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怖るべき子供たち の商品レビュー

3.3

51件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2013/07/22

夏の角川文庫フェアで購入。鮮やかなカバーが潔くていい。 若い頃に一度読んだ記憶があるが、買ってはいなかった。大人になれない、或いはなりたくない子供たちが破綻するまでを描いた傑作。さほど長い小説ではないが濃厚。

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2013/01/27

ジャン・コクトーの詩小説ということで、詩的な文章が映像的に映えていて、物語のハチャメチャ度からいっても(笑)、映画で観ても面白いかもしれない。永遠の「子供」らが繰り広げる、規律や倫理を無視した戯れに興じる姿が痛々しいと感じるのは自分が「大人」視線故か。 弟ポールの同級生ダルジェロ...

ジャン・コクトーの詩小説ということで、詩的な文章が映像的に映えていて、物語のハチャメチャ度からいっても(笑)、映画で観ても面白いかもしれない。永遠の「子供」らが繰り広げる、規律や倫理を無視した戯れに興じる姿が痛々しいと感じるのは自分が「大人」視線故か。 弟ポールの同級生ダルジェロへの恋慕が怪我を呼び込むという死への序曲の象徴は、その後繰り広げられる「部屋」=遊び場での児戯への囲いとなり、母の死、姉エリザベートの夫の死は絶えず「子供」に留めようとする姉弟への象徴的な出来事であった。ダルジェロに面影の似たアガートやポールを心配しエリザベートに魅かれるジェラールは最初、姉弟と行動を共にするが、「大人」へと向かう彼らから弟ポールを手許に置きたい姉エリザベートのとった行動は「永遠」を保つための死への道であった・・・。 将来のみえない混乱と精神の暗黒が、死への象徴と詩的文章の美しさを対称として、上手く表現された作品であったと思う。

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2012/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

気がつけば二人は死んで、幸せになった.......のか? 終焉に近づくにつれ面白さが増す。最後の50ページだけでいいや、ってくらい、面白かった。 読みづらいしわかりづらいし、でもずっと詩を読んでいるような、なんともいいがたい充実感が沸き起こる。読みづらいもんだから時間はかかるし、さっさと読もうとすると人が死んでいることに気がつけないし。なんなんだろう・・・。でも好き。

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2012/10/31

恐ろしすぎて、簡単なきもちでは読みかえせない作品。 一度読んだだけで、鮮明に記憶に残るくらい、衝撃を受けた。 どんより灰色の世界観、明るくても常に満ちている狂気。 死ぬ前に、あと一度は読みたいと思う。

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2012/10/28

タイトルに惹かれて購入。 内容はあまり好きにはなれなかった。登場人物が奇怪すぎて神話を読んでいるような感じ。

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2012/11/07

夏のフェアにラインナップされていて、名作らしいけれど薄かったので、手に取った 『舞姫』のようなこわさ 全編どんより曇り空という感じ

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2014/07/11

海辺のバカンス、夢幻世界、小宇宙のような部屋など、一般的にはキラキラしているはずの情景から、終始冷たく硬質な印象を受けました。 再度通読する覚悟はまだできていません。 追記:東郷青児訳だったとは・・・

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2012/06/12

若い頃、夢中で読んだ本です。話の急展開が面白かったし、その頃の私からすれば、子どもとは思えない若い登場人物が面白かったのです。場所もおなじみのパリで、ラフィット街なんて出てくるので、ファッション感覚で読んでいました。 改めて読み返したらちょっと違った。詳しくは http://d...

若い頃、夢中で読んだ本です。話の急展開が面白かったし、その頃の私からすれば、子どもとは思えない若い登場人物が面白かったのです。場所もおなじみのパリで、ラフィット街なんて出てくるので、ファッション感覚で読んでいました。 改めて読み返したらちょっと違った。詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120612/1339483842

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2012/05/31

(2012.05.23読了)( 2012.03.03購入) 1981年にこの本を原作とした萩尾望都の漫画を読んだのですが、原作は読んでいませんでした。ジャン・コクトーは、詩人なのでしょうけれど、絵も描いています。展覧会でいくつかの作品を見たように記憶しています。 翻訳しているのは...

(2012.05.23読了)( 2012.03.03購入) 1981年にこの本を原作とした萩尾望都の漫画を読んだのですが、原作は読んでいませんでした。ジャン・コクトーは、詩人なのでしょうけれど、絵も描いています。展覧会でいくつかの作品を見たように記憶しています。 翻訳しているのは、画家の東郷青児です。ちょっと驚きです。 文学というのは、わかりやすいのもあるけど、よくわからないのも結構あります。この本もよくわかりません。ちょっと狂っているというか、精神的に病んでいる人たちというか、そういう人たちの物語です。 主人公は、体の弱いポールという男の子です。エリザベートという姉がいます。母親がいたのですが、病気で亡くなってしまいます。 ポールと同級生の男の子、ジェラールは、ポールの友人で、物語の最初から最後まで出てきます。 エリザベートが働きに出て知り合った女の子アガートは、途中から登場しますが、3人と関わってきます。 ミカエルは、エリザベートと結婚する予定だったのですが、自動車事故で死んでしまいます。 アガートは、ポールが好きだったのですが、エリザベートが、ジェラールとアガートを結婚させてしまい、アガートとポールの結婚は実現しませんでした。 エリザベートは、弟のポールを誰にも渡したくなかったのでしょう。 このことが、最後の悲劇につながります。 ☆関連図書(既読) 「恐るべき子どもたち」萩尾望都著・ジャン・コクトー原作、集英社、1980.06.10 (2012年5月23日・記)

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2012/02/27

ジャン・コクトーって名前の響きがめっさかっこいいですよね~。 この本に登場する子供たち(主人公がエリザベートとポールの姉弟)は5人います。 いるんですけど、同性愛とか窃盗とか毒物とか姉弟愛とか…。 子供は無垢で純粋で、その分残酷とは言うけど、僕の幼少期もそこまで歪んではいなかった...

ジャン・コクトーって名前の響きがめっさかっこいいですよね~。 この本に登場する子供たち(主人公がエリザベートとポールの姉弟)は5人います。 いるんですけど、同性愛とか窃盗とか毒物とか姉弟愛とか…。 子供は無垢で純粋で、その分残酷とは言うけど、僕の幼少期もそこまで歪んではいなかったような…。 想像を絶するというか、考えられないような子供たちの様相でした。 ちなみに、ジャン・コクトーは阿片中毒で入院した時に、この物語をわずか三週間で書き上げたとか。 彼曰く、詩は彼女なのだとか。 おしゃれです。

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