感じた。
Posted by
著者の描き方に非常にはまる。もともとこうした事件ものが好きではあるが、こんなの一気に読めたのは、珍しい。読みながら、どうもこの文体はどこかで……と思ったら、朝倉喬司さんのルポだった。そういえばこのお二人には共著もあったなあ。13の事件の中で、気になったのは佐世保の小学生、あの子今...
著者の描き方に非常にはまる。もともとこうした事件ものが好きではあるが、こんなの一気に読めたのは、珍しい。読みながら、どうもこの文体はどこかで……と思ったら、朝倉喬司さんのルポだった。そういえばこのお二人には共著もあったなあ。13の事件の中で、気になったのは佐世保の小学生、あの子今いくつになったのだろう。そして事件の凄惨さに引いたのは保育園園児殺害と神奈川の主婦連続殺人。女性として一番興味があるのは浮き草売春テレクラ殺人の人。ワタクシが犯罪に興味があるのは、自分には関係ない、見世物として好きなのではなくて、いつ「そこ」に自分が立っているかわからない、そんな「恐怖」(であり快感)があるからだ、と再確認。
Posted by
犯罪を犯した13人の女たち。彼女たちが犯した事件や取り巻く環境、そして何よりそれぞれの心の内が、中村うさぎの内面と交錯する形で描かれる。 それぞれが持つ背景や、また彼女たちの結末も三者三様であるが、その根底には強烈な"自意識"の問題が存在する。そんなこと考えない方がきっと楽に生き...
犯罪を犯した13人の女たち。彼女たちが犯した事件や取り巻く環境、そして何よりそれぞれの心の内が、中村うさぎの内面と交錯する形で描かれる。 それぞれが持つ背景や、また彼女たちの結末も三者三様であるが、その根底には強烈な"自意識"の問題が存在する。そんなこと考えない方がきっと楽に生きられるに違いない。しかし彼女たちは、"何か"が欠落した自分に対して目を向けずにはいられないのだ。 多くの犯罪者は自分の感情を言語化することに不得手だ。勿論、ここで描かれるそれぞれの"犯罪者"に対する中村うさぎのの解釈が誤っている可能性も、彼女自身が前書きで指摘する通りあるわけであるが、とかく分かりやすい形でセンセーショナルに取り上げるマスコミに代わって、その内心をえぐるように言語化するという作業こそ、解説で述べられる"祈り"の行為なのだと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「自分という病」というエッセイで東電OL殺人事件の被害者女性に感情的に馮依・同化して、女視点で赤裸々に肉薄をした筆者の、肉薄同化シリーズの続編。 事件の被害者女性・加害者女性に中村うさぎが馮依・同化して、突き詰めて抽出する女(特有)に自意識は、多分男女問わず共感を引き起こすものが多かったのではないか。少なくとも自分は、部分的には「自分の物語」として読んでいるモードに入っていた。とくに やおい漫画作家殺人事件被害者の『謎めきたがる癖」には少し共感してしまった。底の浅い人間だと思われたく無いという想いが自分には強い気がする。 ちょっとこれも怖いけど面白い話しだった。
Posted by
「女という病」中村うさぎ ルポルタージュ。カーマイン。 月刊誌『新潮45』での連載をまとめた一冊。 実際に起きた事件をもとに、「女の自意識は、それ自体、病である」という視点でルポルタージュ風に構成した文章。 決して純粋なノンフィクションではありません。(著者もまえがきで触れてい...
「女という病」中村うさぎ ルポルタージュ。カーマイン。 月刊誌『新潮45』での連載をまとめた一冊。 実際に起きた事件をもとに、「女の自意識は、それ自体、病である」という視点でルポルタージュ風に構成した文章。 決して純粋なノンフィクションではありません。(著者もまえがきで触れています) ディープです、一番印象的だったのが著者本人の心情を吐露したあとがきで、社会表に犯罪として顕れた事柄を仮借して、 結局女性一般?に潜む「自意識」=「病」を書き出そうという。 内容についてのレビューはあまり書きたくないなあ。(3) p38. "だが、玄関ポーチを飾り立てる 〜 「行動化」するしかないのである。"
Posted by