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ウエハースの椅子 の商品レビュー

3.6

57件のお客様レビュー

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2020/04/29

2020/04/29 静かな死の予感のような優しい穏やかな話 久しぶりに江國香織読んだけど読むのにとても時間がかかった。恋人と私の穏やかで優しい、でも死を感じさせる行き詰まりのような時間は、癒しのようで追い詰められるようで。なんと表現したらいいのだろう… すごーく落ち込んでる...

2020/04/29 静かな死の予感のような優しい穏やかな話 久しぶりに江國香織読んだけど読むのにとても時間がかかった。恋人と私の穏やかで優しい、でも死を感じさせる行き詰まりのような時間は、癒しのようで追い詰められるようで。なんと表現したらいいのだろう… すごーく落ち込んでる時とか、ネガティブな気持ちの時に読むとはまれそう

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2017/02/17

なんてきれいで魅力的な言葉をつかうんだろうなってほれぼれするというか。淡々とした日常や心情の表現がきれいで、何度も読み返したくなる。これだから江國香織やめられんなぁ。

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2016/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

穏やかな絶望とともに暮らす女性画家の「私」が、家庭もちの優しい「恋人」、はきはきものを言う「妹」たちとの日々を綴る小説。江國さんらしい話の流れで、こんな風にしとしと暮らすのに少し憧れてしまう。

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2013/08/23

江國さんの作品はいくつも読んできたけれど、 これがいちばん自分にはしっくりきたかな。 完璧な形の幸福は、いつか壊れるのが怖くなる。

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2013/03/31

妹とのら猫たち、そして妻子持ちの、完璧な恋人。 彼らと過ごし、ゆっくりと毎日が過ぎてゆく。 そんなお話。 恋人があまりに完璧すぎて、私には何もかも空虚にうつった。主人公と恋人の時間は、ただの「美しい絵」だと思った。何も動かないし、どこにも向かわない。 だからあのラストだよ。...

妹とのら猫たち、そして妻子持ちの、完璧な恋人。 彼らと過ごし、ゆっくりと毎日が過ぎてゆく。 そんなお話。 恋人があまりに完璧すぎて、私には何もかも空虚にうつった。主人公と恋人の時間は、ただの「美しい絵」だと思った。何も動かないし、どこにも向かわない。 だからあのラストだよ。きっと主人公は繰り返す。 どこにも向かっていないし、どこにも向かえないから。 絶望と隣り合わせの主人公の痛みはなんとなく伝わってくるけど、共感はできない。 あまり残るものはなかった。大人向けなのかな。 とりあえず、沈んでるときに読むもんじゃないです。

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2012/11/02

(2001.02.08読了)(2001.02.07拝借) (「BOOK」データベースより) あなたに出会ったとき、私はもう恋をしていた。出会ったとき、あなたはすでに幸福な家庭を持っていた―。私は38歳の画家、中庭のある古いマンションに一人で住んでいる。絶望と記憶に親しみながら。恋...

(2001.02.08読了)(2001.02.07拝借) (「BOOK」データベースより) あなたに出会ったとき、私はもう恋をしていた。出会ったとき、あなたはすでに幸福な家庭を持っていた―。私は38歳の画家、中庭のある古いマンションに一人で住んでいる。絶望と記憶に親しみながら。恋人といるとき、私はみちたりていた。二人でいるときの私がすべてだと感じるほどに。やがて私は世界からはぐれる。彼の心の中に閉じ込められてしまう。恋することの孤独と絶望を描く傑作。 ☆江國香織さんの本(既読) 「落下する夕方」江國香織著、角川書店、1996.10.30 「絵本を抱えて部屋のすみへ」江國香織著、白泉社、1997.06.30 「いくつもの週末」江國香織著、世界文化社、1997.10.20 「ぼくの小鳥ちゃん」江國香織著、あかね書房、1997.11.20 「すいかの匂い」江國香織著、新潮社、1998.01.30 「神様のボート」江國香織著、新潮社、1999.07.15 「冷静と情熱のあいだ Rosso」江國香織著、角川書店、1999.09.30 「薔薇の木枇杷の木檸檬の木」江國香織著、集英社、2000.04.30

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2012/08/24

とても、とても静かな作品。 江國さんは私が一番好きな作家だけれど、何年か前に読んだ時にはこの本はあまり好きになれなかった。 こんなの私が知っている、そして望んでいる恋愛ではないと思ったから。 でも今なら分かる。世の中には確かにこういった恋愛の形があるし、それには望む望まないは関係...

とても、とても静かな作品。 江國さんは私が一番好きな作家だけれど、何年か前に読んだ時にはこの本はあまり好きになれなかった。 こんなの私が知っている、そして望んでいる恋愛ではないと思ったから。 でも今なら分かる。世の中には確かにこういった恋愛の形があるし、それには望む望まないは関係ないのだ。 絶望。絵。恋人。死。 完璧な世界ではないか。 p,110 今度恋人にあったら絶対に言わなくてはならないと考える。誰かをどこかに閉じ込めるなら、そこが世界のすべてだと思わせてやらなければならない、と。自由なんか与えてはならない、と。

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2012/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

絶望は永遠の状態として、ただそこにあった。そもそものはじめから。 画家の母、雑誌の記者をしていた父、かつてちびちびちゃんと呼ばれていた妹 父母は亡くなり、母と同じく画家になった私は妻子を持つ恋人との生活を中心に、頻繁に電話をよこし時に訪ねてくる妹と、そして傍らにはいつだって絶望がそこにいた。 ひっそりとした生活。 こんな生活憧れるー、世間とは少しだけかけ離れていて、だけどなんだかそれが寂しくて孤独で居心地がよくて不安で細々とした日々。 私ものんびり毎日優雅に読書をして過ごしたい)^o^(何

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2012/04/14

【「愛してるわ」 恋人は私の目をじっとみて 「僕も愛してる」と言った。 まっすぐ、誠実に。 私は毎日少しずつ壊れていく。】 妻子のいる男性と恋をする画家。 かるく、甘く、 そよ風のように描かれる日常。 そこでは”死”さえも 幼馴染のように、遊びに誘いにやって...

【「愛してるわ」 恋人は私の目をじっとみて 「僕も愛してる」と言った。 まっすぐ、誠実に。 私は毎日少しずつ壊れていく。】 妻子のいる男性と恋をする画家。 かるく、甘く、 そよ風のように描かれる日常。 そこでは”死”さえも 幼馴染のように、遊びに誘いにやってくる。 【ベッドに入ろうとすると、やあ、と言って、 ひさしぶりにそれがやってくる。 私は仕方なく、ドアをあけて迎える。 絶望を追い返すことなど、誰にも出来ないのだ】 壊れていく、 それでも続いていく命。 甘く柔らかく私たちを誘うのに、 触れたらすぐ崩れてしまう。 まるでウエハースで出来た椅子のように。

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2012/04/14

人生観とか、恋愛観が似ていると感じる作品 生き方とか 死にたいしてのとらえ方 恋人の在り方 自分の存在など 過去の日記をひっくり返したような作品でした。

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