静かな爆弾 の商品レビュー
吉田修一さんの小説は実は初めて。公園で知り合った耳の聞こえない女性と付き合い始めた男性の日常を描いた小説。大きな事件や展開があるわけではないけど文章のリズム感や表現が独特で面白かった。 物語後半にあった「いつから色んなことを疑わなくなったんだろうな」ってセリフが印象的だった。 し...
吉田修一さんの小説は実は初めて。公園で知り合った耳の聞こえない女性と付き合い始めた男性の日常を描いた小説。大きな事件や展開があるわけではないけど文章のリズム感や表現が独特で面白かった。 物語後半にあった「いつから色んなことを疑わなくなったんだろうな」ってセリフが印象的だった。 しかし、この響子という女性、可愛らしさも気立ての良さもあるのに、とんでもなくミステリアスだなー。
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文体も読みやすく、あっという間に主人公の感情に移乗してしまった。着眼点や取り巻く環境もこの主題に良くあっていると思う。この作家でしばらく読み続けて見る
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自分の気持ちを正確に伝えることは難しい。それは言葉が限られているうえに、一つの言葉が幾つもの意味を持つからだ。何気なく吐いた言葉が図らずも人を傷つけることもある。 本書はそのようなことを表現しようとしていると思うのだが、何だか中途半端な内容になっているように感じる。それだけ難しい...
自分の気持ちを正確に伝えることは難しい。それは言葉が限られているうえに、一つの言葉が幾つもの意味を持つからだ。何気なく吐いた言葉が図らずも人を傷つけることもある。 本書はそのようなことを表現しようとしていると思うのだが、何だか中途半端な内容になっているように感じる。それだけ難しいテーマなのだろうと思うけれど。
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吉田修一が好きなんだけど パーク・ライフに近いトーンの話だろうなーと予想して読んだ 似たようなテンションだとオモウ 秋にすする素麺みたいなもの寂しさ 春の描写も晴れの描写も 冬の雨の中で読んでるような静謐な文章 なんじゃないかと、ない語彙を絞って述べてみた 聴覚障害を抱える響子...
吉田修一が好きなんだけど パーク・ライフに近いトーンの話だろうなーと予想して読んだ 似たようなテンションだとオモウ 秋にすする素麺みたいなもの寂しさ 春の描写も晴れの描写も 冬の雨の中で読んでるような静謐な文章 なんじゃないかと、ない語彙を絞って述べてみた 聴覚障害を抱える響子さんが もう少し人間くさくてもいいんじゃないかと ちょっとだけ違和感があったけど まぁいい 吉田修一だから でも読んで7日たってからレビュー書こうとしたら 内容をよく思い出せなかったので 星は3つ 思い出せなかったけど まぁ 吉田修一だし
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伝えたいことがあった。 知ってほしいことがあった。 誰に。 テレビ番組を作る多忙な中、出会った響子は、耳が不自由だった。 響子の耳が不自由なことなど、俺は気にしない。 気にしない。 気にする。 言葉にしなければ伝わらない。 著者の書く話は色々深い。深すぎて話の根本的な部分が難しい…。 結末が漠然)^o^(
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自分の語彙ではうまく感想を表現できないのがもどかしいですが、静かな大人の作品です。ラストをはっきりさせないところが不完全燃焼ともいえますが、逆にストレートなハッピーエンドにしてしまうと陳腐になるかも。 私の好きな吉田氏の作風で、ヒットした「悪人」よりこちらの方がずっといいと思う。
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恋愛小説とかあんま好きではないけど、かなり素晴らしい 自分とは違う世界の人に対して、理解を深めようと思いを巡らせるけど、それは不可能だと悟る主人公の悩ましさとか、日常にのみこまれて大切なことに対しても少しの思案もしなくなる人の怠惰さとか、自分の中では当たり前のことが他人にとってど...
恋愛小説とかあんま好きではないけど、かなり素晴らしい 自分とは違う世界の人に対して、理解を深めようと思いを巡らせるけど、それは不可能だと悟る主人公の悩ましさとか、日常にのみこまれて大切なことに対しても少しの思案もしなくなる人の怠惰さとか、自分の中では当たり前のことが他人にとってどうなのか考えたことがない傲慢さ、などなど誰しも一度は似たような経験のあるような思索の様が描かれてます
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読んじゃったぁ。 盛り上がりもなく? 静かで・・・。 ホロリと、泣けて。 気づいてないこと に、気づかされる。 わかっているつもりで。 わかっていなくって。 知らないことに。 知らないことばっかり。 で。 なんだろ? これは、何? アタシも気づく。 響子さんに会ってみたくなる。 けど。 アタシも俊平くんの母のようかも~。 この二人の出会い方良かったよ。 耳の不自由な響子さん。 タイトルが意味深ですわ。
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伝えることと伝わること 【内容】 テレビ局の番組制作者である主人公と、耳の聞こえない女性との恋愛が中心になって進む物語 【感想】 伝えることが仕事のテレビマン。 彼女は伝わることが難しい耳の不自由な女性。 世の中には音や会話があふれており、僕らは全て伝わっている気でいる。 ...
伝えることと伝わること 【内容】 テレビ局の番組制作者である主人公と、耳の聞こえない女性との恋愛が中心になって進む物語 【感想】 伝えることが仕事のテレビマン。 彼女は伝わることが難しい耳の不自由な女性。 世の中には音や会話があふれており、僕らは全て伝わっている気でいる。 だが、本当に知っているのだろうか?伝わっているのだろうか? 物語で出てくる、主人公の過去の女たちのように、その表面しかしらないのでは ないだろうか? 伝えるととの難しさとつながることの幸福を噛みしめたい作品だ。 【引用】 何も知らないわけではなかった。 なんとなく知っていることを、なんとなく知ったままにしていた。 大変なんだろうなとは思っていた。ただ、思うだけで、その大変さを想像しなかった。 苦しいんだろうなとは思っていた。ただ、思うだけで、その苦しみを想像しなかった。
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レビューが書きにくいです。耳の聴こえない女性を愛した男の日常生活、っていうだけですでにボクにはリアリティがない。でも、それなりに共感できるのはなんでだろう。こうした関係に、どこかで、あこがれているのかもしれない。 耳の不自由な方に「私はあなたの耳が不自由なことなんて、何も気にしま...
レビューが書きにくいです。耳の聴こえない女性を愛した男の日常生活、っていうだけですでにボクにはリアリティがない。でも、それなりに共感できるのはなんでだろう。こうした関係に、どこかで、あこがれているのかもしれない。 耳の不自由な方に「私はあなたの耳が不自由なことなんて、何も気にしませんから」ってわざわざいうことは、耳の聴こえる人に「私はあなたの耳が聴こえることなことなんて、何も気にしませんから」っていうくらい可笑しなことだって(文章は不正確です)いうところに、はっとさせられた。
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